青い日記帳 

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「東洋陶磁の美」

サントリー美術館で開催中の
大阪市立東洋陶磁美術館コレクション「悠久の光彩 東洋陶磁の美」展に行って来ました。


http://www.suntory.co.jp/sma/

陶磁器(焼き物)に興味が無かろうともこの展覧会は行っておかねばなりません。

審美眼などそう容易く身に付くものでもなく、良し悪しの基準なんて今でもさっぱり分からないのですが、嘗て大阪市東洋陶磁美術館で拝見した数々の名品が焼き物への興味関心をぐんと高めてくれたことだけは紛れもない事実です。

総合商社安宅産業の安宅英一が蒐集した中国・韓国の超一級品の陶磁器たちが大阪市東洋陶磁美術館のコレクションの大半を占めています。東洋陶磁器コレクションが安宅産業破綻の要因とも言われるだけあり、まさに金に糸目はつけぬ尋常ならぬ蒐集により世界でも類を見ない驚くべき作品が今、日本で拝めるわけです。

2012年4月まで、大阪市東洋陶磁美術館が空調・照明等の設備工事為にクローズしている今だからこそ、国宝2件、重要文化財13件を含む東洋陶磁器の名品約140件がサントリー美術館でこうして拝見出来るのです。


「第1章 中国陶磁の美」展示風景

中国・韓国陶磁の名品をずらり並べた展覧会だけに、構成は全く凝る必要がありません。素材の良さをそのまま生かす日本料理のように、極シンプルに「第1章 中国陶磁の美」「第2章 韓国陶磁の美」と4階、3階の展示室にそれぞれ配置しての展示。

その潔い展示に「色」という視点を加えてやることにより、一層名品を輝かせています。例えば「第1章 中国陶磁の美」では、釉薬の色の違いに毎にまとめて展示してあるのです。

生命の根源のような渋い輝きを放つ、雨上がりの空のような、象牙のような、漆黒の闇かと見紛う、瑠璃色が美しい、人肌のような釉裏紅が目を惹く、五彩と金襴手が織り成す

ダメだ、思い出しながら書いているだけでよだれが…


国宝「油滴天目茶碗」南宋時代 12-13世紀
住友グループ寄贈/安宅コレクション

建窯ではもしかしてあまり貴ばられなかったのかもしれぬ油滴や曜変天目も、海を渡り日本にやって来ると茶人の心を鷲掴みに。

こうしたイレギュラーの美を佳しとする日本人の感性。ヒビが入ってしまった青磁に目立つように鎹(かすがい)で補修しそれを愛でたりしたことからもよく分かります(青磁長頸瓶 銘「鎹」

一昨年、根津美術館で開催された「南宋の青磁」でその魅力に開眼した青磁。

その中でも最高峰に位置付けられ幻の青磁とも言われる、汝窯(じょよう)で焼かれた青磁(日本にたった3件、全世界でも僅か100件ほどしか存在しません)のひとつ「青磁水仙盆」は必見中の必見。


「第1章 中国陶磁の美」青磁 展示風景

とにかく一点一点が素晴らし過ぎて観るのに滅茶苦茶時間かかります。「何度も大阪で観たので1時間もあれば十分だろう」と高をくくっていたら大間違いでした。一時間では4階展示室「中国陶磁」すら観終わりませんでした。

編集の方と待ち合わせしていたので一端美術館を出て、打ち合せ終了後続きを観ました。(こういう時、会員になっていると便利です)それと今回は音声ガイドも出来るだけ聴くようにしました。(アートアンドパート


釉裏紅牡丹文盤」景徳鎮窯
明時代 洪武(1368-1398)
住友グループ寄贈/安宅コレクション

時間の余裕のある時に、じっくりとご覧になられるのがよろしいかと。優品を観ることでしか目は肥えません。世界でも屈指のコレクションと展示や照明には高い定評のあるサントリー美術館の逢着。観られる時に無理してでも観ておくこと大事です。

因みにこれで半分です。もうワンフロア「韓国陶磁の美」があります。ね、全然時間足りないでしょ!混雑する前に是非!!

「悠久の光彩 東洋陶磁の美」展は4月1日までです。


悠久の光彩 東洋陶磁の美
会期:2012年1月28日(土)〜4月1日(日)

会場:サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/
開館時間:10:00〜18:00(金・土は10:00〜20:00)
※2月11日(土・祝)、3月19日(月)は20時まで開館
※3月24日(土)は六本木アートナイト2012のため23時まで開館
※いずれも最終入館は30分前まで
休館日:毎週火曜日、3月21日(水)
※3月20日(火・祝)は開館
主催:サントリー美術館、大阪市立東洋陶磁美術館、朝日新聞社
協賛:三井不動産、日本ヒューレット・パッカード、NECディスプレイソリューションズ、エーエス、サントリーホールディングス

展示室内で名品に花を添えるテクノロジーにも注目です。


NECディスプレイソリューションズのディスプレイ 「LCD-P521」2台による映像と日本HP社の「HP Latexインク」を使用した装飾。

日本ヒューレット・パッカード株式会社は、サントリー美術館(東京・六本木)で開催される「大阪市立東洋陶磁美術館コレクション 悠久の光彩 東洋陶磁の美」展に協力し、展覧会場の装飾を環境に優しい「HP Latexインク」を採用したワイドフォーマットプリンターで出力します。
今回、「大阪市立東洋陶磁美術館コレクション 悠久の光彩 東洋陶磁の美」展の展覧会場の装飾には、写真家三好和義氏が、同館が所蔵する中国、韓国陶磁の名品をさまざまな角度から撮影し、その魅力を表現した写真を拡大して、テキスタイル素材にプリントしたものが採用されています。東洋陶磁作品の持つ質感や色彩、立体感を微細な諧調で高画質に再現した大型のバナーは、展覧会場全体をダイナミックで魅惑的な空間として演出することに貢献しています。


注:会場内の画像はプレス内覧会時に主催者の許可を得て撮影されたものです。
(撮影:yukitwi)

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@taktwi

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大阪市立東洋陶磁美術館は、住友グループ21社から国宝2件、重要文化財12件を含む「安宅コレクション東洋陶磁」寄贈の申し出を受けて大阪市が建設したもので、1982年11月に開館しました。以来、中国・韓国の陶磁器を中心に、多くの個人コレクターからの寄贈作品が加わり、現在では収蔵品の質・量ともに国内随一を誇ります。本展では、2012年に開館30周年を迎える大阪市立東洋陶磁美術館の収蔵品約4,000件から、 国宝2件、重要文化財13件のすべてを含む東洋陶磁の名品約140件を厳選してご紹介します。中国陶磁と韓国陶磁は、日本人になじみの深い海外古陶磁の代表格であり、長きにわたって日本陶磁が大きく影響を受けてきたことは言うまでもありません。日本の古陶磁愛好者は陶磁器の姿に時として人格や精神性をも見出すほど惚れ込んだのでした。誰もが知る名品から久々の公開となる逸品まで、東洋陶磁の美をあらためて発見することができるでしょう。

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