弐代目・青い日記帳 

  
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「ルドゥーテ『美花選』展」
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の
「花の画家 ルドゥーテ『美花選』展」に行って来ました。



これまでBunkamuraでは、2003年に「バラの宮廷画家 ルドゥーテ展」、2008年に薔薇空間 宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々」とルドゥーテを取り上げた展覧会を2度開催されました。

季節が巡り花々の美しい季節が訪れるかのように、2011年もルドゥーテがBunkamura ザ・ミュージアムにやってきました。

揺るぎない植物学にのっとった正確なデッサンを軸に据え、数種の花々を色、形、構図を考慮し絶妙なバランスで描き出しています。


ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ《バラ、アネモネ、テッセン》
『美花選』より

美しい花をより美しく魅せることを知り尽くした画家。ルドゥーテの描く作品が、単なるボタニカルアート(植物画)に収まらないのはそんな点にあろうかと。

会場内を埋め尽くした、精緻でリアルでありながらも、やさしさ・温かみを感じさせる色とりどりの花々が我々の目を楽しませ、心穏やかにしてくれます。



さぁ、花の画家ルドゥーテの集大成である『美花選』全144作品をメインに、代表作『ユリ科植物図譜』や『バラ図譜』の一部、そして大変貴重なベラム(羊皮紙)に描かれた水彩画も展示されている「花館」の如き展示室へいざ。

注:展示会場の画像はプレス内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

展示室内の装飾も大きな大きな見所になっています。展覧会の構成に沿いながら会場内の様子もご紹介します。これ観たら足を運びたくなること必至です。


『美花選』に至る道

初期のルドゥーテ作品などを紹介。ベルギー(ルクセンブルク)出身のルドゥーテは当初、静物画家を目指していたそうです。後に兄を頼ってパリに移りますが、時まさに植物学全盛の時代。

各国を渡り歩く「プラントハンター」たちが採集してきた珍しい草花を正確に写し描ける画家の需要が丁度高まっていた時代です。当時はまだカメラがなかったので画家の腕前が存分に生かされたのです。

輪郭線を彫らずに針で銅版に点刻し、点の集散で図像を表現する凹版版画技法である「点刻彫刻法(スティップル法)」を用いて描かれています。


ルドゥーテ版画作品ベスト版『美花選』

淡い色合いの壁紙で統一された会場内。さながらラデュレのマカロンカラーの世界観。いやがうえにも気分高まり、そこに居るだけで幸せな気分に。(実はまだまだこの先に…)

作品を楽しむ環境ってとても大切ですよね。Bunkamura ザ・ミュージアムさんは毎回限られた空間に展覧会毎のテーマにそった「異空間」を作り出してくれます。同じ版画でも「ブリューゲル展」とはまるで違います。



『美花選』の麗しき世界
1:早春の可憐な花々
2:初夏の庭ーバラの花園
3:ヨーロッパの花々ーアルプスから地中海まで
4:美しき実りー果物の肖像
5:庭の新しい仲間たちー遠方からの導入種
6:東洋の憧れ
7:エキゾチックな植物
8:ブーケの魅力


『バラ図譜』

淡いピンク色の壁紙で囲まれた円形の展示空間にはルドゥーテの『バラ図譜』からの作品も加わり、華やかな「薔薇空間」を作り出しています。

この空間ではバラの香りの演出もなされています。パフューマリー・ケミスト、蓬田勝之(よもぎだ かつゆき)氏による、古典的なダマスク・クラシックの香りを受け継ぐ「ダマスク・モダンの香り」を楽しめます。


ビーズ刺繍デザイナー、田川啓二(たがわ けいじ)氏によるバラのオートクチュール・ドレス&『美花選』

単調な鑑賞にならぬよう、要所要所にバラをモチーフにした絵画作品以外のものがこうして重要なアクセントとして展示されています。田川啓二氏の手掛けるドレス間近で見られます!勿論ガラスケース無しで。

田川ファンにとってはこの3着のドレスを観られるだけでも素晴らしい〜ことかと。


『バンクス花譜集』

特別出品として『バンクス花譜集』(ジョゼフ・バンクス編)も展示されています。この空間だけラデュレカラーではなく、縦縞の涼やかなストライプ模様の壁紙が施されています。

バンクスとルドゥーテの違いは壁紙の模様に頼るまでなく一目瞭然です。こちらはかなり本格的な植物学的な作品です。

ふ〜ここまでで十分お腹いっぱい気分も軽やか、優美な気持ちになれました。さて、ショップでも拝見して帰りましょう……

っと、その前に。


デザイナー吉谷博光(よしや ひろみつ)氏による空間演出がまっています!!

