青い日記帳 

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「近江路の神と仏 名宝展」

三井記念美術館で開催中の
特別展「琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展」に行って来ました。


http://www.mitsui-museum.jp/

京都、奈良に次いでハイレベルな仏像が多い、近江路の仏像らを一堂に紹介する展覧会が日本橋の三井記念美術館で開催されています。

古来交通の要所として栄えてきた近江。在地の文化財を初めて東京で紹介。巡回は一切なし。三井記念美術館でのみの開催です。

こちらの美術館では、茶道具に浮世絵、能面や工芸品などといったジャンルの日本美術を鑑賞するイメージが強く、果たして仏像は…と少しだけ不安もあったのですが、全くの杞憂でした。


【展示室4:仏像・神像】展示風景

コの字の形をした展示室4のガラスケースの中にお行儀よく並べられていました。この展示の為にライティングにも工夫を凝らしたそうです。ケース内の壁紙の色も琵琶湖の水面を想起させるかのような清々しい淡い水色で統一されています。


重文「千手観音立像」平安時代 葛川明王院
重文「毘沙門天立像」平安時代 西遊寺

仏像に関しては細かな違い分かりませんが、それでも京都や奈良で拝見する仏像たちとは、どことなく違う感じがします。都の洗練された美しさの半歩手前、まだどこかしら荒削りな面が散見します。

そこが、近江仏の親しみ易い点なのだと思います。

石山寺の重文「如意輪観音半跏像」平安時代(900年代)は要注目です。6本手の「如意輪観音」になる前の旧い様式(2本手)の珍しい仏像です。仏像好きな方でもキャプションを目にしないとこの仏さまが「如意輪観音」だと判別するの難しいのではないでしょうか。

展覧会の構成は以下の通りです。

展示室1・2:小金銅仏・金工品
展示室3:〈電飾写真〉「広重の近江八景」
展示室4:仏像・神像
展示室5:絵巻・経巻・神像
展示室6:〈パネル展示〉「神体山と近江の神々―八王子山・三上山・竹生島―」
展示室7:仏画・垂迹(すいじゃく)画


この展覧会の見どころは仏像だけにとどまりません。展示室1・2では延暦寺に伝わる国宝「金銅経箱」平安時代、長元4年(1031)が公開されています。

歴史的事実を今に伝える非常に重要な作品であると共に、工芸品としての価値も大変素晴らしいものがあります。独立ケースに収められての公開。細かな文様まで丁寧に見てまわって下さい。これだけの為に三井記念美術館さん行ってもいいかも。(この作品は展示替え無しです)


国宝「金銀鍍透彫華籠」平安〜鎌倉時代 神照寺

失敗の許されなう透かし彫りの華籠。全体に鍍金(金メッキ)を施した後に、部分毎に鍍銀(銀メッキ)を施してあります。

よーく見ると金の部分と銀の部分の違いが分かります。そしてそれらがお互いの輝きを増幅させる働きをしています。溜め息が出るほど美しいとは、こういうものを目の前にし、思わずもれる表現なのだと実感させられます。


【展示室7:仏画・垂迹(すいじゃく)画】展示風景

仏画や垂迹図もとても充実したものが展示されています。展示室7の作品は展示替えが多いので、行かれる前に出品目録をチェックされるのがよろしいかと。

また、東大の佐藤康宏先生おススメの土佐光茂による重文「桑実寺縁起」室町時代 桑実寺も見逃せません。(展示室5)

また、西教寺に伝わる秘仏「薬師如来坐像」(重文)鎌倉時代は、運慶もしくはそれに近い仏師の手によるものだとの見方もあるそうです。


この地域は十一面観音信仰があるそうです。
現在でも十一面観音巡りをする方もいらっしゃるとか。
今回、三井記念美術館の会場には4体の「十一面観音立像」(全て重文)がお越しになっています。

まだまだ、語り尽くせぬ展覧会の魅力。滋賀県の42の寺社からの出展です。全部見てまわることは、かなりの困難を要します。三井記念美術館でゆったりと。

特別展「琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展」は11月25日までです。あっと言う間に時間が経つ時期です。お早めに〜


特別展「琵琶湖をめぐる 近江路の神と仏 名宝展」

会期:2012年9月8日〜2012年11月25日
休館日:月曜日
(9月17日、10月8日は開館。9月18日、10月9日は休館。)
開館時間:午前10時〜午後5時まで(入館は4時半まで。)
会場:三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/

主催:三井記念美術館、滋賀県、滋賀県立琵琶湖文化館、朝日新聞社
協賛:東レ株式会社、三井不動産株式会社
会期中展示替えあります。出品目録をご参考に。

注:展示室内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。


『イラストで図解 仏画』
絵・文 向坂卓也(神奈川県立金沢文庫 主任学芸員)

この小冊子とてもよい出来栄えです!ショップで300円で販売してます。


特別展「近江路の神と仏 名宝展」関連事業
写真パネル展 「水と神と仏の近江」

会期:2012年9月8日〜9月23日
会場:日本橋三井タワー1階アトリウム 東京都中央区日本橋室町2−1−1
主催:滋賀県・滋賀県立琵琶湖文化館
協力:三井記念美術館
 このたびの写真パネル展は、20年以上にわたり近江の国宝や重要文化財などの文化財写真を撮り続けてきた文化財写真家の寿福滋(じゅふく しげる)氏の作品を展示いたします。寿福氏は、近江の歴史や風土に感銘を受け、近江ならではの風景写真もライフワークとして撮影しています。本展では琵琶湖をめぐる近江の自然と、そこで育まれた神や仏の美術の一端をご覧いただき、近江の豊かな歴史や文化に触れていただければ幸いです。

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近江国一国をおさめる滋賀県は、現在の京都府、福井県、岐阜県、三重県に隣接し、日本一大きな湖・琵琶湖を中心に、その周囲を鈴鹿、伊吹、比良山系などの山並みが連なっています。そして、古くから交通の要衝の地であり、宗教を基盤にした文化が開かれていました。この展覧会は、琵琶湖をめぐる近江の古社寺に伝えられた秘仏、名宝を一堂に展示する、東京で開催される初めての大展覧会です。延暦寺、園城寺(三井寺)、石山寺他、42の古社寺から、仏像、神像、仏画、垂迹画、絵巻物、経巻、工芸品など、国宝6点、重要文化財56点、滋賀県指定文化財21点を含む約100点の名宝が出品されます。近江の豊かな風土と歴史を背景にした「祈りとロマンの世界」に、至極の美術品の数々が誘います。特に絵画は、文化財保護の精神に沿い、会期を3回に分けて、全作品を3回展示替えする贅沢な企画ですので、展示プランに合わせて、再度ご来館いただきたいと存じます。
なお、本展覧会は、東京の三井記念美術館だけで開催するもので巡回しませんので、この機会に是非ご覧いただきたいと思います。
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この記事に対するコメント

カミさんと行ってきました。
僕もカミさんも滋賀県出身。
ということで、双方の実家の近所のお寺から仏さまや宝物がいらっしゃっていて、テンションが上がってしまいました(-_-;)

(僕の方は、神照寺・総持寺・舎那院、カミさんの方は善水寺)

また勝手ながらトラックバックを張らせていただきました。よろしくお願いします。
草野俊哉@三線伝道師 | 2012/09/14 1:32 AM
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