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「山口晃展 付り澱エンナーレ」

そごう美術館(横浜)で開催中の
「山口晃展 付り澱エンナーレ〜老若男女ご覧あれ〜」に行って来ました。


http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/

横浜で初めて開催される「山口晃展」。昨年2012年に美術館「えき」KYOTOで開催された「山口晃展〜山口晃と申します 老若男女ご覧あれ〜」の巡回展体裁は取っているものの、内容は随分と違ったものになっています。

昨年の「山口晃展」@美術館「えき」KYOTOでは、澁澤龍彦「菊灯台」の挿画が大人の事情で展示されませんでしたが、今回のそごう美術館ではしっかりと公開されています。美しい彩色が施されたとても丁寧な仕事ぶりがうかがえる作品です。

また、五木寛之「親鸞」は激動編も含めての公開。更に、ドナルド・キーン「私と20世紀のクロニクル」は何と挿画全点を展示しています。これは壮観です!


山口晃《ドナルド・キーン作「私と20世紀のクロニクル」 挿画より》2006年
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery

因みに、山口晃さんがこれまで手掛けた「菊灯台」「私と20世紀のクロニクル」「親鸞」の挿画が一堂に会するのは今回が初めてのこととなります。

毎回毎回過酷な締め切りに追われつつも、小説の単なる挿絵ではなく、ひとつの作品として創意工夫を凝らし描いた作品は、驚くほどバラエティー豊かであり、挿画だけでもひとつの「物語」を形成出来る力を帯びています。


山口晃「胎内めぐり圖

メゾンエルメスで公開された「Tokio山水(東京圖2012)」も心なしか加筆があったように見えたり、森美術館で初めて観た時に唖然とした「携行折畳式喫茶室」も会場内に彩りを与えたりと、観に来られた方を愉しませようという心意気のようなものが随所に見られます。

昔から緻密な描写(「ちまちまと描く」)が好きだったから描けるんです。と謙遜気味によくお話されていますが、それだけでは、あれほどまでの作品を創り出すこと出来ないはずです。

必ず、観る人の視点を意識し、愉悦を与えることを常に忘れずに絵筆を握っているのでしょう。そうでなければあれだけの作品は描けませんし、観る人に悦びを与えないはずです。


トークショーもそんな山口さんのサービス精神の現れの一端です。

さてさて、今回の「山口晃展 付り澱エンナーレ」@横浜では、現代アート国際展(横浜トリエンナーレ)の開催地である横浜にちなんで、〈一人国際展〉の最新作「山愚痴屋澱エンナーレ 2013」(やまぐちや・おりえんなーれ)なるものが、会場内に現出してます。

ご挨拶
山愚痴屋澱エンナーレ2013をお届けします、2003年に始まりました澱エンナーレも、早いもので十周年、第4回を数えます。今回は過去最大規模の会場で、12作家20を超える作品が皆さんをお向かえします。
自作の流れの中にいかんとも位置づけし難いが故に、澱のごとく溜まってゆくだけたったアイデアたち。各作家が抱える、その様なアイデアたちに形を与え、後先を顧みず発表してもらうのが本展の主旨です。そして皆さんが、鑑賞、体感することで、初めて作品は完成します。生まれたての、この作品たちをどうぞお楽しみ下さい。
最後になりましたが、本展覧会にご助力賜りました関係各位、作品制作者の皆さまに、心より御礼申し上げます。
平成25年4月好日
澱エンナーレ実行委員長 山口晃



この口上を読んだだけで笑えます。そして個々の作品はもっともっと笑えます。ただしテレビ的はハチャメチャな笑いではありません。あくまでも芸術的な?!可笑しさです。

上野の森でも話題となったあの「リヒターシステム」がパワーアップして帰って来てます。「ダミアンシステム」に「ヤマグチシステム」を引き連れて!!


山口晃「山愚痴屋澱エンナーレ 2007」上野の森美術館 会場風景
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery
撮影:木奥恵三

個人的には「ダークマター」今回は成功していると思いますよ!

