青い日記帳 

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「日本美術デザイン大辞展」

三井記念美術館で開催中の
「美術の遊びとこころV 三井版 日本美術デザイン大辞展」に行って来ました。


http://www.mitsui-museum.jp/

三井記念美術館所蔵の名品を中心に古美術の用語を実際の作品を見ながら学んでいこうという大変お勉強になる珍しい展覧会。

パラパラと本のページをめくるように作品を通し「雲母摺」「吹抜屋台」「螺鈿」「雪輪」といった専門用語を五十音順に辞書形式で紹介しています。



展示リスト(出品目録)も、あいうえお順になっています。→出品目録(pdf)きっとこれご覧になったら「面白そう!行ってみたい!!」と間違いなく思うはず。

【あ】
あかえ/赤絵「呉須赤絵花鳥文鉢」
あしでえ/葦手絵「平家納経 法華経 分別功徳品第十七 ( 模本) 」「舟月蒔絵二重手箱」
【い】
いろえ/色絵
「孔雀図縁頭」松尾月山
「色絵鶏香合」仁清
いんざい/印材 「印材(附:吉祥文堆朱飾箱)」
【う】
うきえ/浮絵「浮絵室内遊楽図」
うろこもん/鱗文「色絵鱗文茶碗」仁清作「胴箔地黒鱗模様鬘帯・腰帯」
うんげんざいしき/繧繝彩色「 吉祥天立像装飾断片」
うんりゅう/雲龍
「雲龍文堆黒合子」、「染付雲龍文菊花形水指」、「雲龍図(附:探幽書状)」狩野探幽筆

そして実際に足を運んでみると、質の高い(普段展覧会の目玉級作品として展示されているようなものも、あくまでも技法や用語の説明としての展示に徹しています。)作品がずらり。贅沢だ〜


雲龍図」(附:探幽書状) 狩野探幽筆 寛文11 年(1671) 京都・真宗興正派 本山興正寺

浄土真宗のお寺にずーーと眠っていた探幽の「雲龍図」。発見された時はニュースにもなったので覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

京都で一度展示されて以来、関東では初お披露目となる作品です。(京都を出たのも初めて)三井記念美術館さんが所蔵している探幽の印章と同じものが押されているのが確認出来ます。


柴田是真と円山応挙の作品を使って青海波塗と外隈を紹介。

【せ】
せいがいはぬり/青海波塗
「青海波塗皿」柴田是真
【そ】
そとぐま/外隈
「富士図」円山応挙

青海波塗、一瞥しただけではどこが凄いのかさっぱり分からないので、カラーパネルでその制作工程も紹介されています。これ拝見するとこの決して大きくない塗皿もまた別物に見えてきます。

そうそう、応挙といえば新発見の「鍾馗図」もお披露目されています!とってもイケメンでカッコよく凛々しい鍾馗さんです。


【ら】らくやき/楽焼
黒楽茶碗 銘俊寛長次郎作、赤楽茶碗 銘鵺樂道入作、青楽花文脚付皿樂宗入作

普段は展示室1に鎮座じている黒楽や赤楽の名碗たちも、こんかいは「あいうえお順」なので最後の展示室7に。ここでこの茶碗拝見したの初めてかも。

全体的に明るい照明の展示室での邂逅は、まるで梅雨間の青空のもとで対峙したかのような初々しい驚きに満ちていました。悪くないですね!(っていうか並びが贅沢です)


今回は「小中学生の鑑賞ワークシート」を大人でも貰えます。これがまたよく出来ています。饕餮文や鱗文といった模様の意味も丁寧に解説。子どもだけには勿体ない!

今、開催されている展覧会でもっとも「学べる展覧会」であること間違いなしです。新しいタイプの切り口、展示にも注目。見逃せない展覧会です!

日本美術デザイン大辞展」は8月26日までです。是非是非。(フェルメールが来ている上野から地下鉄銀座線ですぐです)

日本美術デザイン大辞展
会期:2012年6月30日(土)〜8月26日(日)
※作品保護のため会期中、一部展示替をおこないます。
会場:三井記念美術館/Mitsui Memorial Museum
(東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階)
http://www.mitsui-museum.jp/

開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日
※但し、7月16日(月・祝)、8月13日(月)は開館
 7月17日(火)は休館。
主催 三井記念美術館
お問合せ先 03-5777-8600(ハローダイヤル)

【もっと知りたい人のための参考文献】
―初級編―(書店などで購入可能なもの)
 日高薫 『日本美術のことば案内』(小学館2003 年)
 並木誠士『すぐわかる日本の伝統文様』(東京美術2006 年)
 伊藤哲夫『日本の美術第517 号器財の意匠−器物文様』( ぎょうせい2009 年)
―中級編―(図書館などで閲覧可能なもの)
 『新潮 世界美術辞典』( 新潮社 1985 年)
 『日本美術史事典』(平凡社1987 年)
 『角川日本陶磁大辞典』(角川書店2002 年)
 『仏教美術事典』(東京書籍2002 年)

※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【次回展】


「特別展 琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展」
2012年9月8日〜11月25日

近江は早くから文化が開け、豊かな風土と歴史を背景にして、非常に多くの文化財を創造し今日まで遺しています。本展覧会は、これらの中から仏教、神道に関わる優れた美術品と貴重な歴史資料を展示して、多くの人がその美しさを鑑賞し、宗教的な意味と内容を理解するとともに、近江に伝えられた文化の奥の深さに触れていただくことを目的としています。

Twitterやってます。
@taktwi

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JUGEMテーマ:アート・デザイン


「美術の遊びとこころ」シリーズは、古美術入門編として当館が定期的に企画している展覧会です。今回のテーマは「飛び出す絵本」ならぬ「飛び出す美術辞典」。美術館や博物館の展覧会場で、あるいは図録や美術書のなかの解説文を読んでいて、読み方もわからないような、むずかしい単語に出会ったことはありませんか?
この展覧会は、「葦手絵(あしでえ)」「雲母摺(きらずり)」「誰が袖(たがそで)」「饕餮文(とうてつもん)」「吹抜屋台(ふきぬきやたい)」などといった、あまり耳なれない古美術の用語を、実際の美術品を見ながら学んでしまおう、というちょっと贅沢(ぜいたく)な試みです。絵画や書跡、陶磁器、漆工品、金工品、染織品など様々な美術品にまつわる、文様や画題、技法や材料などの専門的な用語と、それに関連する作品を50音順に辞書形式で紹介していきます。展覧会を見終わる頃には、あなたもすっかり「古美術もの知り博士」になっているかも?!
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