青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< October 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 「山口晃展 画業ほぼ総覧−お絵かきから現在まで」 | main | 「三菱一号館美術館 名品選2013」 >>

岡田美術館開館記念展「日本・東洋 美の遺産展」

岡田美術館で開催中の
岡田美術館開館記念展「日本・東洋 美の遺産展」に行って来ました。


岡田美術館 OKADA MUSEUM OF ART
http://www.okada-museum.com/

2013年10月4日、箱根小涌谷に新たな美の殿堂「岡田美術館」がオープンしました。構想からおよそ10年を経て岡田和生名誉館長が蒐集してきた日本美術コレクションを広く公開すべく、新たに5階建て(展示面積は約5,000平方メートル)の壮大な美術館を建造。

ご存じの通り、箱根は環境省により「富士箱根伊豆国立公園」に指定されているため、新たに建造物を建てる際には高さ制限(15メートル以下)を初めとする制約の大変多い場所です。


岡田美術館エントランス

場所は、箱根ホテル小涌園、箱根小涌園ユネッサンインにほぼ隣接する位置です。箱根湯本駅より「箱根町」行きのバスに乗車し「小涌園」下車。岡田美術館は道を挟んで目の前です。(神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1)

建物というのは、不思議なもので以前この地がどんな風であったかさっぱり思い出せません。何度も車で通っているはずなのに…道路からでは分かりませんが、一歩敷地内へ足を踏み入れるとその大きさにまず驚かされます。

5階建ての美術館の述べ床面積は7,780平方メートル。展示ケースの長さだけでも約700メートルにもなる国公立以外の美術館・博物館では最大級の規模を誇ります。


手前のオブジェは、諸井謙司「波誘」2013年

岡田美術館開館記念「日本・東洋 美の遺産展」展示構成は以下の通りです。

1階:中国陶磁・青銅器、朝鮮陶磁
2階:日本陶磁と日本絵画の名品
3階:日本絵画I 屏風を中心に
4階:日本絵画II 書跡、中国・朝鮮の美術とともに
5階:仏教美術


個人のコレクションですので、蒐集された方の好みが自ずと反映されるものです。岡田美術館の作品はそれも明るき清らかな作品ばかり。一目観て「あぁ、いいな〜」と思えるものが揃っています。


尾形乾山「色絵紅葉文透彫反鉢
江戸時代

この作品に見覚えある方きっと多いかと思います。幾つかの展覧会に出されています。2008年に東京国立博物館で開催された特別展「対決−巨匠たちの日本美術」で、野々村仁清「色絵吉野山図茶壺」と対決を魅せたあの優品です。

とある個人コレクションだった「色絵紅葉文透彫反鉢」を、何度も懇願し足を運び譲り受けたそうです。このように、決して「まとめ買い」をせずにお眼鏡に適った作品だけをまさに一本釣りし蒐集し作りあげた岡田コレクション。

小林忠岡田美術館館長が、最初に岡田コレクションを観た時の印象は「人知れずこうした作品が集められていたのか!」という驚きだったというのも納得です。


「1階:中国陶磁・青銅器、朝鮮陶磁」展示風景

コレクションは江戸時代の作品だけでなく、縄文土器から仏像までと、実に多岐に渡っています。また日本美術のみならず、中国、朝鮮の作品もコレクションに含まれています。

今のところ、特別展を開催する計画はないそうです。豊富なコレクション(約700タイトル、800点)を年に4回ほど展示替えを行い公開していくとのことです。


俵屋宗達下絵・本阿弥光悦書「花卉に蝶摺絵新古今集和歌巻」(部分)
桃山時代末〜江戸時代中期

断簡にされず完璧な形で残っている光悦&宗達のコラボ作品。松・蔦・竹・藤・揚羽蝶・雌日芝が金泥、銀泥によって描かれています。

部分展示ではなく、最初から最後まで惜しみなく全て展示されています。今回の展覧会で心奪われた作品数多ある中でも絶対に見逃せない逸品です。

かつて萬野美術館が所蔵していた鈴木其一「秋の七草図」も岡田コレクションに収められています。其一が自ら箱書きもした共箱に収められており、其一のひとつの基準作となり優品です。


大壁画「風・刻」福井江太郎作 の解説をなさる小林忠館長

正直、全て観るのに疲れます。主な理由は2つ。

ひとつ目は、前述した通り美術館が広く展示作品数もとても多いから。
ふたつ目は、とにかく目にしたことの無い優品が多くドキドキの連続だから。(それプラス、この作品がまさかここにあったとは!との驚きも含みます)

ヘトヘトになったら、源泉かけ流し温度調節無しの足湯に浸かり疲れを取りましょう。(無料です。タオルも貸してくれます。)