マルメゾン宮殿の室内装飾にインスピレーションを受け、デザイナー吉谷博光氏がルドゥーテの『美花選』(ブーケの魅力)そしてベラムに描かれた水彩画の展示空間を特別な雰囲気で鑑賞できるよう作り上げて下さいました。


デザイナー吉谷博光氏による空間演出

これはスゴイ!Bunkamuraじゃないぞ!!

因みに「ルドゥーテ『美花選』展」終ると設備改修工事のため、Bunkamuraは2011年7月4日から12月22日(予定)まで休館となります。まさかリニューアルしてこんな空間になるなんていう「予告」じゃ〜ないですよね。

「ルドゥーテ『美花選』展」は7月3日までです。

休館前にBunkamuraドゥ マゴ パリ祭も併せて是非是非!

Bunkamuraドゥ マゴ パリ祭2011
2011年6月18日〜26日


「ルドゥーテ『美花選』展」

会期 2011年5月29日(日)−7月3日(日) 
開催期間中無休
開館時間 10:00−19:00(入館は18:30まで)
毎週金・土曜日21:00まで(入館は20:30まで)
会場 Bunkamuraザ・ミュージアム
後援 ベルギー大使館
主催 Bunkamura


Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2517

JUGEMテーマ:アート・デザイン


ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ
河出書房新社
(2010-07-08)

ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(1759〜1840年)は、フランス革命前後の時代、王侯貴族や上流階級の人々に「花のラファエロ」あるいは「バラの画家」と称えられ、植物画家として多大な名声を得ました。生涯にわたり植物画を描き続けたルドゥーテは、植物学的正確さを踏まえながらも芸術性を備えた花の姿を描き、その華麗な作品は今なお世界中の人々に愛され親しまれています。
ルドゥーテが残した多くの作品の中でも『美花選』は、専門家だけでなく、より広く花を愛する人々のために制作された版画集で、色とりどりの美しい花々、可憐なブーケ、瑞々しい果物など144枚の植物画が収録され、まさにルドゥーテの集大成と呼べる作品群です。

ルドゥーテが描いた心洗われる美しい花々をとおして、植物のもつ生命力溢れる息吹を感じていただき、ルドゥーテからの愛のこもった贈り物である美しい花々を、心ゆくまでご堪能下さい。
| 展覧会 | 23:58 | comments(1) | trackbacks(3) |
こんにちは。
ルドゥーテ美花選展、梅雨の日のうっとうしさを
吹き飛ばしてくれるような素晴しい展覧会でした。
会場の様子をたくさん撮ってくださって、
とてもたのしく思い出せます。
ありがとうございました。
| すぴか | 2011/06/02 9:39 AM |










http://bluediary2.jugem.jp/trackback/2517
ルドゥーテ『美花選』展 ザ・ミュージアム
花の画家 ルドゥーテ『美花選』展 ザ・ミュージアムへ行ってきました。       今日初日の『美花選』展、雨の中出かけ、10時ちょっと前に着くともうかなりの人が並んでいました。それでも先着100名、ポスターがもらえる位置でラッキーでした。 『美花選』
| すぴか逍遥 | 2011/06/02 9:26 AM |
「ルドゥーテ『美花選』展」 Bunkamura ザ・ミュージアム
Bunkamura ザ・ミュージアム 「ルドゥーテ『美花選』展」 5/29-7/3 Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「ルドゥーテ『美花選』展」のプレスプレビューに参加してきました。 いつも華やいだムードのあるBunkamuraのミュージアムですが、今回ほどより麗しく思えた
| はろるど・わーど | 2011/06/18 2:08 PM |
「花の画家 ルドゥーテ『美花選』展」
Bunkamuraザ・ミュージアム 『美花選』の麗しき世界 1:早春の可憐な花々 2:初夏の庭ーバラの花園 3:ヨーロッパの花々ーアルプスから地中海まで 4:美しき実りー果物の肖像 5:庭の新しい仲間たちー遠方からの導入種 6:東洋の憧れ 7:エキゾチックな植物 8
| 雪月風花抄 * Art Blog | 2011/06/23 5:31 PM |
編集・執筆を務めた『カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ』(世界文化社)好評発売中です。


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「展覧会に出かける前に準備しておきたい5つのこと。」

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