青い日記帳 

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吉岡徳仁「Glasstress2011」

ヴェニス・アート・ビエンナーレ同時開催企画展「Glasstress2011」(ザハ・ハディド、ヤン・ファーブル、ジャン・ホアン、他多数の国際的に活動をする現代アーティストによるガラス作品を一望できるエキシビジョン)に吉岡徳仁氏が手がけた2つの新作プロジェクトが紹介されました。


「Glasstress2011」会場(ヴェニスのパラッヅォ)


「Glasstress2011」会場内

海からの風と光が差し込むこの「Glasstress2011」という特別な展示空間に今回出展されたのは以下の2作品。

ヴェニスビエンナーレ−Glasstress 2011
「光庵−ガラスの茶室」  
2011 (2002〜2013)




このプロジェクトは、透明な日本民家の建築計画を2002年に発表し、スタートしました。

その後、日本文化を象徴する透明な茶室建築プロジェクトへと発展し、2013年の建設に向け始動しています。
それに先駆け、2011年ヴェネツィアビエンナーレでは 「Glasstress 2011」にて、1/10スケールの模型を発表します。



日本人の自然観は、その空間性に特徴されます。
それは、気配やエネルギー、オーラのようなものを周りの空間から知覚することから始まるものです。
このような本質的な自然美の知覚化は日本の茶道にも通じるものがあります。



直接的な自然との対話ではなく、あえて非自然の建築を構築し、創り出された小宇宙的な空間から自然の要素を感知する。
透明なガラスで創られた小さな宇宙を意味する「光庵」は、感覚で理解される自然の真相を体感する建築になる。



「光庵−ガラスの茶室」と「Water block」

「Water block」 2002

プラチナのモールドによってつくられたこの特殊な光学ガラスは、スペースシャトルにも使用されており、まるで水の塊から生み出されたように 透明で力強い造形が現れる。



巨大な水の塊のような素材が光を屈折させる。



Water blockは2007年デザイン・マイアミにてデザイナーズ・オブ・ザ・イヤー受賞の際に行なわれた、200万本のストローによるインスタレーションにも展示された。


吉岡徳仁氏

画像を通しても「光の芸術品」としての存在強く感じさせる2作品。森美術館等であれほどじっくり拝見した「Water block」もヴェニスのパラッヅォではまるで別の顔を魅せています。

そして「わび」とは一見対照的にあるような「光庵−ガラスの茶室」もまた実は日本の伝統に基づいているように思えます。ヴェニスの風と光に包まれ。
 「幽玄」や「わび」といえば禅宗文化を考えるのが通例だが、しかし、それは必ずしも一つの思想や宗教の産物ではあるまい。むしろ、その本質は自由な感性の産物であって、いわば世阿弥のいう「めずらしさ」の追求の結果であろう。美しさとは要するに新鮮さにほかならないのだから、そのためには同質の華麗さばかりを正直に重ねていくことは逆効果であろう。それの裏返しとして、あるいはそのコントラストとして「わび」はむしろ「光」の芸術が自分自身のなかから作りだしたものだといえる。だからこそ、それは信仰のいかんを問わず、やがて民衆にも権力者にも国民的規模で受け入れられたのであろう。それにしても、こういう屈折した趣味を育てるために、日本の柔軟な社会はよい土壌であったというほかはない。
山崎正和「変革と情報―日本史のしくみ」より

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この記事に対するコメント

こんにちは。
時々訪問させていただき、記事を興味深く読ませていただいています。私は昨年ヴェニスに行ったこともあり、ヴェニス・アート・ビエンナーレと現代アーティストkガラス作品、吉岡徳仁氏の新作プロジェクトのお話など大変興味を感じました。

私はブログ東京西洋美術館で開催された「レンブラント、光と、闇と、」と題する美術展が行き、以前来日したレンブラントの作品も含めてレンブラントの芸術について書いてみました。よろしかったら読んでみてください。

どんなことでも結構ですから、ブログにコメントなどをいただけると感謝致します。
dezire | 2011/06/10 5:09 PM
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