青い日記帳 

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宮永愛子展「house」

ミヅマアートギャラリーで開催中の
五島記念文化賞美術新人賞研修帰国記念 宮永愛子展「house」に行って来ました。


“nakasora -waiting for awakening-” 2012
Naphthalene, resin, mixed media 55.8x67.9x110cm
photo by KIMURA Kazuho
(c)MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery

宮永愛子さんの作品を目の前に、我々は様々な思いを心に浮かべます。

勿論、どんな芸術作品を前にしてもそうですが、その振幅値が宮永作品の場合桁違いなのです。「儚さ」を感じる人もいれば間逆の「力強さ」を思い起こす人も。


宮永愛子「waiting for awakening -shoes-」2013年
ナフタリン、樹脂、ミクストメディア

シリコンで象りナフタリンで形成された子ども用の靴。さて、この作品を前にしてどんなことを思い起こすでしょう?

会場には合計7点、同じような作品が展示されています。同じナフタリン作品ですが、形が違うだけで思うことはまるで違ってきます。そのイメージは我々が言葉や色に対して感じるものよりも、ずっと幅広くバラバラなものです。

A〜Gまでの7つの作品の前で湧き起こって来たイメージをメモしておくと面白いかもしれません。

そして出来るなら複数で訪ね、鑑賞後お茶でも飲みながら「答え合わせ」をしてみると、あまりにも他人と印象が違うことがはっきりするはずです。


宮永愛子「house -waiting for awakening」2012年
ナフタリン、樹脂、ミクストメディア

宮永さんご自身は作品の前でどんなことを思ったのでしょう。

大阪の国立国際美術館で開催された「宮永愛子展」にも出ていた作品だそうですが、あちらで観るのとはまるで印象が違うそうです。

お客さんの中には別の作品だと勘違いする方もいらっしゃるとか。同じ作品を目の前にしても実体すら虚ろなのです。況やイメージをやです。

そうそう、今日はこんな試みもしてもらいました。


book」2013年
ナフタリン、樹脂、ミクストメディア

この作品の裏面を観たいですよね…とうことで裏返してもらいました。
それがこちらです。


book」2013年
ナフタリン、樹脂、ミクストメディア

ぼんやりと見えていたジグソーパズルのピースがはっきりと。そして裏面には栞としての紐が張り付いています。これを取ってしまうと、空気穴から徐々にナフタリンが気化してしまいそうです。

何年かのちに、全て気化した状態も拝見したいものです。それはそれでまた違った思いが起こさせるはずです。年を重ねた分も含めての。

宮永愛子さんの作品を目の前に、貴方はどんな思いを心に浮かべますか?

宮永愛子展「house」は8月3日までです。入場は無料です。

ブログも要チェックです!
宮永愛子 * おでかけ日記


五島記念文化賞美術新人賞研修帰国記念
宮永愛子展「house」


会期:2013年6月12日(水)〜8月3日(土)
会場:ミヅマアートギャラリー
〒162-0843 東京都新宿区市谷田町3-13神楽ビル2F
TEL:03-3263-2500 / FAX:03-3268-8844
共催:公益財団法人五島記念文化財団
HP: http://mizuma-art.co.jp
有楽町線・南北線 市ヶ谷駅 出口5より徒歩5分
JR飯田橋駅西口、東西線・有楽町線・南北線・飯田橋駅出口 B2aより徒歩8分

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国立国際美術館にて昨年開催された宮永愛子展はその壮大な作品展示が大きな反響を呼びました。以降初の展示となる今展では大阪で展示され象徴的な作品となったナフタリンの椅子作品を関東で初めて展示し、新作を加えて構成されます。

平成23年度 五島記念文化賞 美術新人賞を受賞した宮永は自身の日常である日本の「裏側」の景色を見る旅に出ました。アメリカを拠点として中南米を回ることで知ったこれまで見たことのない景色。形を保ったまま化石となった樹木の森。海が途方も無い時間をかけて姿を変えていく塩の湖や白いセレナイト結晶の砂漠。地球に流れる時間(=変化)の痕跡である地層。百億光年先の宇宙に魅せられて標高5,000mのアルマ展望台に世界中から集う人々。

しかし宮永は、どんな「見知らぬ絶景」も突然現れた奇妙で独立した景色とは感じませんでした。むしろそれらは世界が安定を求めて変化を続けている証ではないだろうか、と。日本の反対側にある景色も、私たちの日常の景色とつながり隣り合っていると感じたのです。

旅の中で見た景色は、彼女の作品にしなやかな強さを与えます。日常の景色を象徴する庭木である金木犀の剪定葉を集めそれらをつなぐことで新しい景色を表した作品「景色のはじまり」、ナフタリンで作られた日用品が少しずつ結晶に姿を変えていく彼女の代名詞的な作品、焼き上げられた陶器が安定を求めひび模様を作る際に発する音を使った作品…。宮永の作品はこの変化しながら続いていく世界を結晶化して私たちの前に表します。

手のひらより小さな葉っぱを透かしてみると、俯瞰した広大な地図にも見えてきます。宮永は世界の形はいつも小さな日常の中に見つかると考えます。「house」とは私たちの日常で最も親しい景色。最も遠い景色の旅から戻り、日常の中で結晶化された宮永の作品。そこにはこれから私たちの前に続いていく景色へつながる鍵がみつかるかもしれません。ぜひご高覧ください。
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&nbsp;昨年大阪の国立国際美術館で見た宮永愛子さんの展示はそれはそれは素敵で、同時に見たエル・グレコ展の感想がどこかに行ってしまったくらい。現在ミヅマアートギャラリーで開催中の個展「house」はその時展示されていた椅子の作品をメインに、新作を加えて見
宮永愛子展「house」 | What's up, Luke ? | 2013/07/07 11:54 PM