青い日記帳 

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『レヴォリュ美術館の地下 -ルーヴル美術館BDプロジェクト-』

小学館集英社プロダクション(http://books.shopro.co.jp/)より刊行されたルーヴル美術館BDプロジェク『レヴォリュ美術館の地下-ある専門家の日記より-』を読んでみました。


レヴォリュ美術館の地下‐ルーヴル美術館BDプロジェクト‐ (ShoPro Books)
マルク=アントワーヌ・マチュー (著), 大西愛子 (翻訳),小池寿子(監修)

昨年2011年の11月に刊行されたルーヴル美術館BDプロジェク第1弾『氷河期 ―ルーヴル美術館BDプロジェクト』ニコラ・ド・クレシー (著), 小池寿子 (監修), 大西愛子 (翻訳)の評判上々だったそうで、続く第2弾として今月発売となった『レヴォリュ美術館の地下』

ところで、一体「ルーヴル美術館BDプロジェク」って何?そもそも「BD」って何のこと??そう日本ではほとんど知られていないBD(ベー・デー)とは主にフランス語圏のコミックを示す言葉だそうです。(「BD(バンド・デシネ)(ベー・デー)」)

コミックと言っても、フランスではBD(バンド・デシネ)は「第九の芸術」と呼ばれ、日本のマンガとはまた異なった文化形成発展している為、子供が読むものではなく大人が楽しむものとして捉えられている側面が大きいとのこと。

その現代の「芸術」BDコミックに、“美の殿堂”として世界に冠たるルーヴル美術館が注目し、BD界を代表する作家に、何とルーヴル美術館をテーマにした作品のコミックの執筆を依頼。そして見事単行本の出版を実現と相成った次第。(フランスでは既に5巻が発売中)

フランス・ベルギーBD界で著名な4人の作家に加え、「ジョジョの奇妙な冒険」などで異彩を放つ大人気マンガ家・荒木飛呂彦氏がこのプロジェクトに参加しています。


クリックで拡大。
Copyright © Futuropolis / Musée du Louvre éditions, 2005.

日本語に翻訳され、小池寿子先生の解説付きでまず試験的に発売されたのが前述の『氷河期 ―ルーヴル美術館BDプロジェクト』です。

→『氷河期』レビューはこちら。

全体的に不思議でアンニュイナ雰囲気が漂っていた『氷河期』に対し、今回刊行された『レヴォリュ美術館の地下』はキリッとしたコマ割りにアナグラム、だまし絵などのトリックが随所に盛り込まれており、脚注や巻末の「解説」を頼りにしないと本当の面白さが見えてきません。

『氷河期』以上に手強い相手です『レヴォリュ美術館の地下』

あらすじ
真の名前が失われ、今はさまざまな異称で呼ばれている、ある美術館。美術専門家ウード・ル・ヴォリュムールは、お供のレオナールと共に、その全貌を明らかにするべく地下に広がる巨大な倉庫へと足を踏み入れる。鋳型をおさめた保管室、額縁のみを展示する部屋、そして、あの名画にまつわる秘密......。何百日、何千日かけてもつきることのない迷宮の旅がたどり着く終着点とは?


ラビリンスの如きルーヴル美術館を表現するに相応しいアプローチ。迷宮には迷宮で。その迷宮探索にヒントとなるのが巻頭に記されたフランスの哲学者アンリ・ベルクソンのこの言葉だと小池先生は語ります。

時間は発明であるか、でなければまったく何ものでもない
(アンリ・ベルクソン)

今回もコミックに登場したルーヴル所蔵作品に関する解説や、ルーヴル美術館の現在に至るまでの成り立ちなど小池先生の詳しい解説付き。

パリ、ルーヴル美術館で「迷子」となる感覚に通底するものこの本にはあります。一読しただけでは到底ラビリンスから抜け出すことは出来ません。


レヴォリュ美術館の地下‐ルーヴル美術館BDプロジェクト‐ (ShoPro Books)
マルク=アントワーヌ・マチュー (著), 大西愛子 (翻訳),小池寿子(監修)

彫刻の型を納める保管庫、額縁の展示室、名画にまつわる秘密…。謎に包まれたルーブルの舞台裏をイマジネーション豊かに描く。巻末に注釈、美術作品一覧、ルーヴルの歴史解説、美術史家・小池寿子による解説を収録。

ルーヴル美術館BDプロジェクト日本側監修者である小池寿子先生の衝撃の、悶絶の新刊も是非!


内臓の発見 (筑摩選書)

中世後期、千年の時を超えて人体解剖術が復活した。人体内部という世界の再発見は、人間精神に何をもたらしたのか。聖なるものへの憧れと畏れ、狂気と理性が交錯する時代の深層を旅する西洋美術史。

【目次】
第一章 不信の手
第二章 剥皮人体
第三章 愚者の石の切除
第四章 子宮の夢想
第五章 目という神話
第六章 内臓 —— 人体のモノ化
第七章 肝臓の不思議
第八章 体液の驚異
第九章 血液の神秘
第十章 心臓のさらなる神秘

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
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JUGEMテーマ:アート・デザイン


パリのルーヴル美術館が、コミックという表現方法を通じて、より幅広く世間にルーヴルの魅力を伝えるため企画した《ルーヴル美術館BD(ベー・デー)プロジェクト》。その第2弾である本作『レヴォリュ美術館の地下』では、さまざまな実験的手法を駆使した作品で高い評価を受ける異色のBDアーティスト、マルク=アントワーヌ・マチューが美術館の舞台裏を描き出します。作中には、アナグラム、だまし絵などのトリックが幾重にも仕掛けられ、めまいがするような迷宮世界へと読者を誘います。巻末にはルーヴルの歴史解説を収録。

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