青い日記帳 

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「八木一夫展」

東京都庭園美術館で開催中の
「没後二十五年 八木一夫展 陶芸の冒険 オブジェと茶わん」に
行って来ました。



「ワテら茶碗屋でっせ」
八木の有名な言葉だそうです。

この言葉に全てが集約されているような展覧会でした。

オブジェ焼き―八木一夫陶芸随筆
オブジェ焼き―八木一夫陶芸随筆
八木 一夫

私は焼き物については全く分かりません。
知識もなんにもありません。

でも、自分の目で観ないといつまでもその状態のままなので
渋谷と掛け持ちで目黒へも行ってきました。

日曜日は残暑厳しい陽気の一日でしたが
緑に囲まれた庭園美術館は別世界のようでした。
門から美術館までの道程が好きです。丁度良い長さの木陰の道。


館内に入るといきなりこれがお出迎え。

ザムザ氏の散歩

ザムザ氏とはあのザムザ氏です。

ある朝、グレゴール・ザムザがなにか気がかりな夢から目を覚ますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した。

変身
変身
カフカ, 高橋 義孝

そのザムザ氏の散歩。
納得できます?!(ちょっと虫のイメージとは違いますが…)

同じタイトルの作品がもう一点ありましたがそちらは「普通」でした。

実用性=焼き物。
非実用性=焼き物。

大きく分類してこの二つに分けてこの展覧会を観ると面白いかもしれません。
当然「ザムザ氏の散歩」は非実用的な焼き物です。
(オブジェ焼きというそうです( ..)φメモメモ)

実用的な茶碗(楽焼、信楽焼)などもあり、それぞれ楽しむことができます。

それと、一見してこれミロの作品では?と思わせるような焼き物もありました。
戦後、八木はクレー、ピカソ、ミロなど抽象絵画風の絵付けを好んでしたそうです。伝統とモダンの調和をはかったのでしょう。

またこの秋、東京都現代美術館でも開催される彫刻家イサム・ノグチらとも積極的に交流をはかったそうで、その片鱗が作品の中に見られました。

また、タイトルも変わったものが多く、作品とタイトルを見比べる楽しみもありました。
「作品の中に詩的な内容を表現したい。」と八木は語っていたそうです。
韜晦を楽しむふうがあったらしく、作品のタネは中々周りに明かさなかったそうです。

ただし、「猫壺」という作品は…(=^・^=)が描かれた壺でした。。。そのまんま。

また『万葉集』的な作品より『新古今集』的な作品を作りたいとも思っていたらしく、それが朴訥ではなく技巧的なイメージを作品に漂わせているのだな〜と思いました。

京都国立近代美術館、広島県立美術館、茨城県陶芸美術館と大きな美術館を巡回してきたこの展覧会。残念ながら東京都庭園美術館では展示スペースが狭すぎて他の美術館より展示数が少なくなってしまっています。

でも、マイナスをプラスに転じさせるのがプロ。
庭園美術館はやってくれます。今回、通常何も置いていない書庫やウィンターガーデンにも作品を展示してくれています。旧朝香宮邸と八木の作品が所々で「協演」し心地よい「音色」を奏でてくれています。

(この後は、平成17年10月08日〜12月11日岐阜県現代美術館へ巡回)

蛇足:子供用に「夏休み自由研究ワークシート」が用意していありました。
   カラー8ページの立派なものです。かみさんと二人で欲しそうな目を
   していたところ、係りの方が一冊どうぞ。と下さいました。
   嬉しい〜クイズまである〜(結構難しい…)
八木一夫 (1918−1979)は陶芸の世界に、オブジェという考えを導入し、新たな造形分野を切り開いた作家です。
伝統ある京都の地に、陶芸家の長男として生まれた八木は、新しい陶芸を目指し、戦後間もない昭和23(1948)年、鈴木治、山田光らと「走泥社(そうでいしゃ)」を結成しました。
昭和29(1954)年に発表した《ザムザ氏の散歩》は、ロクロで成形した円環に昆虫の触角や脚を思わせる突起が付け加えられたもので、「オブジェ焼」という言葉が生まれるきっかけとなりました。それは従来の器としてのやきものとは一線を画した、用途を持たないやきものであり、現代陶芸史の記念碑的な作品となりました。戦後、国際化する美術状況のなかで、八木はイサム・ノグチ、堀内正和などとの交流を通じて、国内外の同時代の美術に敏感に反応し、いち早く世界に認められる陶芸家となりました。
 八木は、白化粧、無釉焼締、信楽、黒陶と、次々にスタイルを変えながら、批判精神と機知あふれる造形を生み出しました。それらのオブジェ作品はどれも意外性と遊び心に富み、いまなお新鮮な驚きを与えてくれます。一方で、八木は生涯「茶わんや」を自称していたように、古陶磁にも造詣が深く、器や茶碗にも優れた作品を遺しました。
 本展は八木の没後 25年を記念し、初期から晩年までの陶芸作品に加え、ガラス、ブロンズ、素描等、約180点を厳選し、戦後陶芸の流れを変えた稀に見る多彩な陶芸家の軌跡を紹介するものです。
展覧会 | permalink | comments(2) | trackbacks(1)

この記事に対するコメント

こんばんは。
ザムザ氏の散歩は良かったですね...
ごつごつとした形はグロテスクですが、
思いのほか小さくて、持ち帰って飾り
たくなってしまいました...
lysander | 2005/08/17 12:29 AM
@lysanderさん
こんばんは。

「ザムザ氏の散歩」
私は一階の展示室にあった方が気に入ったのですが
かみさんは二階の展示室の作品が良かったと意見分かれました。
lysanderさんはやっぱり一階のですよね。

イメージ的には確かに二階かもしれませんが。。。
Tak管理人 | 2005/08/17 11:37 PM
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没後25年 八木一夫展 http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/2005/yagi.html 友人の加山由起ちゃんに誘ってもらって行きました 常に疑問を表現し続けた魂と 抽象化され、そして大胆にトリミングされていた完成された作品群 特に 1F階段脇 にあった 月灯り
2005,7 八木一夫展 | 日本人→ニホンジン | 2006/09/24 2:48 AM