青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< September 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 「特別展 ガウディ×井上雄彦」記者発表会 | main | 「超絶技巧!明治工芸の粋」 >>

「フランス印象派の陶磁器」

パナソニック 汐留ミュージアムで開催中の
「フランス印象派の陶磁器 1866-1886 −ジャポニスムの成熟−」展に行って来ました。


http://panasonic.co.jp/es/museum/

2008年に僅か一ヶ月間、東京国立博物館表敬館で、日仏交流150周年記念 オルセー美術館コレクション特別展「フランスが夢見た日本−陶器に写した北斎、広重」が開催されたこと覚えている方いらっしゃるでしょうか。

同時期に平成館で「対決展」が華々しく開催されていたこともあり、「フランスが夢見た日本」はどうしても日蔭の存在に。

内容は目を丸くするほど面白く興味深いものでした。

日本の浮世絵が、ヨーロッパ絵画やガレなどのガラス工芸品に与えた影響は、これまで数多く紹介されて来ましたが、より身近な存在であった食器にまでジャポニズムが深く関わっていたことを「フランスが夢見た日本」で初めて知ったのです。


「フランス印象派の陶磁器」展示風景

浮世絵が影響を与えた(というより『北斎漫画』をそのまま絵柄にするなどしています)フランス初のジャポニズムの陶磁器「ルソー・シリーズ」を再び目にしたいと願い続けた思いが叶いました。6年の歳月を経て!

6年間に研究も随分と進んだのか、「元絵」となったものが浮世絵のどの作品のどの部分なのかが、かなり詳細に示されていました。

円形のお皿に鳥や昆虫、魚に草花などをあちこちから拝借し「コラージュ」していることがよく分かります。食器に小さな昆虫が描かれているのは果たしてどうかな〜と思ったりもするのですが…


フェリックス・ブラックモンの《ルソー》シリーズ

ケースに入れ展示するだけでなく、こうしてテーブルウェアとして、見せてくれているのも嬉しいポイントです。実際にこうして『北斎漫画』や『富嶽百景』をモチーフとし洋食器が食卓を飾ったのですね〜

さて、今回のパナソニック汐留ミュージアムでの展覧会では、大ヒットした革新的なルソー・シリーズに続いた陶器も2章以下で展開しています。(ここからはある意味未知の世界でしたが、これまた非常に興味深い展開をみせるのです。)


アビランド社(リモージュ)「海草」シリーズ
6人用のティータイムセッティング
(展示してある絵画も本物です!)

展覧会の構成は以下の通りです。

第1部 テーブルウエアの大革命!
−フェリックス・ブラックモンの《ルソー》シリーズとジュール・ヴィエイヤール工房
第2部 アビランド社の硬質磁器における革命−オートゥイユ工房のデザイン
第3部 ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」
テラコッタへ−アビランド社オートゥイユ工房
第4-1 Т錙新しい素材への新しいアプローチ−アビランド社ブロメ通り工房
第4−2 チャイニーズ・レッド−名陶工エルネスト・シャプレ



(左)ジャン=バティスト・カミーユ・コロー「もの思い」1865-70年頃
(右)バルボティーヌ「レース編女性図花瓶」1876−83年

バルビゾン派の絵画様式を陶器に取り入れんとし、「バルボティーヌ」(テラコッタの上から泥しょう(スリップ)を掛け、まるで画家がキャンヴァスに描くように絵付が施される技法)という技法を用い絵付けを行ったそうです。

これまで見てきたような表面がツルンとしたものではなく、画家のパレット表面のような色の混じった(時に凹凸すら感じられる)陶器です。


“ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」 テラコッタへ−アビランド社オートゥイユ工房”展示風景

“チャイニーズ・レッド−名陶工エルネスト・シャプレ”の章には不思議な色合いの陶器が待っています。酸化物が赤く変化した「チャイニーズ・レッド」の坪は唐三彩のようでもあり、日本の根来のようでもあります。

陶磁器だけでなく、参考作品として印象派の絵画も展示されています。


シスレー、モネ、ルノワール等約10点の絵画も見どころのひとつです。

汐留ミュージアム展示室内にギュッと、目まぐるしく変遷した西洋陶磁器の約20年間(1866−1886)の変遷の歴史が詰まっています。

印象派絵画と陶磁器がコラボレーションを果たしている場所では、写真撮影がOKとなっている所もあります。カメラやiPhone忘れずに!

「フランス印象派の陶磁器」は6月22日までです。混雑する前に是非是非!


「フランス印象派の陶磁器 1866-1886 −ジャポニスムの成熟−」展

会場:パナソニック 汐留ミュージアム
http://panasonic.co.jp/es/museum/
会期:2014年4月5日(土)〜6月22日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時
(入館は午後5時30分まで)
休館日:毎週水曜日
主催:パナソニック 汐留ミュージアム、朝日新聞社
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、港区教育委員会
協力:エールフランス航空
企画協力:アートインプレッション

ジュニアガイドがとてもよく出来ています。 予習に最適!



※会場内の画像は主催者の許可を得て撮影されたものも一部含まれています。

Twitterやってます。
@taktwi

Facebookもチェック!


この記事のURL
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3581

JUGEMテーマ:アート・デザイン


1874年4月、近代絵画史上最も画期的と見なされるグループ展、第1回印象派展がパリで開催されました。その出品作品のひとつであるモネの《印象、日の出》は、刻々と変化する水面の煌めきなどありのままの自然の情景が、大胆な筆致でキャンヴァスに表現されました。しかしこの絵画は精細さを欠いているとして多くの批判を浴び、皮肉をこめてこのグループは「印象派」と名づけられました。同じ頃、陶芸の世界においても新しい技術やジャポニスムからの発想を生かすなど、近代性を取り入れた革新的な陶磁器が作られていました。
第1回印象派展の出品作家で銅版画家のフェリックス・ブラックモンも、日本美術の影響を受けた一人です。彼は、リモージュ磁器で知られるアビランド社の経営者で日本美術の蒐集でも知られるシャルル・アビランドと出会い、同社の美術監督として迎え入れられると、ジャポニスムのモチーフなどを生かした伝統に捉われないデザインで才能を発揮しました。1880年代初頭には焼締陶器や銅紅釉を使用するなど新しい素材への挑戦を続け、アビランド社はフランスを代表する陶磁器メーカーとして発展しました。
そして、第1回印象派展から100年を経た1974年、「セラミック・インプレッショニスト(Céramique Impressionniste)」という展覧会がパリで開催されました。ここでは印象派絵画のような筆致で装飾された陶磁器と印象派絵画との関連が改めて注目を浴び、作品群は「印象派の陶磁器」と称され、その芸術性の高さが認知されることとなりました。

本展は、アビランド家コレクションを中心に、印象派時代の陶磁器が日本で系統的に紹介される初めての機会です。印象派スタイルの絵付けをした陶磁器をはじめとして、19世紀後半のフランスが憧れた東洋や日本の美術が色濃く反映されたテーブルウエアや陶芸作品に加え、モネやルノワールといった印象派の絵画も含め合計155点展示いたします。

展覧会 | permalink | comments(0) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/3581
この記事に対するトラックバック