青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< October 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 亀山郁夫氏「レーピン展」記念講演会 | main | 『知識ゼロからのキリスト教絵画入門』 >>

「二条城展」

江戸東京博物館で開催中の
「二条城展」に行って来ました。


二条城展公式サイト:http://nijo-castle2012.jp/

1603年に京都のど真ん中に二条城が出来た時代にもしTwitterがあったら、批判ツイートでTLがびっしり埋め尽くされたはずです。「東人め…よくもこんな品のない城を造ったものだ」等々と。(本丸・二の丸・天守完成は1626年)

しかし、現在では京都を訪れる修学旅行生が必ず訪れる「名所」となり、1994年には、ユネスコの世界遺産リストに登録されるまでになったのですから、まさに家康もびっくりです。

歴史上の建物の価値観の変遷を知る上でも観ておきたい展覧会です。襖絵など絵画的な側面に注目が行きがちですが、普段絶対に観られない貴重な二条城の資料もまた必見です。


二条城二階廊下部材
寛永3年(1626) 檜

後水尾天皇二条城行幸の際に二の丸御殿と本丸御殿の間の内堀の「連絡通路」として設けられた二階廊下の部材(梁)。この下を後水尾天皇や徳川家光が往来したわけです。

仮に歴史にさほど興味関心が無くとも、ちょっとドキドキ、ワクワクしません?!こういう展示物があると。しかし、よくぞ箱根の山を越え江戸まで来て下さった!

二条城二階廊下は、現在は取り壊されてしまっていますが、こうした部材の8割が二条城内に保管されているそうです。

展示構成は以下の通りです。

第1章:二条城創建−今日に響く徳川の天下
第2章:二条城大改築−東福門院和子の入内と寛永の行幸
第3章:寛永障壁画の輝き−日本絵画史最大の画派、狩野派の粋
第4章:激動の幕末−大政奉還の舞台として
第5章:離宮時代−可憐なる宮廷文化の移植
第6章:世界遺産二条城−文化財を守る・伝える


歴史ロマンにしばし酔いしれつつ第3章へ移ると俄然目が見開いてきます。鞄から単眼鏡を取り出し準備万端!後水尾天皇二条城行幸に備え狩野派に新たに描かせた豪華絢爛な障壁画の登場です。


狩野甚之丞 重要文化財「二の丸御殿 遠侍二の間 竹林群虎図」1626年

ここから、画工集団「狩野派」が精力を傾け描いた障壁画の数々のオンパレードです。今回の展覧会の目玉展示でもあり、二条城が最も輝きを放った時代の作品たちです。

狩野永徳の甥にあたる狩野甚之丞(じんのじょう)が描いたとされる「二の丸御殿 遠侍二の間 竹林群虎図」かなり、うねうねとデフォルメされた3頭の虎が画面いっぱいに描かれています。これを目の前にした訪問者はどんな思いを抱いたのでしょう。

実際の虎を知っている我々からすると、へなちょこで、どこか滑稽な印象を受けますが、当時の人からするれば威嚇されているかのように感じたのかもしれません。


狩野甚之丞 重要文化財「二の丸御殿 遠侍勅使の間(下段)檜図」1626年
狩野派 重要文化財「二の丸御殿 式台老中一の間 蘆雁図」1626年

何が凄いって、こんな至近距離で二条城内の障壁画が観られてしまうことです。江戸初期、狩野探幽を筆頭とし狩野派が江戸城、大阪城、大徳寺方丈の障壁画など大仕事を一手に任されていた乗りに乗っていた時代の迫力満点の作品群。

目玉中の目玉「二の丸御殿 大広間四の間 松鷹図」以外にも実にバラエティーに富んだ、絶頂期の狩野派工房の障壁画を堪能できます。

これで、ライティングが良ければ文句なしなんだけどな〜
(ガラスケースの写り込みが…)

第4章から第6章にかけての展示は、一転し地味なものへ。しかしこここそ時間をかけて観る価値のあるセクションかと。時代の大きな転換期を迎えその荒波にもまれた二条城の姿を。


重要文化財「唐門 菊紋飾金具」明治33年(1900)頃

明治17年に宮内庁の所管となった二条城。唐門に取り付けられた菊紋飾金具。裏面には葵紋の痕が…

壮麗な障壁画に圧倒され凝視し過ぎて疲れ果てた眼をクールダウンさせてくれる歴史的展示物。ここを観ずして二条城400年の真の歴史語ること出来ません。

会場出口を背に、ふと大人物の波乱に満ちた人生絵巻を観たかのような想いにかられました。実に物語性豊かな展覧会です。

「二条城展」は9月23日まで開催しています。そろそろ涼しくなるでしょう。両国駅前江戸東京博物館へgo!!来年2013年も徳川展が控えてます!

