青い日記帳 

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「和歌を愛でる」

根津美術館で開催中の
コレクション展「和歌を愛でる」に行って来ました。


http://www.nezu-muse.or.jp/

お正月に百人一首やりました?江戸時代から何百年も受け継がれている日本のお正月の風物詩です。

和歌は、31文字(みそひともじ)に凝縮された「小宇宙」。和食が文化遺産に登録される前に古来多くの歌人が31文字に託し心の内を詠んだ和歌こそ日本が世界に誇るべき大きな(小さな?!)遺産に他なりません。

現在、根津美術館で開催中の「和歌を愛でる」は、日本人であれば心の琴線に触れる優雅で繊細な和歌にちなんだ作品が公開されています。

その幅は広く古筆から絵画、蒔絵、茶道具に至るまで様々。


重要文化財「熊野類懐紙」(飛鳥井雅経)鎌倉時代
春日懐紙」(憲清)鎌倉時代

熊野詣でや春日大社の若宮詣での際に詠まれた和歌を書きとめた懐紙。

古来、歌会で詠んだ和歌は懐紙に清書されました。懐紙は今でこそお茶会の席でしか見かけないものとなってしまいましたが、平安貴族たちは常に懐に入れ持ち歩き即興で詠んだ和歌を書きける用途としても使用しました。


武蔵野図屏風」江戸時代 17世紀

よく知るところの所謂「武蔵野図屏風」ではありますが、どこか違和感があります。えーーと何処だろう…と思いつつキャプションに目を転じると「(「武蔵野図屏風」の)定型とは違い、月だけでなく、太陽や奥に広がる水面も描かれている。

確かに!指摘されるとそうだそうだと気が付くものですが、ただぼんやりと観ているうちは全体のバランスの良さに惚れ惚れしそんな簡単な違いも見逃していました。いけませんね〜

武蔵野は月の入るべき山もなし 
    草より出でて草にこそ入れ
         『続古今和歌集』


一度、サントリー美術館所蔵の「武蔵野図屏風」と並べて拝見したいものです。そうそう「クリーブランド美術館展」(東京国立博物館)に「薄図屏風」が出ています。


重要文化財「花白河蒔絵硯箱」室町時代
吉野龍田図屏風」江戸時代 17世紀

展覧会の構成は以下の通りです。

和歌を詠む
和歌を書写する
和歌を描く−歌仙絵と歌絵−
和歌を描く−名所絵−
和歌を名づける
和歌を読みとる


今回の展覧会は、いつもの根津美術館のそれよりも多く時間を要します。これから行かれる方、時間をいつもより多めにとってお出かけあれ。

その理由は2点ほど拝見するのに時間を要する作品が出ている為です。

ひとつはこちら。

扇面歌意画巻」江戸時代 17世紀

和歌100首と扇面画100図を描いたもの別名「扇の草子」。江戸時代の人は和歌の素養があったのでこうした作品を見てもすぐに頭に詠まれた情景が浮かんできたのです。

修理後初公開となるこちらの作品。実に興味深いもので時間が圧倒的に足りなかったのでもう一度「扇面歌意画巻」をメインで観る為にこの展覧会再訪します。

ふたつめがこちら。

伝狩野山楽「百椿図」江戸時代 17世紀
(源氏椿「鳳林承章」)

江戸は園芸の街でもありました。その名の通り100種類以上もの椿を描いている「百椿図」一昨年(2012年)のお正月で拝見して以来です。

しかし、人間の記憶はいい加減なもので、一昨年穴があくほど観たはずの「百椿図」ですが、あれ?こんな花も描かれていたのねと「新発見」も多数あり、冷や汗かきながら拝見。

そうそう、この「百椿図」に描かれた椿の花をもとに造花工芸作家(造花職人)の岡田歩さんが作られたコサージュがショップに並んでいます。詳しくはこちらの記事で。

造花工芸作家(造花職人) 岡田歩さんインタビュー記事

「私の制作したお花を手にしてくださった方々に、心の潤いと喜びを感じていただけたら幸いです。」


重要文化財「古今和歌集」(藤原為氏)鎌倉時代

コレクション展「和歌を愛でる」は2月16日までです。この時季、冬枯れた庭園が鳥たちの楽園と化しています。実は冬の庭園が一番良いそうですよ!

こんなカワイイものも庭園で待っています!!

「稲叢ぼっち」(いなむらぼっち)

もともとは五穀豊穣を願って作られたもので、現在では、寂しい冬の庭の彩りとして置いています。期間は12月〜3月のお彼岸位までです。


コレクション展
「和歌を愛でる」


開催期間:2014年1月9日(木)〜2月16日(日)
休館日:月曜日 ただし1月13日(月・祝)は開館し、翌14日(火)休館
開館時間:午前10時‐午後5時
(入場は午後4時半まで)
会場:根津美術館 展示室1・2
http://www.nezu-muse.or.jp/

注:会場の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

【次回展】

生誕200年記念 特別展「清麿 幕末の志士を魅了した名工」
2014年2月26日(水)〜4月6日(日)

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@taktwi

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JUGEMテーマ:アート・デザイン


季節の移ろいや心の微妙なありようを、31文字に託して詠んだ和歌は、日本美術と密接な関わりをもち、さまざまなジャンルで造形化されてきました。人々は和歌を詠み、流麗な手跡で文字に表し、また、絵画や工芸に表現された意匠から和歌を読み解き、茶道具には歌銘を付して新たな価値を見出してきたのです。
本展では、館蔵品の古筆、屏風絵、蒔絵の硯箱、茶道具など和歌にちなんだ名品を厳選し、重要文化財9件を含む30件余を展示いたします。なお「扇面歌意画巻」は修理後初のお披露目であり、展覧会で100図すべてを公開する初めての機会となります。平安時代から江戸時代にわたる、和歌と日本美術のさまざまな結びつきの姿をお楽しみください。
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