弐代目・青い日記帳 

  
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「大英博物館 古代ギリシャ展」
国立西洋美術館で開催中の
「大英博物館 古代ギリシャ展 究極の身体、完全なる美」に行って来ました。


公式サイト:http://www.body2011.com/

初めに謝っておきます。日本初公開の「円盤投げ(ディスコボロス)」が超目玉作品の所謂一点豪華主義的な展覧会だと思っていたこと。駅張りのポスターやチラシ等でもメインビジュアルは「円盤投げ」一点のみ。勝手な摺り込みとはコワイものです。

古代ギリシャ神話が何度読んでも面白いことは分かっても人物相関関係がイマイチ把握できず苦手意識あったことも、「大英博物館 古代ギリシャ展」にイマイチ触手動かなかった理由でもあります。


擬人化した葡萄の木とディオニュソス像(バッカス)」展示風景
(写真撮影@sorciere4)

注:会場内の画像はプレス内覧会時に主催者の許可を得て撮影されたものです。

今年の夏、上野で開催される展覧会イチオシは「空海と密教美術展」をおいて他は考えられないと思っていたのですが、どうやら考え改めなおさねばならなくなりました。(空海と密教美術展紹介記事

訂正します。今年の夏、上野のお勧め展覧会は「大英博物館 古代ギリシャ展」&「空海と密教美術展」です!(科博の「恐竜展」も観に行きたい…)結局節操無くどこもかしこも訪れることになることに違いはないのですが「大英博物館展」が想像以上の内容で滅茶苦茶楽しめたもので…

いずれにせよ、3展ともこの夏、大混雑が予想されます。
特に「大英博物館 古代ギリシャ展」は会場をかなり作り込んでいるので(普段の西洋美術館とはとても思えませんよ)混雑必至です。

展覧会の構成はざっくり4章仕立て。それぞれの章を細分化し構築されているので、大変小気味良く見られます。出展作品数135点もありボリュームたっぷり。日本だけでなく世界各国を巡回する展覧会なだけあり品揃えも豪華。


円盤投げ(ディスコボロス)」 
後2世紀(原作:前450-前440年頃)/大理石
©The Trustees of the British Museum

決してこの人↑のひとり舞台の展覧会でないこと、第1章の初めを見ただけで分かるはずです。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 神々、英雄、別世界の者たち 
・ギリシャの神々
・英雄ヘラクレス
・別世界の者たち
第2章 人のかたち 
・男性の身体美
・女性の身体美
第3章 オリンピアとアスリート 
・アスリート
・オリンピア
第4章 人々の暮らし 
・誕生、結婚、死
・性と欲望
・個性とリアリズム



スフィンクス像」他、第1章展示風景

大理石の彫刻作品は手を伸ばせば直に触れてしまうほどの近距離にガラスケース無しで展示されています。様々な角度から観ることにより画像とは違う美しさ、奇妙さ、ユニークさを発見出来ます。

「スフィンクス像」も我々の良く知るエジプトのそれとは似ているようで随分と違いがあります。オイディプスに謎を解かれ谷底へ身を投げたギリシャ神話のスフィンクス。この像も真正面から見ると異様な恐ろしさを感じます。

古代エジプト神話から古代ギリシャ神話へ取り入れられた際に見た目は同じでも「性格」はかなり変容してしまったようです。それにしても大理石で彫られた鷲の翼美しかったな〜


ナックルボーンの勝負を巡って争う二人の少年の像」他、第4章展示風景

見所は幾つもあって紹介しきれませんが、最後の第4章は新鮮な驚きと共に古代ギリシャの人々の大らかな生活ぶりを伺い知ることの出来ます。これまであまり紹介されてこなかった「性」の部分も小単元で取り上げられています。ここ一番の見どころかもしれません。

人間生れてこのかた「性と欲望」の塊であり、それによって歴史が作られて来たと行っても過言ではありません。理性的で合理的な「正しい生活」を求められている我々現代人にとっては、とても羨ましく思えてしまうのです。古代ギリシャ人の生活ぶりが。


サテュロスから逃れようとするニンフの像」後2世紀/大理石
©The Trustees of the British Museum

そう、それは江戸時代の人々の生活に憧憬を抱くのに似ている感覚です。だからこそ、この展覧会が面白く感じたのかもしれません。「サテュロスから逃れようとするニンフの像」観て下さい。春画そのもの。女性は美しく、男性は滑稽に。そして勿論エロティックに!

「第2章 人のかたち」では、男性の身体美を表わすのにたおやかな女性らしく表現されていたり、女性の身体美が途方もないほど美しかったりとこれまた違う楽しさで彫刻や壷に描かれた絵を堪能。

ホント、ゴメン。「大英博物館 古代ギリシャ展」甘く見てました。近いうちに再訪必ずします。今度は更にたっぷりと時間をかけて。

目玉作品の日本初公開「円盤投げ(ディスコボロス)」って元々顔が円盤の方を向いていたそうです。確かにそうですよね、競技している真っ最中ですので。その辺の詳しい事情は会場もしくは公式サイトで要チェックです!