江戸東京博物館開館20周年記念特別展「尾張徳川家の武と雅」(仮称)
2013年1月2日(水)〜2月24日(日)


江戸東京博物館 開館20周年記念「二条城展」

会期:2012年年7月28日(土)〜9月23日(日)
会場:江戸東京博物館 1階展示室 (東京都墨田区横網1-4-1)
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

開館時間:午前9時30分〜午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで) 
*入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし、8月13日、9月10日、17日は開館)
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、京都市、読売新聞社、博報堂DYメディアパートナーズ
協賛:プリントパック、光村印刷
映像協力 :凸版印刷

二条城展公式サイト:http://nijo-castle2012.jp/

※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【江戸博次回展】


江戸東京博物館開館20周年記念特別展 
維新の洋画家−川村清雄
2012年10月8日(月・祝)〜12月2日(日)

 近代日本美術の知られざる先駆者・川村清雄(かわむら きよお)〔嘉永5年(1852)〜昭和9年(1934)〕 ―近年とみに評価が高まっている幻の洋画家です。旗本の家に生まれ、明治維新からまもない時期に渡欧し本格的に油絵を学んだ最初期の画家でしたが、当時の洋画壇から離れて独自の画業を貫いたため、長らく忘れられた存在でした。しかし彼が生涯をかけて追究した日本人独自の油絵世界は、今急速に見直されてきています。
  本展は、清雄の最大の庇護者であった勝海舟(かつ かいしゅう)に捧げられた《形見の直垂(ひたたれ)(虫干)》(東京国立博物館蔵)をはじめとする絵画の代表作や初公開作品を含む約100点の絵画が一堂に会する最大規模の回顧展です。


Twitterやってます。

@taktwi


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2980

JUGEMテーマ:アート・デザイン


加藤 理文
サンライズ出版
(2012-07-28)

今回出品される障壁画のなかでも、二の丸御殿大広間の「松鷹図」は当時絶大な権力を誇った第三代将軍徳川家光を象徴する代表作。徳川幕府の繁栄と終焉を見守った作品でもあります。本展は、二条城が所蔵する3000面を超える障壁画から選りすぐった、“日本絵画史上最大の画派”と呼ばれる狩野派による二の丸御殿障壁画を核とし、徳川家に関連した多数の美術作品や歴史資料など、約100件を紹介(※期間中、展示替えがあります)。将軍に謁見に訪れた大名などを待たせる 遠侍(とおざむらい)の間にはじまり、式台(しきだい) 、大広間、黒書院(くろしょいん) 、白書院(しろしょいん)の諸御殿が連なる二条城の二の丸御殿。その内部を煌びやかに彩る金碧障壁画の数々を一堂に紹介します。
なお、二条城の障壁画がこれだけまとまって京都以外で公開されるのは初めてとなります。

展覧会 | permalink | comments(0) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/2980
この記事に対するトラックバック
両国 chariot 両国の江戸東京博物館では江戸東京博物館開館20周年記念、「二条城展」が 開かれています。 会期は9月23日(日)までです。 休館日は毎週月曜日ですが、8月13日、9月10日、17日は開館してい...
「二条城展」 江戸東京博物館 | 猫アリーナ | 2012/09/01 6:29 PM
連日のニュースは小学生女児連れ去りに監禁、幼児虐待と苛めに因る自殺…、 眼を覆いたくなるような現状ですが、身近に起こった事実です。 当事者の親御さんや子供達、周囲の人々の心情を思うと胸の奥がヒリ...
二条城展 江戸東京博物館 | 工務店徒然日誌 from横手 | 2012/09/06 10:12 AM