青い日記帳 

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『運慶―リアルを超えた天才仏師―』

新潮社とんぼの本『運慶―リアルを超えた天才仏師―』を読んでみました。


『運慶: リアルを超えた天才仏師』(とんぼの本)
山本勉/著 みうらじゅん/著 ヤノベケンジ/著 橋本麻里/著

とんぼの本(新潮社)特設サイト

これだけ知名度が高い割には、まだまだ未知の部分も多く、そして何よりも現存する運慶が手掛けた仏像の少なさから、否が応にもフェルメールとイメージが重なってしまいます。


「運慶仏一覧」

見開き一頁に現在確認されている運慶仏が写真入りで制作年代順に紹介してあるページなどを目にすると、フェルメール同様コンプリートしたい気持ちが自然とわき上がります。

山本勉先生の力のこもった文章と、これからもまだ運慶仏は現れるとの熱い思いで綴られた文章を読んでいると、そんなミーハーな気持ちで運慶を捉えて果たして良いのか、何だか申し訳ない気持ちになってきます。

ヤノベケンジさんや、みうらじゅんさんのテキストがその仲立ちを上手くしてくれています。堅苦しいだけの運慶本ではないのがこの本の一番の魅力です。

【目次】
運慶はなぜ「天才」なのか
一気にわかる日本仏像史 橋本麻里
第一章|始まりは弱小工房
第二章|運慶、東国へ
第三章|運慶と快慶の違い
第四章|慶派のさらなる飛躍
山本勉
理想のボス運慶 ヤノベケンジ
怖くてカッコいい運慶仏 みうらじゅん
新発見!? 運慶仏はまだあらわれる 山本勉
運慶とその時代
◆仏師系図
◆運慶仏一覧
◆運慶仏みちしるべ


みうらじゅんさんが何と小学生の頃に作った「仏像スクラップブック」自らそれぞれの仏像に関してコメントと自作の俳句まで添えています。筋金入りの仏像マニアです。

こうしたお書きになった文章だからこそ、深くて尚且つ面白い!「怖くてカッコいい運慶仏」は必読です。

山本勉先生やみうらじゅんさんの運慶に対する熱い想いにほだされて、読んでいるうちにどうしても運慶仏がこの目で観たくなってしまうのが、この本のイケナイ点かもしれません。

巻末の「運慶仏みちしるべ」にチェックいれながら、運慶仏コンプリートの旅にでも。フェルメールと違い世界中飛び回る必要はありません。それに仏さまを観て歩くのです。こんな有難いことはありません。

とんぼの本『運慶―リアルを超えた天才仏師―』片手にいざ!

現在、東京国立博物館(本館 14室)では「運慶周辺と康円の仏像」と称した特集展示も。以下の2点の運慶仏も公開中です。

重要文化財 大日如来坐像 平安〜鎌倉時代・12世紀 東京・真如苑蔵
重要文化財 大日如来坐像 平安〜鎌倉時代・12世紀 栃木・光得寺蔵
二体の大日如来像は、作風、構造、像内納入品の種類と納入方法等に共通するところが多く、ともに鎌倉時代初頭の仏師運慶の作と推測されています。光得寺像の台座(獅子四体を含む)、光背、厨子とその内部に付された三十七体の雲に乗る小さな仏の群像も同時期のものです。真如苑像も同様の荘厳(しょうごん)がされていたのでしょう。今回は真如苑像を全方向から見ることのできるケースに展示しました。正面だけでなく、側面、背面のどの角度から見ても頭髪、姿勢、からだの肉付き、衣の襞(ひだ)の写実的な表現がみごとです。日本美術史上最高の彫刻家の一人である運慶の力量が示されています。

運慶の孫にあたる康円が手掛けた「阿弥陀如来座像」他
静岡県裾野市の時宗願生寺に伝来した運慶の作品に通ずる阿弥陀如来像。鎌倉時代初頭、運慶周辺の仏師の作だそうです。

<1089ブログ>
ここに注目!「運慶周辺と康円の仏像」


『運慶: リアルを超えた天才仏師』(とんぼの本)
山本勉/著 みうらじゅん/著 ヤノベケンジ/著 橋本麻里/著

日本の仏像史上、ただひとり「天才」と呼ばれる仏師・運慶。東大寺の仁王像・重源像、興福寺の無著・世親像……神わざのノミさばきが生みだした物言わぬ彫像たちの、何と雄弁なことか。平安から鎌倉という歴史の曲がり角に生き、新時代の美をもたらした軌跡をたどる。現存する全31体の詳細解説&新発見!?の運慶仏も紹介。

監修者の山本勉先生をして「これほど充実した『運慶展』が実現するとは、少し前まで誰が想像しただろう?」と言わしめた金沢文庫で開催された「運慶展

Twitterやってます。

@taktwi


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この記事に対するコメント

ていねいな紹介ありがとうございます。

なお、下のほうの東博展示中の阿弥陀如来坐像は康円作ではありません。念のため。
eoruri_t | 2012/08/16 11:09 AM
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