青い日記帳 

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「神戸智行展─イノセントワールド─」

佐藤美術館で開催中の
「神戸智行展─イノセントワールド─」に行って来ました。


http://homepage3.nifty.com/sato-museum/

ここ数ヶ月会う人に「またその話ですか〜」と疎ましがられる程に「神戸智行展─イノセントワールド─」観に行くようにと強力にお勧めしている展覧会。

丁度昨年の今頃から一月にかけ国立新美術館で開催されていた「DOMANI・明日展2010」。この展覧会で全ての人を魅了したと言っても過言ではなかったのが神戸智行氏の作品でした。

DOMANI展の様子や神戸氏の作品画像こちらの記事に掲載してあります。

現役の若手日本画家男女それぞれ好きな方がひとりずついます。男性作家では迷うことなしに神戸智行氏(女性作家は内緒内緒)です。


神戸智行「幸福ノカタチ」「白い影

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

これほど大きな作品ですが、近寄ってみると実に手間のかかる描き方をしていることが分かります。一体どれだけの時間をかけているのでしょう…


神戸智行「幸福ノカタチ」(部分)

下地に銀箔を施し着彩。極薄の和紙で画面を覆い更に着彩。その上にまた和紙を重ねて色を…この繰り返しにより二次元の画面に「奥行き」を現出させることに成功しています。

線遠近法や空気遠近法といった西洋絵画のテクニックを用いることなく、上品な奥行きを表現しているのです。手間と根気をかけて。

また神戸作品の魅力は、今の日本人が忘れてしまっている「小さきものへの愛しみの眼差し」が、画面のそこかしこに散りばめられているところにあります。


神戸智行「手を合わせて」(部分)
大宰府天満宮所蔵

【作家コメント】
 自然界の限りなく小さな生物に焦点をあてながら、それらが構成する大きな世界を描こうとしています。その世界を構成する要素は、私達の社会を構成する要素に通じていると思います。自然界の小さな個々を見る度に、私達の社会との類似性に気付かされます。
 日本では古来自然を畏れ、その力をあがめ、自分達の上にあるものとして敬ってきました。人は自然によって生かされ、その恵みを願いました。目に見えない何かを感じ、この世界の全てを神が創り、あらゆる物に神が宿っていると考えました。普段目にする木々や川、足下に転がる小さな石や小動物にいたるまで、神が宿ると信じました。もちろん人間も自然の一部として考えてきました。そうした考えの根底にあるのは、自然への畏敬の念と恩恵を願う感謝によるものだと思います。
 小さな小さな生き物までが、この世界を創る大切な一部という考えに感銘を受け、またその小さな個が私達の社会を投影し、内包していることを感じ、描いてみたいと思いました。足下の小さな個々を見つめることで、大きな世界の形や、その方向性がつかめる、そう信じています。
神戸 智行


神戸智行「陽のあたる場所」(部分)

今から約1000年前の平安時代『枕草子』の中で清少納言が記した「うつくしきもの」のDNAをそのまま受け継いだ絵師が神戸智行氏なのです。

日本人であれば必ず琴線に触れること間違いなし。

また大宰府天満宮におさまることとなったこの作品も露出展示されています!


神戸智行「一瞬の永遠」(四曲一双)
大宰府天満宮所蔵

佐藤美術館学芸部長の立島氏をして「『じつにうつくしい絵なのです。』神戸智行の作品に触れていると普段照れくさくて憚ってしまうそんな言葉が躊躇なく口を衝く。」と言わしめる作品たち。

美術館では初めての個展となる今回の「神戸智行展─イノセントワールド─」行って損無し。そして実見すれば必ずや彼のファンになってしまうはずです。

クロハネ」と題した約2分間のアニメーションも公開しています。佐藤美術館2フロアそれぞれ違った見せ方をしていることろもニクイ!


神戸智行「僕のいる場所

「神戸智行展─イノセントワールド─」@佐藤美術館は12月18日までです。
師走の慌ただしい時季ですがこの展覧会行かなきゃ年越せません!行くべし!!

東京展終了後は九州へ巡回します。

大宰府天満宮アートプログラム vol.7 神戸智行展「イノセントワールド─」
第一期:2011年12月25日〜2012年3月11日
第二期:2012年3月14日〜5月13日


神戸智行展
─イノセントワールド─


会期:2011年11月15日 (火)〜12月18日 (日)
会場:佐藤美術館
http://homepage3.nifty.com/sato-museum/

開館時間: 午前10時〜午後5時 金曜日〜午後7時
*入場は閉館15分前まで
休館日: 月曜日
主催: 公益財団法人佐藤国際文化育英財団
協力:
株式会社ギャラリー広田美術 http://www.hirota-b.co.jp/
太宰府天満宮 http://www.dazaifutenmangu.or.jp/
協賛: 新宿フィールドミュージアム
http://shinjuku.mypl.net/mp/shinjuku_field_museum/

ギャラリー広田美術でも新作小品10数点を扱う展覧会が同時に開催されています。


「神戸智行展─イノセント・ワールド─」

会期: 2011年12月2日(金)〜12月18日(日)
午前11時〜午後7時(日曜のみ午後6時まで) 会期中無休

会場: ギャラリー広田美術
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1階 電話03-3571-1288


Twitterやってます!
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2705

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 神戸は多摩美術大学大学院日本画専攻在籍時、当財団第9期奨学生でした。その後順調に画家としての成長を続け、特にここ数年の活躍ぶりは目覚しく2008年より文化庁海外研修員としてボストンに1年滞在、その成果展となるDOMANI 明日展2010(国立新美術館)では意欲的な新作を展示しました。本展では九州・太宰府天満宮に奉納予定の作品を含む最新作を展示いたします。自然をテーマとし美しい透明感を感じさせる日本画を是非御高覧ください。

展覧会 | permalink | comments(3) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

先日「法然と親鸞展」のチケットと一緒に、この展覧会のチケットを頂戴したN.Wです。
水曜日に行って参りました。
そして、あまりの素晴らしさに是非ひと言お礼を申し上げたくて、こちらに書き込ませていただきました。

好きな画家はたくさんいますが、久しぶりに自分にとって「特別」と言える画家と出会った気がします。
小さきものを描きながら広い宇宙との繋がりが感じられること。洗練されていてしかも純朴でもあること。アンビバレントな魅力を持った、イノセントワールド。
チケットを頂戴しなければ、出会うことができなかったかも…本当に感謝です。
これからずっと、注目し続けていきたいアートと出会わせていただき、有難うございました。

足のお怪我、具合はいかがですか?
どうぞくれぐれもご自愛くださいね。
一日も早く良くなられますように…。
そして、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
N.W | 2011/12/09 7:14 PM
管理者の承認待ちコメントです。
- | 2011/12/09 7:18 PM
はじめまして。
京都在住のものですが、東京に行く際には、こちらの美術展情報を参考にさせていただいております。
神戸智行氏、初めて存在を知りました。紹介されている作品がすてきでしたので、16日にうかがいました。実物はさらにさらに、とても素敵でした。静かであり、心をゆすらせる自然の営みが感じられる作品でした。これから気をつけていきたい作家さんになりました。
ご紹介、ありがとうございました。
nao | 2011/12/18 12:53 PM
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