青い日記帳 

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「山口晃展」@異国調菜「芭蕉」

異国調菜「芭蕉」(群馬県桐生市本町5丁目 糸屋通り)で開催された
未来を見据えて「山口晃展」に行って来ました。


チラシのタイトル脇に「桐生市出身 43歳」と記載されているのが、何とも趣深く郷土愛?!を感じるではないですか。

3歳の時に東京からお父様のご実家のある群馬県桐生市に移り住んだ山口晃さん。そのお父様と同級生の方が営んでいるのが異国調菜「芭蕉」。

山口さんも小さい頃からよくこのお店に通ったそうです。いつぞやのトークの時にお話されていましたね。その「芭蕉」で山口さんの若かりし頃の作品を集めた展覧会が開催されているとTwitterで知り出かけてきました。


異国調菜「芭蕉」(群馬県桐生市本町5丁目 糸屋通り)

古民家に手を加えた洋食屋さんです。
でも、その手の加え方が生半可なものではありません。

初代店主が「馬小屋」をイメージして改築に改築を重ねた結果このような、どこにもない、誰も真似できない唯一無二の店が出来あがったそうです。


「お食事ですか?絵ですか??」とおかみさんに聞かれ、「両方です。」と応え、まずは腹ごしらえからすることに。階段上がって2階が客室となっています。

そうそう、画像右手の白い部分は何とあの棟方志功が直接描いた壁画だったりします。


縦2m、横2.7mの大作です。中央に大きく馬が配置され、周りを天女が待っているダイナミックな躍動感あふれる作品です。棟方志功は半日でこの絵を仕上げたそうです。

一度は店主の意向で砂しっくいで塗り込められてしまい約50年間人目に触れることが無かった「幻の作品」でしたが、2008年(平成20年)に再び日の目を見ることに。

この幻の棟方志功の壁画についてはまた別の機会にでも。


店内は、街中のなんちゃって和風居酒屋では決して真似できない超個性的な店内。所々に「馬」に関するものが置かれています。(そういえば「馬小屋ランチ」なるものもメニューにありました。)

雑多に入り組んだ店内は「少年・山口晃」の眼には、さながら秘密基地のように映ったのかもしれません。


「印度カリーセット」と「芭蕉ランチ」
カレーやハンバーグは勿論、ドレッシングからマヨネーズまでこのこのお店自家製だそうです。大変美味しゅうございました。

食事も終え、コーヒーも飲んだので(山口さんはコーヒー飲まれないそうです)「山口晃展」へ参りましょう。案内には店舗2階で展示とありましたが、どうもそのような場所は見当たりません。

おかみさんに聞きと、会場へは別の階段で2階へあがるとのこと。馬小屋というよりも忍者屋敷のような不思議のつくりの店舗です。


「山口晃展」@異国調菜「芭蕉」展示風景

今回展示されているのは、桐生市内のギャラリーで1995年に初めて開催された個展で買い上げられた20点の作品のうち、現在でも所在が確かな8点を中心に構成されています。

ルーペも作品脇に置かれているように、当時から精密画を描いていたことが分かります。ただし題材は現在とはかなり違うものがあります。

アナトミー」と題された作品は、人体デッサンを元絵にポップでテクノちっくな装飾的な雰囲気の作品です。展覧会に紛れ込んでいても誰もこの絵を山口晃さんの作品だとは思わないでしょう。



畳に正座しルーペで拡大し微細な表現を堪能。展示されていた中で最も多かったのが落語を題材にした作品です。「志ん生18場番」のシリーズから「芝浜」「唐茄子」を骸骨を用いて表現。

当時からユーモアのセンスに溢れていたことを窺い知ることが出来ます。残りの作品の行方も気になるところです。来年、県内で行われる「山口晃展」までにもう少し見つかってくれると良いですね。



初個展の出品作品以外にも、実家にある4点の貴重な作品も展示されていました。予備校時代に描いた「自画像」や石膏デッサンです。

山口さんの10代、20代のレアな作品と美味しい食事を堪能でき、桐生まで車飛ばした甲斐がありました。


未来を見据えて「山口晃展」

会場:異国調菜「芭蕉」2階広間
(群馬県桐生市本町5丁目 糸屋通り)
会期:2012年11月28日〜12月1日
開催時間:午後6時〜8時半
発起人:石坂孟、小池一正、山鹿英助、石井憲治

お店の方が、「あきらくん」「あきらちゃん」ととっても親しく呼んでいました。今度あらためてゆっくり伺います。その時は「あきらくんの秘密」でも教えて下さい。


2012年11月26日に発売となった待望の最新作品集。8年ぶりの作品集には知らない作品から平等院の襖絵まで収録されています!

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おまけ:桐生散歩


矢野本店


ベーカリーカフェ「レンガ」
レンガ造りののこぎり屋根工場を改装したカフェ。地元の老若男女で賑わっていました。

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大和絵や浮世絵のエッセンスを取り入れ、過去、現在、未来の時空を混在させながら油絵を緻密でユーモラスに描く山口晃。
その現在のトップランナーの若き日、芸大大学院在学中の小品を展示いたします。
その進化の起点ともいえる作品をご観になって下さい。
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この記事に対するコメント

懐かしいです。芭蕉。
昔のままですね。
埼玉在住ですが、介護度4の母に会うために
隔週で桐生近辺に行っています。
桐生出身であることを
嬉しく思います。
ありがとうございます。
きのこ | 2012/12/02 7:38 PM
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