青い日記帳 

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「百椿図」

根津美術館で開催中の
コレクション展「百椿図 椿をめぐる文雅の世界」に行って来ました。


http://www.nezu-muse.or.jp/

万葉の時代から人々に愛された日本固有種である椿。絵画の世界に登場したのは鎌倉時代から。室町時代に入ると水墨画で写生的に現わされるように。

そして泰平の世、江戸時代。上層階級から一般庶民まで一大園芸ブームの火付け役となったのが椿。さながら現代ならクリスマス・ローズ的な扱い(否それ以上)だったのでしょうか。


展示室1

17世紀やはりオランダでチューリップの品種改良が盛んに行われ園芸熱が頂点に達したのと時を同じくしているのも実に興味深いところです。

江戸時代17世紀に描かれた根津美術館所蔵の「百椿図」2巻、計約24メートルを紹介する展覧会。「百椿図」には現在では確認出来ない変わり種の椿や、水戸光圀はじめとする様々な人物による漢詩や和歌などの賛が添えられています。

キャプションには椿の品種名に加え誰が添えた賛であるかも記されています。


椿名称「いさはや」賛者「水戸光圀」

『万葉集』に詠まれた坂門人足の歌「巨勢山のつらつら椿つらつらに 見つつ偲ばな巨勢の春野を」を本歌とする水戸黄門こと水戸光圀が詠んだ歌が添えられています。

「百椿図」は描かれたおよそ107種類の椿の花々に加え、水戸光圀をはじめとする49人の賛もその魅力のひとつです。松平忠国が描かせたのであろう「百椿図」には様々な当時の様々な情報が描き込まれているのです。


「さよひめ」四辻李継
「やぐら」竹屋光長

歌や漢詩の他に注目すべきはその器物です。籠にこれでもか〜と詰め込まれた椿もあれば、一輪だけしとやかに活けられた椿も。実に様々な表情の椿が「百椿図」には登場します。

フラワーアレンジメントのテキストかと見まごうばかり。


「紅散椿」林鵞峰

器ではなく、こうしたチリ取りと羽箒と見事にマッチングさせその美を表現しているニクさも江戸時代の余裕のある絵画である証。この他にもオアシスの代わりに枝分けしてもらった枝を大根に刺している姿を描いたものまで実に多種多彩。

ただの椿絵巻の展覧会と思ったら大間違い。そこには数多の発見と新鮮な驚きが待っています。そして脇を固めるべく椿にまつわる様々な作品も展示されています。

展示室2では「天部の絵画ー守護と福徳の神々ー」と題し、四天王、十二天、十六善神や二十八部衆といった守護神、弁才天や吉祥天などの福徳神が描かれた絵画を根津コレクションから厳選し展示しています。


重要美術品「毘沙門天図像」平安時代 12世紀
「四天王図像」平安時代 12世紀

新年に相応しいおめでたく有難い展示となっています。

コレクション展「百椿図 椿をめぐる文雅の世界」は2月12日までです。

そうそう、冬の庭園も意外な発見があるものです。




コレクション展「百椿図 椿をめぐる文雅の世界

開催場所:根津美術館 展示室1
http://www.nezu-muse.or.jp/

開催期間:2012年1月7日(土)〜2月12日(日)
休館日:月曜日 ただし1月9日(月・祝)開館、翌10日(火)休館
開館時間:午前10時‐午後5時
(入場は午後4時半まで)

【次回展】

特別展
虎屋のお雛様
2012年2月25日(土)〜4月8日(日)


特別展
KORIN展
国宝「燕子花図屏風」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」
2012年4月21日(土)〜5月20(日)

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2736

JUGEMテーマ:アート・デザイン


江戸時代はじめ、空前の椿園芸ブームが起こりました。珍しい品種への注目が高まり、数多くの椿を集めた書物や図譜も制作されましたが、なかでも当館が所蔵する「百椿図」は、100種類以上もの椿を色鮮やかに描きだした屈指の名品です。本展では、「百椿図」2巻、計約24メートルを可能な限り広げて展示、その全貌をご覧いただきます。室町時代の花鳥画や江戸時代の工芸品などの椿図とあわせて、新春を華やかに飾ります。

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