青い日記帳 

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日本の美「琳派」展 2004

日本橋三越本店7階ギャラリーで開催中の
日本の美「琳派」展 2004 に行って来ました。



竹橋の近代美術館の「琳派 RIMPA」展の余韻そのままに
10月5日から三越で開催されている展覧会です。

百貨店の展覧会だからといって、なめてはいけません。
三越さん本気です。「琳派 RIMPA」展展示してあった大阪市立美術館の
尾形光琳の「燕子花図」もしっかり展示してありました。
一日あけてこの絵は竹橋から日本橋へ移動。
展示する場所が変っただけで随分と違って見えるものです。
視線が三越の方が高いので竹橋で受けた印象とは別のものがありました。

会場は水曜日の夜とあってガラガラでした。
竹橋が大混雑でしたのでその点でも感じ方変ってきます。
床に扇の模様が映し出されるライティングが施してあったり
コーナーが上手い具合に飾り付けられたりしていて
美術館とは少し違った雰囲気の中、作品を鑑賞することできました。

でも、これ混雑していたら・・・汗

会場を入ると山種美術館所蔵の「槇楓図屏風」がお出迎え。
六曲の右端に表現された木々の幹・枝が絶妙です。

この作品の向かいにはベルリン国立博物院東洋美術館蔵の俵屋宗達下絵本阿弥光悦書「四季草花下絵和歌色紙帖」が18枚見事に展示されています。(実際は36枚あるそうです)百貨店とあってディスプレイにもちょっと工夫が施されていて楽しく鑑賞できます。
この中では「稲田図」に一番心惹かれました。季節的なものもあるかもしれません。金の稲穂です!

最近発見されたという俵屋宗達の「雷神図屏風」もありました。
鬼気迫る顔というよりかは何処となく滑稽さがあるような顔した
雷神様です。竜の顔をしています。風になびいている「青」が素敵でした。

古典作品の中で『伊勢物語』が一番好きな私にとっては
伊勢物語 色紙 かへる浪」がとても気に入りました。
左側に大きく水(河)が表現され、在原業平が右下中央寄りに描かれています。和歌は業平の頭上に上手い具合にはめ込んでありました。これらの配置は、カンデンスキー作品のような感じを受けます。

俵屋宗達の垂らし込みには竹橋でもただただ感心するばかりでしたが
この展覧会でも「犬図」「鹿と月」などで思う存分表現されています。
これまた一見の価値ありです。特に犬好きな方必見かも。

中でも「芦鷺図」は白サギを描き表わすのに
外隈を用いてサギの胴体部分には筆は全く入れていません。
周りの黒から白いサギの身体が浮き出てくるような描き方です。

尾形光琳のセクションに移ると大きな大きな六曲一双の「菊図屏風」がドーーンと会場中心に腰を据えています。六曲一双を開き立てて展示してあるわけですから、当然大きく横長なのは頭では分かっているのですが、配置された菊などのバランスによってそれ以上に大きく立派に誇らしげに見えるある種不思議な屏風です。

ここまでで、だいたい満足したな〜と思っていると会場はまだまだ続きます。
普段より広く会場をとってあるように思えます。

このあとは酒井抱一のほぼ独壇場。
竹橋でもひと際才能目だっていた抱一。
個人的にも好きな抱一。
こんなに観られて嬉しい限り。
今日仕事頑張った甲斐ありました!

色々あるのですが、「四季花鳥図屏風」これ素晴らしいです。
向って右側が春、夏、秋、冬と四季折々の花々で六曲一双の屏風に仕上げています。惚れます。きっと。
特に向って左側が好い。さらに言うなら冬の場面が最高。
(清少納言のようだ・・・)
雪の中からひっそりと顔をのぞかせる山橘の赤い実。
白と赤の絶妙な配分。とにかくいいです。

「この雪の消残る時にいざ行かな
        山橘の実の照るも見む 」
                 大伴家持


抱一はまた「源氏物語図扇面」も上手い具合に仕上げています。使ったあのとの残る扇もこうしてじっくり観ると風情感じられます。

乾山や鈴木其一「桜花返咲・銀杏図扇面」これまた扇に用いてしまうのはもったいないくらいの出来栄えでした。

また、中村芳中が描く植物が大変「可愛らしく」現代のキャラクター商品の中でナンバー1になれそうな快挙です。
「菊図」なんて菊に見えませんでした。「梨か」と思いました。

出口付近でとても面白い「正月飾図」を観られます。
新年はこれ玄関先に飾ってみたいです楽しい

「すぐわかる琳派の美術」

因みに次回の展覧会は・・・
「假屋崎省吾の世界展」−天才華道家、琳派に挑むーだそうです。

以下プレスリリース
桃山時代のきらびやかな装飾の余光をうけて、京都の上層町衆出身の本阿弥光悦と絵師・俵屋宗達が、王朝貴族の文化の復興を図ったのを始まりとする琳派は、元禄時代に彼らの作風を慕い、流派の名ともなった京都の尾形光琳によって大成されました。その後、大坂の中村芳中に伝播し、100年後には、江戸の酒井抱一によって江戸好みの洒脱さを加えられて開花してゆきます。浮世絵と並んで国際的にも評価の高い琳派。その優美な装飾感覚は、現代にも引き継がれています。
 会場となる三越は、創業者である江戸の豪商三井家が尾形光琳をバックアップしていたことから、光琳模様の呉服がつくられるなど、琳派の歴史とともに歩んできた百貨店といえます。1904年には、第1回の文化展として「尾形光琳展」が開催され、全国的な元禄ブームをおこしました。それから100年。日本人の文化に接する機会を提供してきた三越が、生活の中の琳派をテーマにその魅力を再発見していきます。
 華やかな78件の作品で、琳派の世界をお楽しみください。


