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「清明上河図」を見逃すな。

東京国立博物館で開催中の
日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「北京故宮博物院200選」

展覧会レビューはこちら


日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 
特別展「北京故宮博物院200選」


この展覧会の目玉である「清明上河図」。日本の国宝にあたる一級文物であることは当然。中国では「神品」と呼んでいるお宝中のお宝です。

「清明上河図」は、所蔵先の故宮博物院でも滅多に公開されないばかりか、中国国内へも貸出しすることが滅多にありません。これまで故宮博物院以外では上海博物館(2002〜2003年)、遼寧省博物館(2004年)、香港芸術館(2007年)で披露された僅か3回のみです。

いずれの会場も公開日数は限られ、中国国内はもとより、世界中の美術ファンが駆けつけた様子は、連日話題に。私の知人はこの絵がどうしても観たくて香港まで観に行きました。香港会場はこれまでに目にしたことのない長蛇の列で軽く4時間は並んだそうです。それでも「観る価値のあるもの」だと言っています。


(一級文物)《清明上河図》(部分)北宋時代(12世紀)
故宮博物院所蔵 [展示期間1/2-1/24]
写真提供:故宮博物院

「清明上河図」(24.8cm×528cm、張択端筆、北京故宮博物院蔵)
北宋の都・開封の賑わいを生き生きと描いた清明上河図からは当時の人々の都市生活をうかがうことができる。特に門楼を抜けて城内の繁華街に入ると、老若男女さまざまな人々の息づかいが聞こえる。画面の中心の建物は酒楼(料亭)があり、その建物の前では、露店や講釈師に群がっている人々もいる。往来する人の数は700人あまり農夫、水夫、車夫、芸人、床屋、道士、僧侶、官吏、身分の高い女性、子どもなど多くの人々が往来している。この繁栄を支えたものが、江南の豊かな富であった。

日本の高校生が使用している世界史の資料集にもこれだけ丁寧な解説がなされています。中にはまるまる一頁を割いてこの「清明上河図」について紹介しているものもあります。

「教科書に載っている」どころではありません。北宋の絵師・張択端(ちょうたくたん)が当時の都市の繁栄や活発な商業活動の様子を丹念に描いています。画像中央に見えるのは虹橋。

黄河と大運河の結節点に位置する北宋の都・開封は、入り組んだ大路小路に数多の飲食店、酒店、妓館が軒を連ねたそうです。街の喧騒が展示ケースの中からも聞こえてきそうです。

宋代の都市の特徴
【規制緩和】唐代までの規制が緩和され、商業地区の新たな設置や夜間営業が可能になった。
【組合の強化】同業組合のカが強くなり、行(商人組合)・作(手工業者組合)が商品を独占した。
【庶民文化】瓦古(繁華街)に、勾欄(劇場)や酒楼(料亭)が立ち並び、庶民文化が栄えた。



世界史詳覧』浜島書店より

一方当時の北京は市場は東西の市しかなく、日没になると坊の門は閉まり夜間外出禁止、営業も勿論出来なかったそうです。深夜営業の「夜市」があった開封が如何に開放的な街であったのかが分かります。

北宋の栄華を調歌する人々を描いた「清明上河図」は、繁栄を願う中国人の心を象徴する至宝。日中国交正常化40周年を記念して、今回初めて国外での公開が実現。

関係者の並々ならぬ尽力があってのこと(それにしてもよくまぁ貸してもらえたな〜)。2時間だろうが3時間だろうが並んで観る価値ある超一級のお宝です。

中国本土からも日本までわざわざ観に来る方も多いと聞きます。そういえば昨日のトーハクあちこちで中国語耳にしました。

因みに中国には「清明上河図」に描かれた宋代・開封の街並みを再現したテーマパーク「清明上河園」なんてものまで存在します。
http://www.qingmings.com/

「清明上河図」の展示期間は2012年1月2日(月・休)〜24日(火)です。
中国美術史上屈指の名画といわれる「清明上河図」(北宋時代)についてもっと詳しく知りたい方はこちらのサイトで。


故宮博物院・太和殿外景
写真提供:故宮博物院

尚、NHK日曜美術館1月8日の放送で「清明上河図」を含む「北京故宮博物院200選」について本編で取り上げられます。→「皇帝たちを虜にした悠久の美〜北京故宮の至宝〜」

「北京故宮博物院200選」公式サイト
http://www.kokyu200.jp/


「清明上河図」展示風景。
展示期間2012年1月2日(月・休)〜24日(火)

注:内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2733

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日中国交正常化40周年を迎える2012年、東京国立博物館は北京故宮博物院の名品展で幕を開けます。
明時代の永楽帝(えいらくてい)から清時代の宣統帝溥儀(せんとうていふぎ)まで24人の皇帝が居城とした紫禁城(しきんじょう)に由来する北京故宮博物院は、壮麗な宮殿建築と180万件を超えるコレクションを誇ります。
この展覧会では、それらの貴重な文物から選りすぐりの名宝200件が出品されます。二部で構成されるうち、第1部では、今まで門外不出とされていた宋・元時代の書画41件(一部展示替あり)の展示をはじめ、宮廷絵画や文人画の名品、書のファン必見の宋三家、元代文人の名品を一挙公開します。青銅器や玉器、陶磁器、漆器、琺瑯器、染織品といった多彩な分野の傑作も揃う、まさに北京故宮展の決定版というにふさわしいラインナップです。第2部では、清朝最盛期を築いた乾隆帝の4つの肖像画を軸に、清朝の豊かな世界観を読み解きます。数々の名品とともに描かれた肖像画「是一是二図」を、現存する作品によって再現するコーナーも必見です。
中国文明の粋が凝縮された「皇帝のコレクション」をぜひご堪能ください。

その他 | permalink | comments(4) | trackbacks(5)

この記事に対するコメント

今年もよろしくお願いいたします。
とっても参考になりました。実はもう行ってきたのですが、観る時間はあっという間に飛び去り(こちらもTBします)、もう一回なんて思ってます。
すぴか | 2012/01/04 8:25 AM
世界史の教科書ですか?資料集ですか?ともかく高校生も知っているんですか!
おっしゃるように関係者の努力の賜物で展示されるんですねー。
やはり観ないとバチ当たりますねー。考え直しです。
oki | 2012/01/04 11:59 PM
先日は、久しぶりでお会いできて何よりでした。トーハクの帰途のシュールな経験を含め、記事を書きましたので、TBします。
とら | 2012/01/07 9:44 AM
中国一級文物なのですね。行列覚悟で観てきます。これ以外の一級文物も知りたくなりました。
hirona7 | 2012/01/07 9:19 PM
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新年早々、210分待ち!などとディズニーランドかっ!みたいな行列で話題になっている『北京故宮博物院200選』。まず、それだけ行列しているのはある一つの作品であって、それ以外を見るためであればそれほど行列しないし、それ以外でも十分すぎるほどに見ごたえがある
東京国立博物館『北京故宮博物院200選』 | 日毎に敵と懶惰に戦う | 2012/01/05 11:05 AM
 第1報、第2報に続き、いよいよ最終第3報。  この展覧会の目玉は何といっても《清明上河図》。中国でも公開されることはめったにないほどの超一級文物。「神品」といわれている。東博では、ブログまで作って宣伝に努めている。  初日の2日は待ち時間が多く長蛇
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