青い日記帳 

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『川瀬敏郎 一日一花』

新潮社より刊行された『川瀬敏郎 一日一花』を読んでみました。


川瀬敏郎 一日一花新潮社
川瀬 敏郎 (著)

川瀬敏郎 公式サイト

1948年京都市生まれの花人・川瀬敏郎さんは、昨年2011年6月から一年365日、毎日四季折々の花をいけ続けた記録が一冊の極上の本として刊行されました。


ブログ:新潮社(とんぼの本)一日一花

2011年3月11日起きた大震災とその後の混乱。不安に駆られ、とてもとても平常心で暮らせる状態ではなかったあの時。何を信じて良いのか分からず沈鬱な表情しかできなかったあの時。

川瀬氏は“花が死者を弔い、記憶し、生きる者には活力を与えることを信じて、この国土に息づく「魂の記憶」としての四季折々の一木一草一花を、毎日いけ続けていく「一日一花」”を始められました。

ニュースやwebに溢れる情報の何を信じてよいのか分からぬ時、「隣人」さえもこれまで通りに付き合えなくなってしまった時、最後の最後に信じられるものは一対なんでしょう?

川瀬氏はその答えとして「花」を選んだのです。

花はお腹を満たしてはくれません。花は寒さをしのいでくれません。そして花の名前を知っていても「良い会社」「良い学校」へ入ることはできません。花ほど無力で弱い存在のものはありません。

しかし、だからこそ川瀬氏は花を選んだのでしょう。弱くて、物質社会においては役立たずの花を。花は我々現代人が忘れてしまった自然の象徴です。

自然に背を向け、テクノロジーをある種狂信的に信奉してきた結果が招いた、3.11以降の災厄。

当惑や不安を払拭しようとすればするほど渦の中に落ちて行くような気持に苛まれた人の心を鎮め、救えるのは無下にしてきた自然、それも最も脆弱に思える花しかないのです。



川瀬敏郎 一日一花には、一日一ページ。365種類の野に咲く花と、それに調和した器にいけられた美麗な写真に作家の短い言葉が添えられています。

ただそれだけです。それだけの本です。
だからこそ良いのです。心に響くのです。

自然に生かされている。自然の中の一部である。そんな当たり前のことを思い出させてくれる極上の一冊です。


川瀬敏郎 一日一花新潮社
川瀬 敏郎 (著)

この1年、生者死者をとわず、全ての人への献花のつもりでいけてきました――当代随一の花人が、震災後、毎日花をいけつづけ、多くの人々の感動を呼んだブログが美しい1冊に。366日分の花と言葉を収めた圧巻のカラー400ページ。いけられた山野草425種の索引・解説付き。


川瀬敏郎
花人。1948年京都府京都市生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。1974年に帰国後は流派に属さず、独自の創作活動を続ける。2009年、京都府文化賞功労賞を受賞。著書に『花会記 四季の心とかたち』(淡交社)、『今様花伝書』(新潮社)、共著に『神の木 いける・たずねる』(新潮社)など。


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「生者死者をとわず献花のつもりでいけてきました」。唯一無二の花人が1年間毎日いけ続け、多くの感動を呼んだブログが美しい本に。
「息ができないくらい清らかで静かでやさしくて美しいです」(40代女性)。この1年、生者死者をとわず、全ての人への献花のつもりでいけてきました――当代随一の花人が、震災後、毎日花をいけつづけ、多くの人々の感動を呼んだブログが美しい1冊に。366日分の花と言葉を収めた圧巻のカラー400ページ。いけられた山野草425種の索引・解説付き。
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