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長谷川豪展「スタディとリアル」

TOTOギャラリー・間で開催中の
長谷川豪展「スタディとリアル」に行って来ました。



建築をつくることは現実に学び、現実を押し広げることである。と語る建築家、長谷川豪の展覧会が乃木坂TOTOギャラリー・間で開催されています。

2008年に第24回新建築賞を受賞し将来が嘱望される若手建築家のひとりである長谷川豪のデビュー作「森の中の住宅」(2006年)から「練馬のアパートメント」(2010年)や最新作まで全11作品が公開されています。

最も注目すべきは最新作の「石巻の鐘楼」の実物がギャラリー・間の中庭に設置されている点です。

この展覧会を開催することになった約一ヶ月後に東日本大震災が発生。建築家として自分なりにこの震災を引き受け展覧会に絡め何か出来ないか模索したそうです。

結果、中庭に建物を建て、展覧会終了後に被災地へ送るというアイディアが生まれ実現したのがこの「石巻の鐘楼」です。


石巻の鐘楼

【「石巻の鐘楼」鐘つき時間】
「長谷川豪展 スタディとリアル」の会期中、1日に3回、「石巻の鐘楼」の鐘つきを行います。鐘の音が震災復興への希望の象徴になれば、との願いが込められています。ぜひ、ご体験ください。
鐘つき時間
1・ 12:00
2・ 15:00
3・ 17:00
建築模型や写真、図面を展示することが一般的な建築展。会期終了後はそれらは事務所の片隅で眠るか下手をすると処分されてしまうものも。

「会期が終わったらほとんど使い道がない。」展示品をどうすれば良いか?答えは移築して実際に建築物として機能させること。

被災地で必要とされるものをリサーチし、石巻の幼稚園にこの鐘楼(子供タワー)を建てることに。その為に長谷川は自らヨーロッパへ赴き鐘について学んできたそうです。


石巻の鐘楼

60mm厚の構造用集成材を積層してそれを壁にし、建築と移築が容易絵で簡素なディテールを考えた結果この形に。一枚の板は大人二人で余裕で持てる重さ。

長谷川豪展「スタディとリアル」終了が3月24日です。その後すぐ解体され石巻へ運ばれ再び幼稚園の庭に。入学式にはこの鐘楼からお祝いの鐘の音が響き渡ることでしょう。

3階と4階の展示室にも工夫がなされています。



一見、展示台に見える構造物は、「桜台の住宅」(2006年)に実際に設置された4m四方のおおきなテーブルを同サイズで再現したものです。

「桜台の住宅のテーブル」と展示台の両方の役割を担わされた大きな台は、ギャラリー内に厳とした存在感を湛えています。しかし窮屈な感じを受けないのは不思議。それは上の階の展示でも言えます。


日本デザインセンター」(2012年)

銀座に建設予定の13階建のテナントビル。どのフロアにも大きな横長の窓が設けられています。用途を固定することなくそこで働く人々が空間の使い方を自由な発想で使えることを目指しているようです。

中庭に建てられた「石巻の鐘楼」を拝見しつつ4階の会場へ。



展示室が「狛江の住宅」(2009年)に作られた庭の原寸大ボリューム模型によって占拠されています。実際の庭もこのように約1mもの高さを有しているそうです。

写真や図面、それに模型だけでなく、原寸大の「何か」を展示室に再現するだけで素人の自分にとってはより建築というものが理解しやすくなります。


森のピロティ」「森のなかの住宅

「狛江の住宅」の庭と同じ大きさの展示台に群馬県や長野県に存在する建築物が現出するというのは、単なる建築展での枠を超え、ある意味現代アート的な世界でもあります。

そもそもギャラリー・間の中庭(3階)に「石巻の鐘楼」を設置してしまうこと自体凄い発想です。外苑東通りから建物全体を観た景色も普段と違い何処となくシュールな感じすら漂います。


TOTO乃木坂ビル(東京都港区南青山1−24−3)「石巻の鐘楼」見えますよね。

「長谷川豪展 スタディとリアル」は3月24日までです。
建築好きさんも興味の無い方も足を運んでみて下さい。


長谷川豪展 スタディとリアル
会期:2012年1月14日〜3月24日
会場:TOTOギャラリー・間
http://www.toto.co.jp/gallerma/

開催時間:11:00〜18:00
(金曜日は19:00まで)
休館日:日曜・月曜 ・祝日
ただし、2月11日(土・祝)は開館
入場無料

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2758

JUGEMテーマ:アート・デザイン


長谷川氏は、デビュー作「森のなかの住宅」(2006年)で、切妻屋根の下に束材で支えられた切妻型の小屋裏を創出し、私たちに独特な空間感覚を印象付けました。続く「桜台の住宅」(2006年)では住宅の中心に大きなテーブルを配することで、個室とリビングの新しい関係性を提案し、「練馬のアパートメント」(2010年)では各戸に形状の異なる大きなテラスを併置し、都市の気配を集合住宅に取り込みました。また「森のピロティ」(2010年)では、6.5メートルの階高のピロティの上に居室を9本の細い柱で支え、周辺の森と建築とを融合させるなど、大胆な空間構成を提案しながらも、住み手と建築、建築と周辺環境の関係を心地よくつなぐ空間を実現することで、高い評価を受けています。現在、手掛けている「石巻の鐘楼」(2012年予定)は、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市のある幼稚園の敷地内に、長谷川氏と有志によって小さな「鐘楼」が寄贈されるという計画で、鐘の音が復興への希望の象徴となればとの願いが込められています。

展覧会では、長谷川氏が現在までに手掛けた11のプロジェクトを、それぞれの計画に応じたスケールの模型やスケッチによって、周辺環境との関係性を含めて紹介します。また、中庭には「石巻の鐘楼」が建てられ、会期終了後、石巻に移築されます。

タイトルの「スタディとリアル」には、プロジェクトを通してさまざまな現実(Real)に直面するなかで、能動的に考え、学ぶこと(Study)を繰り返しながら、自身を成長させ、建築の質を高めていくという、長谷川氏の未来への積極的な眼差しが表れています。今後、ますますの活躍が期待される長谷川氏の実践を通して、これからの新しい建築の可能性を感じていただければ幸いです。


展覧会 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

素晴らしいブログでしたので、リンクを張らせて頂きました。

これからも楽しみにしています。
Herbal-Y | 2012/01/31 11:00 PM
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