弐代目・青い日記帳 

  
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山下裕二&井浦新、日本美術応援団入団記念トークショー
青山スパイラルホールで開催された、「日本美術全集」刊行記念企画スペシャル対談 日本美術全集VS日曜美術館  山下裕二&井浦新、日本美術応援団入団記念トークショーに行って来ました。



小学館『日本美術全集』公式サイト
NHK「日曜美術館」公式サイト

山下先生と井浦新さんのトークショーは今回が3度目。

1度目はBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「白隠展」関連トークイベント【山下教授の特別課外授業】、2度目は山口県立美術館での井浦新×山下裕二『五百羅漢への旅

「「日本美術応援団」入団式でもあるので、本当は学生服を着てきて欲しかったな〜(笑)ところで、新さんは学生時代詰め襟だった?」(山下)

「ブレザータイプでした。学ラン着てくれば良かったですね、やっぱり…」(井浦)

因みに、「日本美術応援団」は山下裕二先生(日本美術応援団団長)、赤瀬川原平氏(団員1号)、南伸坊氏(団員2号)の3人構成でしたが、今回団員3号として井浦新さんを迎え入れることになりました。

「日曜美術館の司会を務めて一年が経つけど、あれってどういうスケジュールで収録しているの?」(山下)

「スケジュールはホントまちまちなんです。一週間に一回ということもあれば、週に二、三回と収録することも。かと思うと二週間も期間が空いたりもします。何名のものディレクター(チーム)が、それぞれに番組を作っているので、仕上がった順に収録となります。」(井浦)



「そうすると、かなりスケジュールを取られているよね?」(山下)

「うーーん。でも、まぁ、とにかく日曜美術館に出ることを僕自身が求めているので、逆により忙しくなりたいなと思います。」(井浦)

「でも、NHKってさ……やっぱ云うのやめておこう(笑) でも、普通は一年で交代だけど、聞くところによると来年も。。。」(山下)

「はい。続投させて頂くことになりました。」(井浦)

「良かったね〜〜(拍手)4月からもまた日曜美術館の顔として活躍する姿が見られるんだね。」(山下)

ここから先は、『日本美術全集』の掲載されている画像を刊行順にスライドで紹介しながら語り合って行きました。因みにこれが日本美術応援団「入団テスト」も兼ねていたのです。


小学館『日本美術全集』公式サイト

第1回配本 『2巻 法隆寺と奈良の寺院』

・法隆寺

・井浦新さんの大好きな円空も法隆寺を訪れている。
・法隆寺の金堂の写真は今回の全集のために新たに撮影。
・法隆寺は写真撮影に対するガードが堅く滅多なことでは撮影許可が下りない。
・今回は実に30年ぶりに新たに撮影することが出来た。
・学生時代修学旅行でも法隆寺を訪れたが「連れてこられた感」が強くきちんと観た記憶がない(井浦)
・学生時代、中国美術を勉強せずに日本美術を語る資格はないと口を酸っぱくして言われ色々と学んだが、今この歳になると、それでも日本独自のものがあるじゃないかと強く思うようになってきた。(山下)
・大人になってから気付いたことですが、仏像の衣紋の形、デザインを観ていて楽しめるポイントだな〜と思うようになりました。(井浦)
・藝大美術館で開催された「興福寺 仏頭展」のショップで買ってきたループタイを今日はしてきました。(井浦)

第2回配本 『14巻 若冲・応挙、みやこの奇想』

・伊藤若冲


・若冲の絵ってほんとアップに耐えるんですよ。「アジサイ」(『動植綵絵』)の部分をアップしてみると幅一ミリに満たない花々の輪郭線を塗り残しで表現していたり、虫食い穴を描いていたりと様々な発見がある。(山下)
・『動植綵絵』が京都・相国寺に里帰りし30幅が一挙公開された展覧会に井浦さんも観に行き、2,3時間行列に並んで観た。
・若冲ブームの最大のきっかけは2000年に京都国立博物館で開催された「若冲展」。企画した狩野先生自身がこんなにも多くのお客さんが観に来てくれるとは思ってもいなかった。
・ネット上でブームが広がった初めての江戸絵画。
・若冲と草間彌生は通ずるものがある。
・若冲の深層心理が投影されている。狙って描いた線でなく、にじみ出た線「若冲の生理的曲線」が随所に生きている。



