青い日記帳 

  
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『ヴァチカン物語』
新潮社(とんぼの本)より刊行された『ヴァチカン物語』を読んでみました。
http://www.shinchosha.co.jp/

とんぼの本/新潮社 (tonbo_shincho) is on Twitter


ヴァチカン物語』 (とんぼの本)
塩野 七生 (著), 藤崎 衛 (著), 石鍋 真澄 (著)

塩野七生「ヴァチカンを知らなければヨーロッパは理解できない

大学生だった頃、初めてヨーロッパの地に足を踏み入れ訪れた国や地域の中で最も強い衝撃を与えたのがヴァチカンでした。昼食で頬張ったピザを消化していた胃袋さえもその活動を一時停止するほど、身体中が激しく揺さぶる衝撃今でも忘れること出来ません。

それ以降も何度かこの地を訪れる機会に恵まれたものの、何度行こうが必ず同程度の激震に襲われます。数多の写真やテレビ映像、ネット画像でヴァチカンの様子飽きるほど目にしている現代人でさえ、これだけの衝撃を受けるのです。況やまだ中世〜ルネサンス時代の人々をや。


サン・ピエトロ大聖堂のクーポラ

注:この記事の画像は全て2008年に自分がヴァチカンを訪問した際に撮影したものです。『ヴァチカン物語』はプロのカメラマンさんが撮影した美麗な写真満載です。

まさに驚天動地。言葉を失うことはこのこと。思考が停止し目の前に「神」の存在を認めざるを得なくなります。とにかく圧倒的な迫力です。

先月下旬に発売となった『ヴァチカン物語』(と他2冊)はこれまでの「とんぼの本」シリーズよりもひと回り大きなサイズ。

全ページに渡り美しい写真と塩野七生,藤崎衛,石鍋 真澄というイタリアを語る際に欠かすことの出来ないスター級の執筆者による興味深い文章で綴られた珠玉の一冊。きっと本屋さんで手にしたら書架に戻すこと出来なくなります。数ページパラパラとめくっただけでも。


夏の夜ライトアップされたサン・ピエトロ大聖堂

【目次】

ヴァチカンで考える
談*塩野七生

波乱万丈! ヴァチカン2000年史
文*石鍋真澄

美の聖地 サン・ピエトロ大聖堂を歩く
文*石鍋真澄

【ローマの四大バジリカ】
サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ
サンタ・マリア・マッジョーレ
サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ

至高美の饗宴
ヴァチカン美術館

[コラム・Column]文*藤崎 衛
〈1〉賢者から変人まで 教皇たちの群像 
*歴代異色教皇列伝
*悪魔と取引した? 暴れん坊教皇ボニファティウス八世
*東方の神秘 謎の司祭ヨハネと中世の教皇たち
〈2〉教皇庁の内幕、教えます
*枢機卿とは何者か?
*時には命がけの教皇選 コンクラーヴェ
*エクソシストは実在する!
〈3〉ここが気になるヴァチカンの裏話
*聖顔布ヴェロニカ伝説
*どうなってるの ヴァチカン・マネー
*精鋭ぞろい、スイス衛兵の歴史
*ヴァチカンの日常生活
ローマ、ヴァチカン市国地図
ヴァチカン年表


ヴァチカン美術館内にあるラファエロが手掛けた「ボルゴの火災の間」

ヴァチカンの圧倒的な宗教芸術と付随する美術館、図書館等々。何度行っても慣れることなく打ちのめされたようにぐったりと疲れてしまいます。

とりわけヴァチカン美術館は迷路のような構造になっているので、一度や二度訪れただけではダンジョン制覇なんて到底無理。フロアプランを片手に迷ってしまいました。

6月の新刊『ヴァチカン物語』はこれからヴァチカンへ行かれる方全てに持参してもらいたい一冊。勿論自分も次ローマへ行く時は必ず小脇に抱え携行します。



ヴァチカン美術館は一方通行。何処に何があるか、観たい作品チェックしておかないと!それにツアー客の大半はシスティーナ礼拝堂を一路巡礼地の如く目指すので、誤ってその流れに乗ってしまうと取り返しのつかないことになりかねません。