「山口晃展 付り澱エンナーレ」は5月19日までです。サブタイトルにあるように「老若男女ご覧」頂き楽しめる展覧会です。是非是非!


山口晃展
付り澱エンナーレ 老若男女ご覧あれ〜


期間:2013年4月20日(土)〜5月19日(日)
場所:そごう美術館 そごう横浜店6階
http://www2.sogo-gogo.com/common/museum/

時間:午前10時〜午後8時まで(入館は閉館の30分前まで)
主催:そごう美術館
企画:ミヅマアートギャラリー、イムラアートギャラリー
後援:神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
協賛:(株)そごう・西武


山口晃 大画面作品集(青幻舎)

今回の展覧会図録としても販売されています!

《巡回先》
新潟市美術館   2013年7月13日〜9月30日

※館林美術館で、2013年10月12日〜2014年1月13日に開催される「山口晃展」は京都、横浜、新潟の巡回展とは別の内容となるそうです。出身地桐生市に近いこともあり、これまで公開されなかった高校時代の作品も出るかもしれません!


山口晃《千躰佛造立乃圖》2009年
個人蔵
© YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery

山口 晃
1969年東京生まれ。群馬県桐生市に育つ。1996年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。2007年上野の森美術館 「アートで候。会田誠 山口晃展」、2008年アサヒビール大山崎山荘美術館 個展「さて、大山崎」、同年秋から五木寛之氏による新聞小説「親鸞」(全国の主要地方紙にて連載)の挿絵を通算2年にわたり担当。2012年2月銀座メゾンエルメス 個展「望郷−TOKIORE(I)MIX」、11月平等院養林庵書院に襖絵を奉納。近著に『ヘンな日本美術史』(祥伝社)、8年ぶりとなる作品集『山口晃 大画面作品集』(青幻舎)。

【関連エントリ】
-はつ春 山愚痴屋感謝祭(山口晃トークショー)
-『ヘンな日本美術史』レビュー
-「山口晃展」@異国調菜「芭蕉」
- 平等院養林庵書院(重要文化財)に山口晃さんの襖絵が奉納されました。
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- 対決×ペア券@山口晃 | 弐代目・青い日記帳
- 「アートで候。会田誠 山口晃展」 | 弐代目・青い日記帳
- 「prints (プリンツ) 21」山口晃特集 | 弐代目・青い日記帳
- 「アートで候。」山口晃ギャラリートーク | 弐代目・青い日記帳


山口晃さん。5月4日にそごう美術館で開催されたトークショーにて。

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山口晃は、浮世絵や大和絵をはじめ、西洋美術、漫画など、時代も分野も越えた様々なイメージをベースに、古今東西あらゆるモチーフを緻密な描写で巧みに再構築する作風で知られています。馬型のバイクにまたがる武士、宇宙船と化したリモコン、居住スペースの付いた電柱、古今の人々と事物が共存する都市景観。一見ユーモラスでありながら、現代の日本や美術が抱える矛盾と問題を鋭い眼差しで捉えた山口の作品は、国内外で人気を集めており、その繊細で芯の強い描画技術には定評があります。近年は小説の挿画やCDジャケット、パブリックアート、CMの原画を手がけるなど、ますます活躍の場を広げ、2012年秋には平等院の養林庵書院へ襖絵を奉納し話題となりました。

横浜初の個展となる本展覧会では、ドローイングや油絵、立体作品、挿画を一挙に展覧し、山口晃の多彩なる画業をご紹介します。さらに現代アート国際展の開催地である横浜にちなんで、<一人国際展>の最新作「山愚痴屋澱エンナーレ2013」を会場内に設けるほか、ドナルド・キーン作「私と20世紀のクロニクル」の挿画全点を特別展示する予定です。老若男女、誰しもを惹きつける作品の数々をこの機会にぜひご覧ください。
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