隣りで開催していた「家庭画報大賞展」も意外と?面白かったです。


琳派展察 崋穡佞販崘-きらめく日本の美」
2004年9月17日(金)〜12月26日(日)
こんな展覧会も京都で開催中。
行ってみたいなーー細見美術館!!
展覧会 | permalink | comments(3) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

三越の展覧会、迷っていたのですが
Takさんのお奨めと言うことで、いってきました。
よかったです〜〜〜
いつもながら、うなずけるコメントの数々に拍手!

>中村芳中が描く植物が大変「可愛らしく」現代のキャラクター商品の中でナンバー1になれそうな快挙です。
「菊図」なんて菊に見えませんでした。「梨か」と思いました。

これおもしろかったです。
考えてみると、これが認められたってすごいことですよね。

尾形光琳の「燕子花図」、ココを読んでから行ったのですが
本当に、違って見えておもしろかったです。
三越で見たほうが、素敵に見えたのは、すいていたからでしょうか?(^^ゞポリポリ
ぴぴ | 2004/10/17 2:54 AM
こんにちは Takさん
チケットを譲っていただいてありがとうございます
今日、三越の琳派展に行って参りました
最終日で一見、人が多かったわりに
いざ入ると混み合わず
近寄ったり遠くにはなれたり、ゆっくり鑑賞できました
国立博物館などより照明が暗すぎず
眼が疲れなかったのも良かったようです

こんぺいとうのような形のメイプルが描かれた「槇楓図屏風」と
龍のような面長の「雷神図屏風」
(カミナリを白で描くのが改めてカッコイイ)

水草と、鷺の足の墨色が途中で濃く変わるところから
水中になったことを表し
水面が遠くに広がってゆく「芦鷺図」

大気と朝もや、湿気を感じる「蓮池水龕図」

竹橋に引き続き、宗達ワールドを堪能しました

凛とした菊がささやきあっているような
光琳の「菊図屏風」
洗練されたこげ茶と金色の組み合わせで描かれる
菊の葉がすてきでした
背景の砂金のような白の波は何を表しているのでしょう?
夢の中のような絵でした

抱一の「四季花鳥図屏風」は
右端の小さな草花から始まって
左端の雪で降り積もる静かな終わりまで
野辺を流れる一本の小川がつづいていて
抱一のいつもの情感あふれる詩的な世界とはまた違った
硬質の美学を感じました

それと、お月見にぴったりな青の扇!

あと、今回わたし的に中村芳中がヒットでした
何度も観ているのだけど
あのエメラルドグリーンがいつもあざやかで
先ほどできあがったばかりの絵のように斬新で。
○にちょん、の菊の描き方が潔すぎてカッコイイですよね

カタログ買おうかなと思ったのですけど
家にあるのと重複しそうでやめてしまって…
でも馬上布袋図のプリントされた風呂敷がなかなかだったので
やっぱり買うべきだったろうか、といまごろ思っています(笑)

何はともあれ、ありがとうございました!
クララ | 2004/10/17 10:56 PM
@ぴぴさん
コメントありがとうございます。
三越さんやってくれましたね。
嬉しいです。こんな展覧会を開催してくれるなんて!
不景気の中決して集客効果だけを狙っただけでなく
「真面目に開催した」雰囲気ひしひしと伝わってきます。
丁寧な展覧会でした。

同じ絵をこんな短期間に別の会場で観たのは初めてかもしれません。
そういった意味でも、いろいろと比較もでき
有意義な展覧会でした。感謝感謝。三越さん。

@クララさん
コメントありがとうございます。
チケット喜んでいただけて幸いです。
少しでもお役に立てたこと嬉しく思います。

さてさて、大変丁寧かつ詳細な感想upして頂き恐縮です。
これだけで、立派な記事になりますね。
拙ブログのコメント欄ではもったいないです。

実は私、この展覧会2回足を運んだのですが
それぞれ仕事帰りだったこともあり、時間的に大変空いていて
のんびり鑑賞できました。これもイメージが良かったことに
大きく関係しているかと思います。

2回目はNHKの「新日曜美術館」で紹介された後だったので
混雑覚悟で行ったのですが、肩透かし食った感じとなりました。
"^_^"

抱一の青い扇「天晴れ!!」といった感じの作品でしたね。
これで扇げば感じる風もまた一段と清涼感増しそうです。

カタログは色(特に金色)が派手派手しくて
買う気になれませんでした。
私も家にある琳派関連の本で余韻を楽しんでいます。
風呂敷だけもらえないかな〜

チケットプレゼントまた企画しますので、次回もどうぞご遠慮なく。


Tak管理人 | 2004/10/20 2:50 PM
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