青い日記帳 

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「ジェームズ・アンソール展」

東京都庭園美術館で開催中の
「ベルギーが生んだ異端の画家 ジェームズ・アンソール展」に行って来ました。



3月にベルギーまで行ったにもかかわらず
ほとんどアンソールの作品を観ることが出来なかったので
この展覧会は「絶対行くぞ!」と決めていたのですが、、、

結局行ったのが最終日。ギリギリセーフ。
この展覧会よりも先に「ベルギー象徴派展」を観てしまったり
あれこれ、別の展覧会行ってしまったり。。。

「いつでも行ける」=「いつになっても行かない」(反省)

でも、アンソールが観たいという気持ちが
梅雨の日曜日を晴れにしてくれたような気がします。(感謝)

「東京シティロードレース2005」に参加された皆さん暑い中
お疲れ様でした。応援行けなくてすみません

さて、展覧会ですが、最終日なので混雑してました。
これは仕方ないです。それに追い打ちかけるように
小さな作品や素描などが多くて、それでなくても
狭いこの美術館の展示室が一時すし詰め状態でした。

ルーベンスやクールベ。そしてセザンヌ(「赤いリンゴ」)のような作品が
まず最初の展示室にありました。
全て20代の作品。この頃の作品はいたって健康的で「普通」です。

続いて、モネの風景画のような作品や
スーチンのような生き物(魚)を描いた作品が登場。
でも、この頃もまだまだ「普通」。

ボスやブリューゲルのような作品が多くなってきて
次第に個性発揮。アンソールらしさが少しだけ出てきます。

そして、アンソールにあの独特のグロテスクで奇抜な作品を
描かせた一番の「功労者」は葛飾北斎ではないかと思いました。

『北斎漫画』の一部を丹念に模写した「シノワズリー」という
一連のタイトルが付けられた多くの作品がターニングポイントであったことは
この展覧会を一通りざーーと流して観ただけでもよく分かるはずです。

これ以降の作品が所謂アンソールらしい作品ですが、月岡耕漁
北斎漫画なくしてこれらの作品は成立しなかったことでしょう。きっと。

首吊り死体を奪い合う骸骨たち」(美の巨人たちでも取り上げました)
仮面と死神」(チラシの表紙の作品です)
これって遠くから見ると色の違う花が並んでいるように観えてしまいます。
でも近寄ると…はるか後方で鎌を持った死神が誰を狙っているのか知りたい。。

彼の生家がオーステンドの街中で土産物屋を営んでいて
そこに日本や中国の物があったり、画中によく登場する「仮面」が
売られていたりしたことも、勿論作品と深い関係があります。

それにしても、最後の展示室まで実に多彩な作品があり
飽きることない展覧会でした。

キース・ヘリング調のポスターや
ジュスターヴ・モローのような象徴的な作品。
さらにターナーを思わせるような海の描写。

そうそう、忘れてはいけません。
「ベルギー象徴派展」にあった「オーステンドの海水浴場」の習作も
しっかりありました。ただし白黒なので「ウゥーリーを探せ!」の
印象は薄れてしまっていましたが・・・

最後にこれだけは。
断末魔のキリスト」というタイトルの作品がありました。
これからどんな絵を普通想像されますか??

もう、びっくりです。
だって十字架がピンクですよ!キリストの体も薄いピンク。
しかもプリーツスカートをはいていたりします。
加えて全然「断末魔」の表情していない!!

この絵、タイトル知らずに観たら、何やら楽しげな
磔刑図だな〜としか観えません。
これインパクト強すぎます。

庭園に咲いていたピンクのバラを観て真っ先にこの絵思い出しました。
これから先、しばし「ピンク色」見るとアンソールの「断末魔のキリスト」
思い浮かべてしまいそうです。。。

今後の巡回先です。
6月18日(土)−7月24日(日) 三重県立美術館
7月30日(土)−9月4日(日)  福島県立美術館
9月10日(土)−10月16日(日) 北九州市立美術館
10月21日(金)−12月4日(日) 高松市美術館

