青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 鴻池朋子さんのパブリックアートが港区の児童館に設置されました。 | main | 「日本の民家一九五五」展 >>

「シャガールのタピスリー展」

渋谷区立松濤美術館で開催中の
「シャガールのタピスリー展 マルク・シャガールとイヴェット・コキール=プランス 二つの才能が織りなすシンフォニー」に行って来ました。


http://www.shoto-museum.jp/

「コピーのシャガール壁に 白いシーツ 素肌に巻いて〜♪」と稲垣潤一が歌う「ロング・バージョン」にも登場するほどメジャーで日本人には非常に馴染みの深いシャガール。

“シャガール展”と聞くと少々食傷気味な感じも受けますが、今回の展覧会は観に行って損はないです。と言うよりもむしろシャガールをこれまで多く目にして来た人ほどご覧になるべき展覧会です。

シャガールはその生涯の中で主に油彩画を描きつつも、それとは別に様々な空間を彩り飾る巨大な作品に挑んでいます。

ランス大聖堂のステンドグラス、サンブール・フランシス会礼拝堂のステンドグラス、ニース大学のモザイク画、パリ・オペラ座の天井画、プラトゥ・ドゥ・アッシ慈悲聖母教会の陶板画etc…

油彩画やリトグラフ以外でも大きな功績を遺したシャガール作品を観ずして「本当のシャガール」は語れません。ところが、これらはどれも移動不可能。みる為には現地に赴くしかありません。

さりとて、何とか日本で観られるチャンスはないものかと願うこと十数年(ちょっと盛ってみた)。何と「移動可能」なものがあったのです。

それが、生前シャガールが信頼を寄せていたタピスリー作家イヴェット・コキール=プランス(1928-2005)が紡ぎ出した「シャガールのタピスリー」なのです。



展覧会の構成は以下の通りです。
・聖書
・サーカス
・雄鶏と恋人たち
・花束と人物
・色の分割
・地中海の青


天井高のある松濤美術館地下1階展示室には横幅3m以上、縦5m以上もある巨大なタピスリーをはじめとし、15点のイヴェット・コキール=プランスが織り成した作品が展示されています。圧倒的な迫力です。

タピスリーの横には元になったシャガールの絵も展示されているので、容易に比較して観ることが出来ます。一見、シャガールの元絵と大きさは違えども瓜二つのように見えるイヴェット・コキール=プランスのタピスリーですが、よーく見るとまるで別物です。

タピスリーとして織り上げる際に、シャガール作品の構図その他はほとんどそのままポイントのみ色味を変えています。そっくりそのままではタピスリー栄えがしないことをよく理解しているからこそ出来るまさに職人芸。

だからといって、シャガール作品の持つ独特の雰囲気を少しも損なうことはないのです。2階の展示室でタピスリー制作が如何に大変な作業かを知った後にいま一度地下展示室で巨大な作品と対峙すると、畏敬の念すら感じるはずです。
タピスリーとは
フランス語でタピスリー(tapisserie)、英語でタペストリー(tapestry)、そして日本語では綴織(つづれおり)と呼ばれる大型の織物は、西欧の城や教会などのむき出しの石壁を装飾し、居住性を高めるために用いられました。基本的には単純な平織の織物で、カルトンと呼ばれる原寸大の下絵を参照しながら、丈夫な麻の経糸(たていと)に、染めた毛や絹の緯糸(よこいと)を杼(ひ)という道具で通していくことで、少しずつ図柄が生み出されていきます。フランドルから北フランスにかけての地域で主に制作されました。
シャガールのタピスリー制作のための原寸大下絵(カルトン)も展示されていました。これを見ると気の遠くなるような作業であることが良く分かります。

「シャガール展」ではなく「イヴェット・コキール=プランス展」。二人の才能がコラボレーションしたタピスリーを日本で観られる絶好のチャンスです。

入館料300円でこれだけ至福の時が味わえることそう滅多にありません。「シャガールのタピスリー展 二つの才能が織りなすシンフォニー」は1月27日までです。是非是非!


シャガールのタピスリー展 二つの才能が織りなすシンフォニー

開催期間:2012年12月11日(火)〜2013年1月27日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
金曜日は午後7時(入館は午後6時30分まで)
休館日:12月17日(月)、25日(火)、29日(土)〜1月3日(木)、7日(月)、15日(火)、21日(月)
主催:渋谷区立松濤美術館
http://www.shoto-museum.jp/
協力:AOKIホールディングス/JAPAN AIRLINES
特別協力:メレット・メイヤー
企画協力:キュレイターズ

松濤美術館へのアクセス

渋谷区立松濤美術館は京王線・神泉駅が最寄り駅です。Bunkamuraザ・ミュージアムの近くです。

タピスリーと言えば、今年はこちらにも大注目です!

フランス国立クリュニー中世美術館所蔵「貴婦人と一角獣展」
公式サイト:http://www.lady-unicorn.jp/
国立新美術館  2013年4月24日(水)〜7月15日(月・祝)
国立国際美術館 2013年7月27日(土)〜10月20日(日)

フランス国立クリュニー中世美術館所蔵「貴婦人と一角獣展」をより愉しむ為にもまずは、松濤美術館へ行かなくちゃです。

Twitterやってます。
@taktwi

この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3116

JUGEMテーマ:アート・デザイン


幻想的で甘美なイメージと美しい色彩にあふれた絵画で魅了する20世紀を代表する巨匠マルク・シャガール。本展では、油彩、版画、ドローイング、タピスリーといった多彩な表現の中にみられる豊穣なイメージの世界を探ります。特に見所は、シャガールがもっとも信頼したタピスリー作家イヴェット・コキール=プランスが紡ぐ、壁一面を覆う5〜6mのタピスリー作品群です。多彩な楽器が奏でる「シャガール」という壮大なハーモニーを体感することが出来るでしょう。
展覧会 | permalink | comments(0) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/3116
この記事に対するトラックバック
東京渋谷の松濤美術館で1月27日まで、「シャガールのタピスリー展 二つの才能が織りなすシンフォニー」が開催中です。シャガールのタピスリー展 二つの才能が織りなすシンフォニー 2012年12月11日(火)-2013年1月27日(日)10時-18時(金曜日は19時まで)主催・会場 渋谷区
?.今までに見たシャガールの展覧会  シャガールに特化した展覧会は今まで国内でかなり見てきた。年代順にあげると下記のようである。 ・1992.4 シャガール ひびきあう色彩の詩展 @目黒区美術館 ・2006.12 シャガールとエコール・ド・パリ @青山ユニマット
シャガールのタピスリー展 @松濤美術館 | Art & Bell by Tora | 2013/01/15 8:38 AM