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『ミュシャ作品集』

東京美術出版から刊行された『ミュシャ作品集―パリから祖国モラヴィアへ』を読んでみました。


ミュシャ作品集―パリから祖国モラヴィアへ
千足 伸行 (著)

アルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha, アルフォンス・マリア・ムハ、1860年7月24日 - 1939年7月14日)を嫌いな人いないはず。

このアール・ヌーヴォーを代表するグラフィックデザイナーを紹介する展覧会これまで何度も何度も開催されいつも会場は大入り満員状態。困った時のミュシャ頼み。

展覧会の図録も何冊か持ってはいるのですが、今回発売となったミュシャ作品集―パリから祖国モラヴィアへは一目見て買わねば!と思わせる強烈な魅力を備えている一冊です。


まず何と言っても一枚一枚の図版が大きいこと。

A4版(展覧会図録よりもやや大きめ)サイズで200ページ当然オールカラー。絵が大きいので細部の表現までしっかりと手元で確認できるのが嬉しいところ。

画家であり優秀なデザイナーであったミュシャ。
例えばこんなページもこの本にはあります。


アルフォンス・ミュシャ『装飾資料集』1902年

ミュシャのデザインに関するアイディアが集められた『装飾資料集』『装飾人物集』。今でも充分通用するどころか斬新なデザインの宝庫。こうしたものも『ミュシャ作品集』には多数掲載されています。

【目次】

プロローグ
第1章 生い立ち‐修業‐デビュー―1860‐1893 
スラヴ民族としての生い立ちとウィーンでの修業
書籍・雑誌
第2章 パリでの活躍―1894‐1910
時代の寵児ミュシャ
演劇ポスター
商業ポスター
その他のポスター
装飾パネル
カレンダー
メニュー
写真
線画・パステルなど
雑誌
『装飾資料集・人物集』
その他
第3章 アメリカから祖国へ―1911‐1939 
愛する祖国へ
ポスター
油彩画
ステンドグラス
スラヴ叙事詩



アルフォンス・ミュシャ「四季」1896年

春夏秋冬をそれぞれ女性美で表現したパリ時代に手掛けた装飾パネル。ミュシャ展でもお馴染みのこうした作品やポスター類もちゃんと漏れなく掲載されています。

何しろ収録図版数約220点もあるのです。
「ミュシャ本」の決定版と言っても全く過言ではありません。


創作の秘密を物語る貴重な写真

写真が1930〜40年にかけ登場すると、それは画家にとって大きな脅威となったことは言うまでもないことです。その写真をミュシャは積極的に絵画制作に取り入れたことが分かる貴重な写真資料が紹介されています。

しかも驚くことにそれらの写真が上手いんです!優れたデザイナーや画家に写真を撮らせてもやはり巧みなように、ご多分にもれずミュシャもまた頭の中で即時に構図を組み立てられる才能に長けていたことを伺い知ることが出来ます。ミュシャの知られざる一面です。

そしてミュシャ作品集―パリから祖国モラヴィアへの最も特筆すべきはミュシャの歴史的大作「スラヴ叙事詩」全20点が全て掲載されていることです!(拍手!!)


アルフォンス・ミュシャ「スラヴ叙事詩」1912年

見開きでどーーんと掲載。

何せ「スラヴ叙事詩」小さい作品でも4m×5mもあります(大きな作品だと6m×8m)。とてもとても国外なんて持ち運べません。サイズ的にもスラブ民族の誇りとしても。

ポスターや可愛らしい女性だけがミュシャではありません。最後に祖国の為に手掛けた巨大な「スラヴ叙事詩」は展覧会で観ること叶いません。現地プラハに行っても全て揃いで観るのは難しいとのこと(現在新たな展示スペース作っているそうですが)

本当のミュシャファンなら彼が晩年の20年をかけスラブ民族の栄光と悲惨を描いた「スラブ叙事詩」知らねばなりません。プラハまでは行けなくてもこんな良い作品集が出たのです。買わない手はないでしょう〜


ミュシャ作品集―パリから祖国モラヴィアへ
千足 伸行 (著)

展覧会の中途半端な図録買うなら絶対こっちでしょう!

千足先生の解説や時代背景、それにコラムも超充実しています。テキストの分量がとてもいい塩梅。分かっているな〜美術書のこと。図版約220点収録。

Twitterやってます。
@taktwi

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JUGEMテーマ:アート・デザイン


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この記事に対するコメント

おっ、千足先生ですか。これは買わないと。
千足先生の講義受けてますが、70とは思えません。二時間ぶっ続けで立ったまま講義されます。
確か日本テレビでミュシャを巡る旅の取材に出かけるとおっしゃってましたが、良い時期の出版ですね。
oki | 2012/03/15 12:23 AM
おお、これは素晴らしい。
プラハでみた数々のミュシャを思い出します。
OZ | 2012/03/15 5:57 AM
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