青い日記帳 

  
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「奥絵師・木挽町狩野家」
板橋区立美術館で開催中の
館蔵品展「奥絵師・木挽町狩野家〜お殿さまに仕えた絵師たちの250年〜」展に行って来ました。


http://www.itabashiartmuseum.jp/art/

元々は京都で活躍していた狩野派ですが、探幽が1617年に江戸に召され幕府の御用絵師となったことを契機に、以後、徳川将軍に直接お目見えできる奥絵師とまでなった江戸狩野派。

その江戸狩野派の中でも「狩野探幽の弟の尚信を祖とし、六代目の典信のときに木挽町にも屋敷を構え、もっとも幕府に重用され」た木挽町狩野家にスポットを当てその画業の変遷を紹介する展覧会です。

【狩野家略系図】(間違っていたらゴメンナサイ)
宗家
狩野正信→元信→松栄→永徳→孝信

鍛冶橋家
孝信探幽→探信……

竹川町家
孝信尚信常信周信古信…玄信…(木挽町家典信惟信栄信養信雅信
     浜町家
     常信岑信……

宗家(中橋家)へ
孝信安信

※青字は今回の展覧会に出品されている絵師です。


第二展示室
※今回の展覧会は展示作品撮影OKです。

江戸狩野派と聞くと、「粉本主義に徹し変化に乏しく面白みが無い(絵師の個性が現れぬ)作品が多い」ものとすぐさま思ってしまいます。

絵の手本(粉本)を模写しパターン化した作品が多いのは確かです。また粉本に頼り過ぎ自らのテクニックが未熟な絵師も居たことも。

そんな江戸狩野派にあって板橋区立美術館が積極的に蒐集している木挽町狩野家の絵師たちは、粉本主義から脱しようとした気配すら伺える作品を残しています。(基本は基本として守りつつ)


狩野惟信(1753-1808)
新タイトル「極楽の花と鳥
作品名「四季花鳥図屏風

狩野派お得意の岩皺等の表現が極力抑えられ、伝統的なやまと絵の技法を用い雅やかな画面を描き出しています。自分の素人目ではもしキャプションが無かったら狩野派の作品だと判別出来なかったかもしれません。


狩野惟信(1753-1808)「四季花鳥図屏風」部分

新しいもの好きの大名たちの中には南蘋派の影響を受けた新しい作品を好んだそうです。惟信よりも少し前の時代に京都では円山応挙や伊藤若冲が大ブレイクしていたわけです。そうした嗜好の変化を素早くキャッチしたのかもしれません。


狩野惟信(1753-1808)
新タイトル「黄金色の雪景色
作品名「秋冬松竹梅小禽図屏風

もう一枚、惟信作品を。毎度お馴染みの板橋区立美術館恒例のお座敷コーナーに展示されていた煌びやかに雪景色を描いた屏風絵。


狩野惟信「秋冬松竹梅小禽図屏風」部分

これ目の前にしたら「狩野派なんて所詮、粉本主義でつまらない作品ばかりさ。」なんて口が裂けても言えないはずです。何と言う自由さ。そして大胆さ。

松の枝に積もる雪の表現セザンヌにも見せてあげたい!

狩野派なんてつまらない。と思っていたら大間違いだということ教えてもらった展覧会でした。紹介していませんがまだまだあります「個性的な狩野派」。

しかし、良く考えてみると決まった型に則りしかと技法を学んでいるからこそ、こうした個性が発揮できるのでしょうね。今の社会のように最初から「個性」を求めても結局、型通りのつまらない人間にしかなれないのとは実に対照的です。

大事なのは基本。そこを蔑ろにして個性なんて生まれるわけありませんからね。何だまた結局江戸時代に教えてもらっているんじゃない。私たち。

「奥絵師・木挽町狩野家」展は5月6日までです。


奥絵師・木挽町狩野家

会場:板橋区立美術館
http://www.itabashiartmuseum.jp/art/
会期:2012年4月7日(土)〜5月6日(日)
開館時間:午前9:30から午後5:00
(入館は午後4:30まで)
休館日:月曜日
(但し4/30は開館し、5/1は休館)
入館料:無料
主催:板橋区立美術館
展示点数:屏風・掛軸・巻子・画帖 26件

古美術展Twitterアカウント
@edo_itabashi

特別講演会「型について考える」
狩野家が400年にわたって続いた理由のひとつに、粉本(絵のお手本)を模写することで画風を定着させる教育システムが挙げられます。
現在の美術教育では自由な創作が中心になりましたが、能などの伝統芸能の世界では「型」による伝承が現在も連綿と続けられています。
今回は、現代人にはなじみが薄くなってしまった「型」について、能楽師の方々の実体験をお話しいただき、「型」の効果と意義を改めて考えます。

能における笛の型〜実演を交えて
とき:2012年4月30日(祝)午後2時〜
講師:双奏會
   藤田貴寛(一噌流笛方)
   杉信太朗(森田流笛方)

会場:板橋区立美術館 講義室
定員:先着100名・聴講無料・申込不要

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2846

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 江戸時代、幕府に仕えた御用絵師のうち、狩野家の中橋・鍛冶橋・木挽町・浜町の四家は奥絵師と称されました。奥絵師とは、将軍にお目見えすることもできる最高の家柄です。
 板橋区立美術館では、奥絵師四家のうち、とくに木挽町狩野家の歴代をたどることのできるコレクションを所蔵しています。(5代目は早世のため作品未詳。)木挽町狩野家は、狩野探幽の弟の尚信を祖とし、六代目の典信のときに木挽町にも屋敷を構え、もっとも幕府に重用されました。
 本展では、江戸狩野派の始祖・探幽をはじめ、木挽町狩野家の初代から最後の当主までの系譜をたどります。家元制度により受け継がれた狩野家の画風も、木挽町狩野家十代の間に変貌を遂げていることが感じていただけると思います。

また、展示室の一角には本物の屏風を間近に見ることができる「お座敷コーナー」を設け、運気アップの金屏風を展示します。
| 展覧会 | 23:25 | comments(0) | trackbacks(0) |









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