青い日記帳 

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「平清盛展」

江戸東京博物館で開催中の
NHK大河ドラマ50年 特別展「平 清盛」に行って来ました。



上野、東京国立博物館がお正月早々から「清明上河図」210分待ちという誰もが予想しなかった状況になっているのを余所目に、両国、江戸東京博物館では静かに国宝「平家納経」が何と4巻も同時に公開されています。

「清明上河図」の精緻さには敵いませんが、平清盛が一族の繁栄を願い広島、厳島神社に奉納した荘厳で華麗な美しさで観る者の心を魅了する「平家納経」は必見中の必見です。しかも今回は4巻展示替え無しで一度に拝見出来るまたとないチャンスです。


国宝「平家納経 平清盛願文」平安時代 長寛2年(1164)
広島・厳島神社蔵

平清盛が794文字に込めた納経の動機と願意が綴られています。

因みに平家納経は平氏一門の繁栄と来世への極楽往生を祈り、一族郎党32人が経巻各1巻ずつ分担し書写したものに、この願文を加えた33巻からなるもの。

いずれも当時の最高水準の工芸技術により制作されたまさに国宝の名に相応しい逸品。直視するのが神々しくサングラスが必要なほどです。


「平家納経」展示風景

厳島神社の鮮やかな朱塗りの柱を思わせる凝った造りとなっている会場。否応なしに期待が高まります。手前の「狛犬」も厳島神社蔵の重要文化財だったりします。

他にも「平家納経」を収めていた「金銀荘雲龍文銅製経箱(平家納経納置)」(これまた国宝)や安徳天皇の丁度を収めた「古神宝類のうち 松喰鶴文蒔絵小唐櫃」(当然これも国宝)も同時に公開されています。厳島神社にお参りしても拝見出来ない超一級のお宝が公開されています。(第3章)

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 平氏隆盛の足跡 
第2章 清盛をめぐる人々
第3章 平氏の守り神−厳島神社
第4章 平氏の時代と新たな文化
第5章 平家物語の世界



保元合戦図屏風」江戸時代 17世紀
馬の博物館蔵

手前には「中右記」陽明文庫蔵や「奈良絵本 平家物語」神奈川県立歴史博物館蔵などが展示されています。第1章では清盛の時代に起こった事件や出来事をこうした作品と「平氏ニュース」と共に紹介。


平氏ニュース」(クリックで拡大)

この「平氏ニュース」が優れモノで歴史に詳しくなくてもこれさえ読めばなるほど、こんなことが起こったのか〜と納得しながら展示作品を鑑賞出来ます。

歴史モノの展覧会は難しと敬遠されがちですが、「平氏ニュース」があればもう安心。痒いところに手が届く鑑賞者の立場に立った展覧会です。

学生時代に習った『平家物語』等でどうしても悪役(負け組)の印象が強い平清盛のイメージを払拭し新たな時代のヒーローとして甦らせんとする狙いがあるかどうか分かりませんが、この展覧会を観終えて一番感じたことは、清盛の先見性でした。


「第4章 平氏の時代と新たな文化」展示風景。
後方に南宋の青磁が展示されています。

冒頭で比較に出した「清明上河図」が描かれたのが今から約900年前の宋の時代。その宋(中国)との貿易の基礎となる巨大な港を造らせたのも清盛です。

そして京の都で春風駘蕩たる生活(この時代はそこまでのんびり感は無かったでしょうが)を送る貴族たちに対する猛烈な対抗心。征夷大将軍までのぼりつめたのもこの反骨精神があってこそ。

単なる大河ドラマのPR展だと思ったら大間違い。「平家納経」筆頭に見逃せない作品が各美術館より江戸博に集結しています。(国宝・重要文化財を含む約150点)
展示作品リスト

そうそう大事なこと書くの忘れました。分かりやすい展示として「平氏ニュース」をあげましたが、個々の作品のキャプションにも細やかな工夫がなされています。


(クリックで拡大)

作品名と作品解説の他に「荒涼たる極寒の雪原で道に迷う母子4人の逃避行の行方は?」といった具合に1,2行で簡潔に作品の解説が付されています。全ての作品に。素晴らしい〜

どんな場面を描いたものなのか、どのような由来のある作品なのか等々一目で分かります。こうした何気ないサービスはいつの日かきっと結実するものです。拍手!

NHK大河ドラマ50年 特別展「平 清盛」は2月5日までです。松山ケンイチファンでなくとも見逃せない展覧会です。音声ガイドは深キョンが担当!

「平清盛」展、開催記念式典に深田恭子さん
(インターネットミュージアム)


平清盛展
会場:江戸東京博物館
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

会期:2012年1月2日(月・祝)〜2月5日(日)
※会期中、資料の展示替があります。
開館時間 午前9時30分〜午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで) 
*入館は閉館の30分前まで
休館日:1月23日(月)、1月30日(月)
主催:公益財団法人 東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館 、NHK 、NHK プロモーション

注:会場内の画像は内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2735

JUGEMテーマ:アート・デザイン


 50年目の節目を迎えるNHK大河ドラマは、初めて武士による世の中を作り上げた「時代への挑戦者」平清盛の生涯を描きます。
今から900年前、貴族政治が衰退して混迷を深めた平安末期に、平清盛は瀬戸内の海賊を束ねて武家の棟梁となり、太政大臣にまでのぼりつめます。国を豊かにするために日宋貿易を行う一方、海に浮かぶ華麗な厳島神社を造営し、一族の繁栄を願って「平家納経」を奉納するなど、数多くの荘厳な宗教美術を生み出しました。

 この展覧会では世界遺産・厳島神社に伝えられる多数の至宝をはじめ、この時代を生きた人々の肖像画や書跡、主要な源平合戦を描いた絵画のほか、平安末期の文化を象徴する美術・工芸品などを展示し、平清盛が活躍した時代を紹介します。

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特別展「平清盛」 江戸東京博物館 | 猫アリーナ | 2012/01/06 6:35 AM
 大相撲初場所千秋楽の日に両国に行ってきた。今場所は優勝が早々と決まったので、前から考えていた江戸博行きとした。2時ごろに駅を降りるとなんとなく賑やかな雰囲気が伝わってくる。博物館までの道すがらお相撲さんとも行き会う。  大河ドラマ「平清盛」も2回目