有名なブロンズの松ぼっくりがあるヴァチカン美術館中庭
中央にあるのはアルナルド・ポモドーロの「球体のある球体」1990年 後方にサン・ピエトロ大聖堂のクーポラが見えます。

ヴァチカン美術館は予約制ですが、サン・ピエトロ大聖堂の内部は特別な式典が行われていない限り出入り自由です。あの有名なミケランジェロの「ピエタ」もここにあります。拝観:7:00〜19:00(夏季)〜18:00(冬季)

17世紀に完成したまさに美の殿堂。美の聖地。そしてキリスト教徒でなくても前述した通り「神」の存在を信じて疑わない場所。カトリックの力技の結晶です。


サン・ピエトロ大聖堂の内部に設置された数多の芸術品もこれさえあれば完璧です!「聖ロンギヌスの柱と像」?!あれ見てないぞ…

随所に「芸術作品」がゴロゴロしています。しかしこれまた目の前にあるモノが一体何であるのか分からなければ勿体ない勿体ない。


ベルニーニ最晩年の作品「アレクサンデル7世の墓碑」

良い本が出たものです。これさえあれば完璧です。市販のガイドブックの美術に関する内容の薄さ味わったことある方、もう歯がゆい思いはしなくて済みます。

ひとつだけ難点をあげるとすれば『ヴァチカン物語』を手にしてから、ヴァチカン市国行きたい症候群を患ってしまったこと。イケナイ本です。はい。

何とかしてよ〜衛兵さん!


ヴァチカン名物スイス衛兵

誰でも簡単になれるわけではありません。

・スイス国籍を有するカトリック信者。
・道徳的・倫理的な欠陥が無い者。
・19歳〜30歳までの未婚者。
・身長174cm以上。
・専門職免許、高校卒業資格を有する者。
・スイスで軍事訓練を受けた者。

記念撮影にも気軽に応じてくれたりもします。


ヴァチカン物語』 (とんぼの本)
塩野 七生 (著), 藤崎 衛 (著), 石鍋 真澄 (著)

ここは世界最小の国家にして、歴代教皇と天才芸術家たちが築き上げた美の殿堂、そして比類なき祈りの空間。「キリスト教とは何か」を厳しく問う塩野七生氏の語りを皮切りに、二千年に及ぶ聖地の歴史ドラマを辿る。イタリア美術の権威によるサン・ピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館の詳細ガイド、教皇庁の秘話を明かすコラムも多数収録。

6月の新潮社とんぼの本シリーズはこの他に2冊も美術・芸術関連の本出しています。


『日本建築遺産12選―語りなおし日本建築史』 (とんぼの本)
磯崎新/著

壊れる、消える、だからこそつくる――建築界の巨匠が、古代から20世紀に至る12の名建築の隠れた見どころ、意外な真実を語り尽くし、解き明かした「日本的なるもの」とは? 三内丸山遺跡から代々木オリンピックプールまで「これだけは見ておきたい建築遺産」案内つき。「3・11後の建築」を展望するエッセイも緊急収録!


『浮世絵入門 恋する春画』(とんぼの本)
橋本治/著 早川聞多/著 赤間亮/著 橋本麻里/著

かつて春画は、嫁入り前のお嬢さんから共白髪の御夫婦まで、老若男女に親しまれていた。いまだ根強いタブー意識を取りはらい、春信、歌麿、北斎その他の傑作春画をよくよく見ると……ナンパ、不倫、ボーイズラブ、コスプレまである江戸のリアルな恋愛模様は、現代とも地続き。女子の視点で明るく読み解く、新しい春画入門。

以上、3冊とも版型をB5判変型とこれまでよりも大きくし、デザインも一新。金沢百枝さんの「イタリア古寺巡礼」第2巻もこのサイズで登場予定。楽しみ楽しみ!!

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