円盤投げ(ディスコボロス)」第3章展示風景

この展覧会の為に特別に用意された免震台に載せられ地下展示室で彼が待っています。魅力的な作品であることに変わりありません。だって自然と観ているうちに同じポーズ取ってしまいますもの。同じような人他に数名。

浮き出た血管まで表現された円盤を持つ腕や、地面を足の指で掴み踏ん張っている姿が見事表わされた部分など360度ぐるぐる回りながら色んな角度で楽しめちゃいます。思う存分に!

古代ギリシャ神話を全く知らなくても楽しめる展覧会です。(知識があったことに越したことはないのですが、それでも見せ方や構成力で十分満足出来ちゃいます)

とにかく、混雑する前に是非!
「大英博物館 古代ギリシャ展」は9月25日までです。


ヘラクレス像頭部」 後117-118年/ベンテリコン産大理石
©The Trustees of the British Museum

国立西洋美術館
Fun with Collection 2011 
「サマー・プログラム 今年の夏は、美術館でオリンピック!」

今年の夏は、常設展と企画展「大英博物館 古代ギリシャ展」(2011年7月5日〜9月25日)の2つに関連するプログラムを実施!詳細はこちら

大英博物館 古代ギリシャ展

会期:2011年7月5日(火)〜2011年9月25日(日)
会場:国立西洋美術館
http://www.nmwa.go.jp/

開館時間:午前9時30分〜午後5時30分
毎週金曜日:午前9時30分〜午後8時
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(*ただし、7月18日、8月15日、9月19日は開館)、7月19日(火)、9月20日(火)
主催:国立西洋美術館、大英博物館、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
後援:外務省、文化庁、ブリティッシュ・カウンシル
協賛:花王、みずほ銀行、三菱商事、大伸社、大塚製薬
協力:チャイナエアライン、日本航空、ルフトハンザ カーゴ AG、西洋美術振興財団

《テレビ放映予定》

日曜美術館
NHK Eテレ(教育テレビ)
2011年7月17日(日)朝9:00〜9:45
2011年7月24日(日)夜8:00〜8:45(再放送)

ぶらぶら美術・博物館
BS日テレ
2011年8月2日(火)夜8:00〜8:54

@taktwi 「大英博物館 古代ギリシャ展」の目玉作品「円盤投げ(ディスコボロス)」観て河合その子「哀愁のカルナバル」思い出す人、挙手。http://youtu.be/uZWNwRlqTZQ

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2553

JUGEMテーマ:アート・デザイン


古代ギリシャ美術を親子で楽しむアート絵本
この展覧会に合わせ書いて下さった本です。

人体表現は西洋美術の中心的なテーマのひとつです。西洋美術史において、このテーマにはじめて徹底的かつ真摯に取り組んだのは古代ギリシャ人でした。ギリシャ人は神も人間と同じ姿であるとみなしていました。その神や人間を「身体」という現実の形で表すことは、ギリシャ人が人間について考え、神について考えるときに欠かすことのできない手段だったのです。同時に、身体を絵画や彫刻によって形作りながら、ギリシャ人は来る日も来る日も美の原理を―美しい表現とは何であるのか、そしてどのようにして実現できるのかを―追い求めました。
本展では、大英博物館の貴重なコレクションを通して、ギリシャ人が作り上げた身体美の世界をさまざまな観点から紹介します。アスリートの鍛え抜かれた肉体や女神の官能的な裸体から、老いや醜さを表した赤裸々な姿まで、時空を越えて今もなお輝き続ける古代ギリシャの美を存分にお楽しみください。


| 展覧会 | 23:46 | comments(0) | trackbacks(4) |









http://bluediary2.jugem.jp/trackback/2553
大英博物館古代ギリシャ展
 国立西洋美術館(上野)で7月5日からはじまった大英博物館古代ギリシャ展 THE BODY 究極の身体、完全なる美 を見てきました。大英博物館の秘宝135点一挙公開ということですが大英博物館に行ったのは30年ほど前になります。現地で見たものが多数あり
| Star Prince JUGEM | 2011/07/09 1:09 PM |
大英博物館「古代ギリシャ展」 @ 国立西洋美術館
 古代ギリシャ美術は、今までアテネ、ルーブル、ヴァチカン、大英博物館、ベルリンなどで直接見ているはずなのだが、時間の関係で歩きながら観るという結果になっている。  そういう意味で、東京にいながらにしてこれらのワールド・ツアーで見られるのはありがたい
| Art & Bell by Tora | 2011/07/09 9:34 PM |
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| 一本釣り BOOK&CINEMA  | 2011/09/17 2:08 PM |
編集・執筆を務めた『カフェのある美術館 素敵な時間を楽しむ』(世界文化社)が2月18日に発売になります。


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