青い日記帳 

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ツァン・キンワー(曾建華)

森美術館で開催中の
「MAMプロジェクト015:ツァン・キンワー」展を拝見して来ました。



「メタボリズムの未来都市展」を開催中の森美術館にて「MAMプロジェクト015:ツァン・キンワー」展が同時開催されています。(MAMプロジェクトは森美術館が世界各国の才能豊かな若手アーティストを応援するプロジェクト・シリーズ)

恥ずかしながら、ツァン・キンワー(曾建華)氏のことは今まで存じ上げていませんでしたので、今回が彼の作品を拝見(というか体験)する最初の機会となりました。

ツァン・キンワーは作品に「文字」を用います。
これまでの代表的な作品は、作家自身のサイト「TSANG Kin-Wah」や表参道のアートスペース Art-U room さんのブログで紹介されています。


あのルイ・ヴィトンもこの通り。商業主義、ブランド主義への痛烈な皮肉が綴られているそうです。(しかし、よくまぁヴィトンがこの作品許したなと。)

ツァン・キンワー(曾建華) 略歴
1976年中国広東省生まれ。1982年に香港に移住し、香港中文大学芸術学部卒業後、ロンドン大学芸術大学カンバーウェル・カレッジで製本を学ぶ。主な展覧会に「Drawn in the Clouds」(キアズマ現代美術館、ヘルシンキ、2008年)、第10回リヨン・ビエンナーレ(2009年)、「Memories of the Future」(リウム・サムソン美術館、ソウル、2010年)、愛知トリエンナーレ2010(名古屋、2010年)、第17回シドニー・ビエンナーレ(2010年)など。


今回、森美術館で公開されているのは映像インスタレーション。それも部屋の四方の壁全面を用いての大型インスタレーション。文字のスコール否、嵐にさらされる感覚がたまりません。


ツァン・キンワー「第五の封印−彼らは自らと同じくあなたがたを苦しみにあわせ、殺すであろう」2011年

作家:ツァン・キンワー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。

今回の作品では初めて「日本語」も登場。英語版→日本語版の順で作品がループ。「善悪、生死、名誉、自己犠牲」等をテーマとした言葉が展示室の壁のそこかしこから湧き上がって来たかと思うや、いつのまにかそれらに取り込まれ、身を委ねてしまっている自分がそこに。

こちらは日本語バージョン


ツァン・キンワー「第五の封印−彼らは自らと同じくあなたがたを苦しみにあわせ、殺すであろう」2011年

作家:ツァン・キンワー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。

不思議なことに、日本語版の方が居心地が悪く感じます。それは言葉の持つ意味が直截的に鋭く視界へ飛び込んでくるから。非常に暴力的な感覚です。そう一方的に殴られているような。

ツァン・キンワーはこの言葉が有する暴力性を良く理解しているかと思われます。それを猛獣使いの如く巧みに操作しその場所に合った作品に仕上げていきます。

取り返しのつかない言葉を思わず口にしてしまい、無神経に相手の心を傷つけてしまったこと何度もあるはず。そしてその逆も。言葉で発せられたが刹那、それはもう自分ではコントロール不能な化け物に。


ツァン・キンワー「第五の封印−彼らは自らと同じくあなたがたを苦しみにあわせ、殺すであろう」2011年

作家:ツァン・キンワー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。

映像に合わせ流れる音楽が更に刺激的で非現実的な文字に包まれる体験をより一層演出します。映像インスタレーション作品が苦手な方でも、ついつい足を留め立ち去りにくい雰囲気に。

「ツァン・キンワー展」は「メタボリズム展」同様、2012年1月15日までです。メタボ展のついでじゃ〜勿体ない作品です。足を止めて10数分間「文字」のシャワーを。

キュレータートーク *日本語のみ
「MAMプロジェクト015」展の担当キュレーターが、作家について、香港アートシーンの紹介も交えながら語ります。
出演:荒木夏実
日時:2011年11月19日(土) 14:00 - 15:30
会場:森美術館展示室内
定員:80名
料金:無料(要予約・要展覧会チケット)
お申し込み:こちら


MAMプロジェクト015:ツァン・キンワー

会場:森美術館 ギャラリー1
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
http://www.mori.art.museum/

会期:2011年9月17日(土)〜2012年1月15日(日)
開館時間:10:00〜22:00(火曜日17:00まで)
※但し9月25日(日)は17:00まで、1月3日(火)は22:00まで
※入館は閉館の30分前まで
会期中無休

Twitterやってます!
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2636

JUGEMテーマ:アート・デザイン


ツァン・キンワー(曾建華)は、香港を拠点に北京、パリ、ニューヨークなど世界各地で作品を発表し、数々の国際ビエンナーレで脚光を浴びてきました。ツァンは、文字を使ってユニークな作品を制作します。美しい花や葉が壁紙の模様のようにデザインされた作品をよく見ると、それがアルファベットや漢字で描かれており、挑発的な文章が浮かびあがることに気づきます。
2009 年より展開している《七つの封印》のシリーズは、暗い部屋の天井や壁に文字が投影される映像作品です。ここではさまざまな文字が生き物のように動き回り、増殖し、雷雨のように激しく飛び散ります。聖書をはじめ、政治、哲学などあらゆる観点から得られた言葉を通して、ツァンは存在や価値観に関する根本的な問いを私たちに投げかけます。
森美術館では、このシリーズの新作《第五の封印》を発表します。展示室内の四面の壁が文字に包囲され、サウンドを含むダイナミックなインスタレーションは、見る人の心と身体を揺さぶるような、新鮮な刺激をもたらす装置として機能します。圧倒的な文字の嵐に包まれ、視覚的な美しさに隠された文字の意味に気づくとき、一人ひとりの心の中にさまざまな想いが湧きあがってくることでしょう。

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