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ミューズの住まう「シャヴァンヌ展」

渋谷、Bunkamuraザ・ミュージアムで「シャヴァンヌ展」が開催されています。フランスでは超メジャーな作家でありながら、日本での展覧会は今回が初めてとなります。

「シャヴァンヌ展」レビュー


「シャヴァンヌ展」特設サイト

シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」の会場は、シャヴァンヌの作品に描かれたミューズたちが今にも現れそうな優美な雰囲気に統一されています。


「シャヴァンヌ展」会場入口

ギリシャ神話の女神「ミューズ」。そのミューズが集う場所こそ「ミュージアム」。展覧会会場入口を一歩踏み入れると喧騒に満ちた渋谷の街とはまるで違う世界が待っています。

ミューズ気分で会場内を優雅に観てまわるのも悪くありませんね。


聖女マリアたちの上陸」1876-77年 個人蔵
聖人のフリーズ」1879年 フィラデルフィア美術館

かれこれ15年も前から「シャヴァンヌ展」開催したいと構想を練っていたそうです。しかし、シャヴァンヌ作品の多くが移動不可能な壁画であったり、世界中の美術館に収蔵されていることから回顧展の開催には苦労を要したそうです。

象徴主義の作家から、セザンヌ、ゴーギャン、スーラ、ドニ、ピカソ、マティス、黒田清輝、藤島武二、青木繁らに大きな影響を与えた国民画家でありながら、時代の流れからか、20世紀中頃には一時忘れられてしまったこともあったそうです。


「シャヴァンヌ展」監修者の美術史家エメ・ブラウン・プライス氏

シャヴァンヌのことが三度の飯よりも好きだそうで、日本に滞在している間は毎日のようにBunkamuraへ作品を観に来られたそうです。一枚一枚丁寧にじっくりとご覧になられている姿がとても印象的でした。

プライス氏にシャヴァンヌの魅力について伺うと即座にこんな答えが「不透明な色彩、形態、フレスコ画のような画面処理。リズム感のある人物配置。


幻想」1866年 大原美術館
警戒」1866年 個人蔵

ロマン主義、リアリズム、アカデミズム、印象派そして象徴派のいずれにも分類しにくい画家がシャヴァンヌなのです。そして実際に作品を観ると「シャヴァンヌはシャヴァンヌなんだ」と妙に納得してしまいます。

かなり、大きな作品がある中で、ひときわ光彩を放っていた小さな作品がありました。


気球」1870年 カルナヴァレ博物館
伝書鳩」1870-71年 カルナヴァレ博物館

1870年に起きた普仏戦争時に、フランスが行った抵抗を表した作品です。

「気球」(右)パリを脱出する英雄を乗せ飛び立つ。パリとその市民たちを擬人化した女性像がそれを見送っています。

「伝書鳩」(左)包囲されたパリと地方との大事な情報伝達手段であったハトは英雄的な存在だったそうです。同じくパリの擬人化が鷲から伝書鳩を守っています。

まず、最初にこの展覧会の場合、先に映像作品を観て「シャヴァンヌ」という人物を知ってからご覧になるのがよろしいかと。


映像:壁画に描いた理想郷−シャヴァンヌの世界

上映時間35分もあります!「上映時間の目安」(上映スタート時間)が会場内で案内されています。時間が許すなら全部見ると、いかに当時シャヴァンヌがフランスで引っ張りだこの偉大な人気画家だったことが良く分かります。

会場での表記について
※作家名の記載のない作品は、全てピエール・ピュヴィス・シャヴァンヌの作品です。
※シャヴァンヌは自らの壁画に基づき、持ち運び可能な絵画を再制作しました。この展覧会ではそれらの絵画を「縮小作品」と呼んでいます。



慈愛」(習作)1893-94年 岐阜県美術館
愛国」(習作)1893年 大原美術館

日本国内では所蔵している美術館が少ない為、「幻想」以外では、島根県立美術館「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」「休息」、岐阜県美術館「慈愛のための習作」のみで、他はすべて海外の美術館からの作品です。(国立西洋美術館「貧しき漁夫」は現在開催中の「モネ展」で公開中)

海外でも滅多に開催されることのないシャヴァンヌの展覧会を日本で観られるなんて!それだけでも渋谷まで出向く価値があります。

更に前述した通り、明治期の洋画とも深い関わりがある作家です。東京国立博物館所蔵の黒田清輝作品も展覧会の最後に比較出来るよう展示されています。

「シャヴァンヌ展」は3月9日までです。是非!
その後、島根県立美術館へ巡回します。(2014年3月20日〜6月16日)


シャヴァンヌ展

開催期間:2014年1月2日(木)〜3月9日(日)
会期中無休
開館時間:10:00−19:00(入館は18:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/

主催:Bunkamura、日本経済新聞社
協賛・協力等:
[後援]
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
[協力]
エールフランス航空、日本航空
[企画協力]
島根県立美術館
[特別協力]
東京国立博物館


シャヴァンヌ「海辺の乙女たち」 1879年頃 油彩・カンヴァス オルセー美術館蔵 61.0×47.0cm ⓒRMN-Grand Palais (musée d' Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF-DNPartcom

☆プチ・ミュージアムごはん☆
Bunkamuraザ・ミュージアムから歩いて数分の場所に、シャヴァンヌの出身地であるリヨン料理が楽しめるビストロ「ル・ブション・オガサワラ」があります。

ル・ブション・オガサワラ
https://www.facebook.com/lebouchonogasawara

場所:東京都渋谷区円山町13-16 BNKビル 1F
電話・予約:03-6427-0327
営業時間:18:00〜翌3:00
夜10時以降入店可、夜12時以降入店可、日曜営業
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展覧会期間中「シャヴァンヌ展」の半券をお店で提示しるとファースト・ドリンクがサービスに!!

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

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@taktwi

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 19世紀フランスを代表する壁画家として知られるピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)は、フランスの主要建造物の記念碑的な壁画装飾を次々と手がけ、また壁画以外の絵画においても才能を発揮し、数々の名作を残しました。
 イタリアのフレスコ画を思わせる落ち着いた色調で描かれたそれらの作品は、古来、桃源郷と謳われて来たアルカディアを彷彿とさせ、格調高い静謐な雰囲気を湛えています。また、その含意に満ちた奥深い世界は、象徴主義の先駆的作例と言われています。
古典的様式を維持しながら築き上げられたシャヴァンヌの斬新な芸術は、新しい世代の画家にも大きな影響を与えただけでなく、日本近代洋画の展開にも深く寄与しました。本展はこの巨匠を日本で初めての紹介する貴重な機会といえましょう。
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