年譜に「クノップフの剽窃を非難した」とありましたが
あれってどんなことなのでしょうか?
クノップフって誰かの作品をぱくったりしたのでしょうか?
ベルギーの海辺の都市、オーステンドに生まれたジェームズ・アンソール(1860−1949)は、今日では、ルネ・マグリット、ポール・デルヴォーとならび同国の近代美術を代表する三大画家のひとりとして高く評価されています。

アンソールは幻想的な「仮面の画家」として知られていますが、その出発点は「リアリズム」でした。若きアンソールは外光派的表現を取り入れた大胆な写実によって、故郷の海辺の風景や静物、人物などを描き、当時の若い画家や評論家たちから一目置かれる存在だったのです。

やがて、アンソールの作品には仮面や骸骨といった不気味なモチーフが登場してきます。彼はグロテスクな幻想に人間の真実を見出そうとしたのです。こうした表現には中国や日本の美術の影響が指摘されていますが、今回、葛飾北斎による絵手本「北斎漫画」などを模写した素描がまとめて商会されるのも話題のひとつです。

アンソールは、またキリスト教の物語や歴史、政治的・社会的主題なども描きますが、そこには皮肉や鋭い風刺が込められています。これらの作品に見られるグロテスクだが、どこかこっけいな表現もアンソールならではのものです。

本展は、アントウェルペン王立美術館、オーステンド市立美術館などが所蔵するアンソールの油彩、素描、版画、約140点により構成されています。本格的なアンソール展としてはわが国では約20年ぶりの開催であり、初期から晩年までその知られざる側面も含め画家の全貌を紹介します。
展覧会 | permalink | comments(7) | trackbacks(7)

この記事に対するコメント

こんにちは

私もオーステンドの海水浴場」の習作みて、これって
「ベルギー象徴派展」で見たばかりじゃん!って思わず
口走ってしまいました。なるほどなるほど、確かに
ウゥーリーを探せ!ですね。楽しい絵でした。
一村雨 | 2005/06/14 6:00 AM
@一村雨さん
こんばんは。
コメント&TBありがとうございます。

渋谷と目黒こんなに近くに同時期に
ベルギーから一枚の油彩と習作が来日し
比べながら、笑いながら観られる幸せ。
梅雨の晴れ間にここの美術館に居る猫ちゃんも
のんびりくつろいでいました。
Tak管理人 | 2005/06/14 9:21 PM
コメント&TBありがとうございます〜
質・量ともに申し分ない展示でしたね。
生のタッチが見れて良かったです。
あきら | 2005/06/14 10:38 PM
Takさん、コメントとTBをどうもありがとうございました。

最終日、混雑しておりましたか…。
どうしても終盤に混む傾向がありますよね。美術館は。

>「断末魔のキリスト」

私もあの作品はとても印象に残りました。
明るく楽しげな色調の中にキリストが…。
面白いですよね。私は結構好きです。
はろるど | 2005/06/14 11:54 PM
@あきらさん
こんにちは。
コメントありがとうございます。

これ行って良かったです。
ギリギリでも。
行かないと後悔しちゃいます。
ベルギー行ってもこれだけまとまっては
観ることできませんでした。

@はろるどさん
こんにちは。
コメント&TBありがとうございます。

最終日間近に行っては駄目だと
思っていてもずるずると行かずに
後回しになってしまう展覧会ってありますよね。。。

でも、そんな展覧会に限ってよかったりするので
ホント困ります。(^^ゞ

ピンクのキリスト。私も好きですよ。
あそこまでやってくれないと
アンソール観に行った気分になれませんからね。
Tak管理人 | 2005/06/15 10:53 AM
「首吊り死体を奪い合う骸骨たち」のTシャツ着て、某美大の発表会観に行ったら、危ないおっさんに思われて、学生に腹に蹴りいれられたgoldiusと申します。w
TBさせていただきます。

goldius | 2005/12/17 3:21 PM
@goldiusさん
こんばんは。

TBありがとうございます。
そのTシャツだと確かに勘違いされるかもしれませんね。
それだけ現在でもインパクトの強い作品なのでしょう。
Tak管理人 | 2005/12/18 2:43 AM
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