これは気持ち良かったです。

敷地内に温泉2本掘りあてたそうです。一部は美術館の空調にも利用しているとか。

何から何まで規格外の岡田美術館。美術鑑賞だけでなく、教育環境の場としても優れた作品群を有しています。季節に合わせた愉しみ方もできそうですね。

岡田美術館開館記念展「日本・東洋 美の遺産展」は2013年12月30日までです。


4ヶ国語対応の電子キャプション

小林忠館長より。
岡田美術館は、実業家岡田和生がたゆまぬ情熱をかたむけて集めた日本・東洋の美術品と考古遺品などの文化財を公開する、私立美術館です。コレクションの中心は、近世・近代の日本画と、東アジア(中国・韓国・日本)の陶磁器ですが、そのほかにも、縄文土器から土偶・埴輪などの考古遺品、仏像や仏画など平安・鎌倉期の仏教美術品、蒔絵、ガラスなどの工芸品などと、時代や分野の幅はきわめて広く、名品、稀品が揃っています。来館者の皆様の多種多様なご関心に十分に応えることが出来るものと確信しております。


岡田美術館開館記念展「日本・東洋 美の遺産展」

会期:2013年10月4日(金)〜12月30日(月)
開館時間:午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:年末年始(12月31日・1月1日)
会場:岡田美術館
(神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1)
http://www.okada-museum.com/

アクセス 
■電車・バスをご利用の場合
・JR線
東京駅より東海道新幹線(こだま)→ 小田原駅 → 伊豆箱根バス・箱根登山バス「小涌園」(バス所要時間約40分)徒歩1分

・小田急線
新宿駅より特急ロマンスカー → 箱根湯本駅
(1)伊豆箱根バス・箱根登山バス「小涌園」(バス所要時間約20分)
(2)箱根登山鉄道「小涌谷駅」(約35分)→ 伊豆箱根バス・箱根登山バス「小涌園」(バス所要時間約2分)

■お車をご利用の場合
東名厚木IC → 小田原厚木道路 → 箱根口IC → 国道1号線 → 岡田美術館(東名厚木ICより約60分)
*所要時間は、交通状況によって大きく異なります。


「1階:中国陶磁・青銅器、朝鮮陶磁」展示風景

注:会場内の画像は美術館の許可を得て撮影したものです。

Twitterやってます。
@taktwi

Facebookもチェック!


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3391

JUGEMテーマ:アート・デザイン


本展では、全館5階15室を用いて岡田美術館の全体像を披露いたします。1・2階は陶磁、3・4階は絵画、5階は仏教美術を中心とし、漆芸・金工など工芸作品も併せて展示します。会場では、時代の流れや流派にそって美術品をご案内しながら、ところどころに逸品コーナーやテーマ展示室などを設けています。<
1階のお出迎えの部屋には陶磁・青銅器の名品、逸品室には茶道具として名高い砧青磁の花瓶3点(鳳耳瓶1点・鯱耳瓶2点)が並び、2階では久々の公開となる横山大観「霊峰一文字」の大パノラマと日本陶磁の名品が並びます。3階・4階では開館の季節に合わせた日本の秋の美をはじめ、中世から近代に至る絵画の名品をお楽しみいただけます。最上階(5階)では、仏堂をイメージした展示室に木彫や絵画の仏様が並び、それらを仏具類が荘厳する特別な空間となっています。
ぜひこの機会に、岡田美術館の所蔵作品をご堪能くださいましたら幸いです。(会期中、展示替を行います)
展覧会 | permalink | comments(2) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

岡田美術館、開館日に行こうと思っていましたが、
この日は体調が悪くて(激しい気温差にはご注意を!)行けませんでした。
早速行かれたようでレポートありがとうございます。
想像以上に壮大な美術館のようですね。
場所が場所だけに、ユネッサンとあわせて行くとか、
ポーラ美術館とあわせて回るとか、美術展以外にも楽しめそうですね。
早く行ってみたいと思います。
鉄平ちゃん | 2013/10/15 9:58 AM
Takさん、さっそくのコメントありがとうございました。
今回の箱根美術散歩の感想は、「百聞は一見に如かず」+「日本もまだまだ捨てたものではない」でした。
宗達・光悦コラボの「花卉に蝶摺絵新古今集和歌巻」は見事でしたね。
とら | 2013/12/07 9:19 AM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/3391
この記事に対するトラックバック
 急に思い立って箱根の小涌園に2013年10月に新設された「岡田美術館」に行ってきた。  この個人美術館のオーナーは岡田和生氏という実業家。パチンコ機やパチスロ機、ゲームソフトなどの大手製造メーカー・ユニバーサルエンターテインメントKKの経営者で、MOA美術
日本・東洋 美の遺産展 @岡田美術館 | Art & Bell by Tora | 2013/12/06 10:45 PM