・逆に曽我蕭白はこれでもか〜と狙って描いている対照的な絵師。
・「若冲と蕭白どちらが好き?」(山下)「う〜ん、迷うな〜〜愉しみ方が違うんですけど、でも、蕭白の絵を初めて観た時は、車に正面衝突されたかのようなものすごい衝撃を受けました。若冲は観れば観るほど深みにはまって行きます。」(井浦新)
・若冲は40歳から『動植綵絵』を描きはじめ10年かけて完成させた。若冲はこれを描いたら死ぬと思って描いていると思う。命がけで描いた作品。
・新さんも丁度今40歳、この10年で何をするかですよ!映画作ってよ。この時代の絵師たちが登場する映画を。誰の役を演じたい?「蘆雪か蕭白かな〜」若冲じゃないの?「若冲はもっと合う人がいるはずです。」こんな風にキャスト考えるだけでも楽しいね。



・曽我蕭白「群仙図屏風」は、山下先生との出会いとなった一枚。(井浦新)
・会田誠に通ずる世界観。この屏風絵の中にビン・ラディンに似ている人物がいる。そう云えば、会田誠もビン・ラディンに扮した作品作っているね。
・蕭白の活躍した伊勢周辺を旅する番組とか作りたいね。
・日曜美術館のアートの旅というコーナーで紹介するために先日、和歌山県の串本まで行って長沢芦雪の絵を観てきました。(井浦)



・長沢芦雪「白象黒牛図屏風」(プライスコレクション)は屏風を徐々に開いていくことの楽しさも有している。
・そうだ、芦雪の展覧会もやるよ!2017年愛知県美術館で。
・芦雪の師匠であった円山応挙が描いた「藤花図」(根津美術館)はものすごい早い筆で描かれているけどとにかく巧い!これは今年根津美術館で観られるから是非実物を。
・若冲、蕭白、蘆雪が注目をとかく浴びがちだが、その大元には応挙がいることを忘れてはいけない。
・18世紀の京都画壇の扇の要の位置にいるのは間違いなく応挙です。人格も円満で、懐も深い人だった。
・絶対的な円山応挙のような人がいたから、若冲、蕭白、蘆雪のような人が現れて来たんですね。(井浦新)


日本美術全集14 若冲・応挙、みやこの奇想 (日本美術全集(全20巻))

その他、スライドで紹介した作家または作品。

第3回配本 『13巻 宗達・光琳と桂離宮』

・俵屋宗達
・尾形光琳
・桂離宮

第4回配本 『10巻 黄金とわび』

・岩佐又兵衛
・長谷川等伯
・待庵



第5回配本 『3巻 東大寺・正倉院 と興福寺』

・不空羂索観音
・正倉院御物
・阿修羅像
最近、阿修羅像が浅田真央ちゃんがスピンしている姿にしか見えないんだ(笑)

第6回配本 『16巻  激動期の美術』

・狩野一信
・河鍋暁斎
・安本亀八

・石川雲蝶
・並河靖之
・宮川香山


これら超絶技巧作品を紹介する展覧会「超絶技巧!明治工芸の粋」を三井記念美術館で2014年4月19日(土)〜7月13日(日)の日程で開催します。日曜美術館でも取り上げてね。


「超絶技巧展」@三井記念美術館のチラシを楽屋で食い入るように見る井浦新さん。

山下先生と井浦さんが出演する「特別展 超絶技巧!明治工芸の粋 ―村田コレクション一挙公開―」のトークイベントも2014年5月10日(土) 14:30〜16:00に予定されています。


申込みはこちらから。先着順です!

第7回配本 『7巻 運慶・快慶と中世寺院』

・運慶

参照:山本勉先生講演会「運慶のまなざし−全作品47体と眼の表現」

第8回配本 『5巻 王朝絵巻と貴族のいとなみ』

・源氏物語絵巻
・信貴山縁起絵巻
・伴大納言絵巻
・狩野山雪

今月末に初めての本が出ます。『井浦新の美術探検 東京国立博物館の巻』


井浦新の美術探検 東京国立博物館の巻
井浦 新 (著), 東京国立博物館 (監修)

「日本美術史」教科書的な日本美術の通史的な本を出します。『日本美術史 JAPANESE ART HISTORY』(山下裕二)

あっという間に時間が来てしまいましたが、今後も日本美術を二人で応援して行きましょう!今日はどうもありがとうございました。

『日本美術全集』関係者インタビュー 第三回一坪泰博デスク(前編)
『日本美術全集』関係者インタビュー 第三回一坪泰博デスク(後編)

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日本美術全集16 激動期の美術』 (日本美術全集(全20巻))


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(2014-03-22)
コメント:山下裕二&井浦新、日本美術応援団入団記念トークショー

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