青い日記帳 

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池永康晟画集『君想ふ百夜の幸福』

芸術新聞社より刊行された池永康晟画集『君想ふ百夜の幸福』を読んでみました。


池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福
芸術新聞社
http://www.gei-shin.co.jp/

真夏の夜、灯りに本能的に惹き寄せられる蛾のように、真冬の書店で思わず手にした池永康晟画集『君想ふ百夜の幸福』

丸善・丸の内本店 3階ミュージアムゾーンで開催中の「丸善丸の内美術館―美をめぐるつぶやき展―」に並ぶ数多くの美術書の中でもひと際目立つ存在でした。

この蠱惑的な女性を描きだす画家(というより絵師)の名は池永康晟(いけなが・やすなり)。アートフェア東京の会場で彼の描く女性にくぎ付けになった経験がおありの方も多いのではないでしょうか。

池永康晟(いけなが・やすなり)
日本画家。1965年大分県生まれ。大分県立芸術短大付属緑丘高校(現・大分県立芸術緑丘高校)美術科卒業後、上京して独学で日本画を描き始める。



池永康晟「約束・志麻」2010年 個人蔵

池永康晟の描く亜麻色 (あまいろ) の肌を持つ女性たち。植物をモチーフにした服に身を包む姿は、一見、ボッティチェリの描いた「春(プリマヴェーラ)」に登場するフローラのようでもあります。

しかし、非現実的な神話の世界の女神様とは違い池永の描く女性は現実に存在する人たちです。

例えば、映画やドラマ、CMに出演している溝手真喜子さんも彼のモデルのひとりとして描かれています。

溝手真喜子 OFFICIAL BLOG
http://ameblo.jp/mizotemakiko/


池永康晟「蝋燭・真喜子」2010年 個人蔵

それにも関わらず、池永の描く女性たちが非現実的で、それこそ神話の世界の女性のように見えるのはどうしてでしょう。

その理由のひとつは描いた画家の視点が、我々が普段見慣れた人物画のそれとは異なる点にあります。いかにも傍らに居そうでありながら手の届かぬ存在として描くことに成功しています。

池永の描く女性との距離感は、夏の暑い日に道路現れる「逃げ水」の如く届きそうでいつまでたっても、どこまで追いかけても届かない。そんな不思議な「距離感」を有しています。


池永康晟「朝闇・ゆう」2009年 個人蔵

もうひとつ実在する女性をリアルに描いていながら、神話の世界の女神のように見える理由として所謂いやらしさが感じられないことがあります。

それは登場する女性たち(数点男性も)が服を身にまとっているからという陳腐な理由ではなく、ノーブルでやんごとなき女性として描かれているからに他なりません。

池永の筆にかかると現実の女性たちも皆、女神へと昇華するのです。

正々堂々と電車の中で観られるそれはそれは美しい画集です。宝物を手にした気分です。今年は良い年になりそうです。『池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福』一度手に取ってみて下さい。必ずやそのままレジへ向かうはずです。

だって、そこに描かれているのは「運命の女」ファムファタールたちなのですから!


池永康晟画集 君想ふ百夜の幸福

日本画の異才“池永康晟”がベールを脱ぐ!
物憂げで複雑な感情を閉じ込めた女性の表情。花や植物を多用した衣服や背景の優美な装飾性、古色を帯びたノスタルジックな色調。我々を魅了する美しい女性たち──。 これほど現代感覚に溢れた女性美を描ける日本画家が他にいるでしょうか? 本書は無二の美人画を描き続ける異才・池永康晟の初期作から最新作までを一望する初画集です。



https://twitter.com/ikenagayasunari

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- | 2014/01/14 5:03 PM
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