青い日記帳 

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「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」

原美術館で開催中の
「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」展に行って来ました。


http://www.haramuseum.or.jp/

展覧会のキーワードは「まじめに遊ぶ」。

パリ生まれ東京在住のアーティスト、ニコラ・ビュフの美術館における初めての個展が原美術館で開催中です。

子どもの頃から日本やアメリカのマンガやアニメ、ビデオゲームなどのサブカルチャーに夢中になっていたというニコラ・ビュフが原美術館を上質なアートに包まれた大人のアミューズメントパークに一変してしまっています。

今回は作家の許可が下り、ビュフの作品に関しては撮影可能!(動画はNG)お友達誘ってワイワイと出掛けましょう!!


原美術館のエントランスが何と「オオカミの口」に!

別世界への入口でもあります。

この展覧会は、ある物語に沿って展示がなされています。お出かけになる前にこちらの動画で「ポリフィーロの夢」をチェックしておきましょう。


Nicolas Buffe: the dream of Polifilo --
ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢 -- prologue


さぁ、「ポリフィーロの夢」の世界へ足を踏み入れましょう。そして一緒に冒険の旅に出ましょう。


展示会場は2階から。


ニコラ ビュフ「ヒーローの甲冑/スーパーポリフィーロ」2014年

16世紀のヘンリー2世のパレードアーマー(儀礼用の甲冑)と『宇宙刑事ギャバン』(東映特撮シリーズ)から発想を得たコンバットスーツに身を包みスーパーポリフィーロに変身!

ニコラの作品の大きな魅力のひとつは、この「西洋と東洋、伝統と現代の融合」です。


ニコラ ビュフ「ロクス テレビリス(緊張の瞬間)」2014年

恐ろしい絵の描かれた扉を開けるとそこは「敵」との闘いの場です。

AR(拡張現実)を用いたマルチメディアインスタレーションで、観客自らがスーパーポリフィーロの甲冑をまとい、戦いに挑みます。


ニコラ ビュフ「カプセル」2014年

さてさて、これは一体何でしょう??
是非会場で「体験」して下さい。戦いを終えた後に。


ニコラ ビュフ「キューピッドの凱旋」2014年

1階の展示室へ降りると、大きなギャラリー2の壁面(入口も!)を思う存分に使った作品が展示されています。これらは、フランスやイタリアの装飾ギャラリーを参照しているとのことです。

2008年に東京都現代美術館で開催された「屋上庭園」に出品した作品と通ずるものがありますね。


物語世界に水を差さぬように、会場内の監視員のみなさんもニコラがデザインしたお揃いのポンチョ?を羽織っています。

これ、販売してくれないかしら。

主人公ポリフィーロの冒険をベースに、オオカミ、鏡、ユニコーン、甲冑、瞑想空間などで構成された空間をたどり、観客がファンタジーの世界を体験する物語仕立ての展覧会。

ニコラ自身の子どもさんも愉しげに会場ではしゃいでいたのが印象的でした。



でも、単に楽しいだけではありません。それぞれの作品及びタイトルには深い深い意味が隠されています。それを謎解きするという、大人の愉しみ方も用意されているのです。

そもそも「ポリフィーロの夢」は、15世紀末ヨーロッパの古典文学「ヒュプネロトマキア ポリフィリ」(Hypnerotomachia Poliphili、1499年 ヴェネツィアで初版)へのオマージュをベースしたタイトルです。
(要参照:渋澤龍彦「ポリフィルス狂恋夢」)

「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」は6月29日までです。大勢の人でごった返す前にお早目に!


「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」
(英題 Nicolas Buffe, The Dream of Polifilo)

会期:2014年4月19日[土]〜6月29日[日]
開館時間:11:00 am-5:00 pm
(水曜は8:00 pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる5月5日は開館)、5月7日
主催 会場:原美術館
後援:フランス大使館
助成:フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本/アンスティチュ・フランセパリ本部、フランス国立映画・映像センター、フランス国立グラフィック・アート造形芸術財団、笹川日仏財団
特別協賛:エルメスジャポン株式会社
協賛:ソシエテ ジェネラル、ヴランケン ポメリー ジャパン株式会社、LM3LABS
協力:山本現代

公式サイトhttp://www.haramuseum.or.jp
携帯サイトhttp://mobile.haramuseum.or.jp
ブログhttp://www.art-it.asia/u/HaraMuseum
ツイッターhttp://twitter.com/haramuseum



《写真撮影についてのご注意》
本展に限り、作家の許可を得て撮影可能となっております。作品保護のため、下記をお守りください。
・撮影する作品および周囲の作品の安全を考慮してください。
・事故防止のため作品の接写を禁止します。
・フラッシュの使用を禁止します。
・動画の撮影を禁止します。
・三脚の使用を禁止します。
・プライバシーに配慮するため、ご来館のお客様に対する撮影は禁止します。
・他のお客様の観覧を妨げないようご注意ください。
・撮影した作品写真の営利目的での使用等、著作権を侵害する二次使用を禁止します。
・撮影禁止マークのついた常設作品の撮影を禁止します。
・混雑時には撮影を制限させていただく場合があります。あらかじめご了承ください。

【関連企画・展覧会】
2014年4月24日[木]−6月1日[日]
「ポリフィーロの手帳」、アンスティチュ・フランセ東京(飯田橋)
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/

2014年5月31日[土]-6月28日[土]
「ポーリアの悪夢:ニコラ ビュフ」、山本現代(東京・白金)
http://www.yamamotogendai.org/

Twitterやってます。
@taktwi

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http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3584

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原美術館と関わった多くのアーティスト同様、ニコラ ビュフもかつて個人邸宅だった歴史的建造物が、時を経て最先端の現代美術を展示する美術館へと姿を変え、世界各国の作家や美術愛好家を迎える空間となっていることに強く惹かれました。西洋と東洋、伝統と現代の融合は、ニコラ ビュフ自身の作品世界のテーマでもあるからです。

15世紀末ヨーロッパの古典文学「ヒュプネロトマキア ポリフィリ」(Hypnerotomachia Poliphili、1499年 ヴェネツィアで初版)へのオマージュをベースに、日本のアニメ、マンガ、特撮ヒーローもの、ビデオゲームなどの影響が加味された独特の表現世界を展開します。この本は初期ルネサンス様式で描かれた細密な木版画の挿絵を特徴としており、格調高いタイポグラフィやレイアウトデザインはビュフの装飾的な壁画制作にも大きな影響を与えました。また、初めてこの本と出会った時、ビュフは「ゼルダの伝説」「スーパーマリオブラザーズ」「ファイナルファンタジー」など和製ビデオゲームとの共通点を多数見つけたと語っています。「Hypnerotomachia」とはギリシャ語のhypnos(夢)+eros(恋)+mache(戦い)からなる言葉です。つまりこの本の題名は「ポリフィーロの夢の中の恋の戦い」という意味になります*。そして「夢」「恋」「戦い」は、現代の冒険活劇にも欠かせない要素となっています。

先ごろ東京芸術大学大学院において博士号を取得したニコラ ビュフは、博士論文「オルターモダン時代の中で自分のマニエラを作ることの思考」のなかで、ニコラ ブリオー(パリ国立美術大学ディレクター/キュレーター)による「オルターモダン宣言」を参照し、<多様性><文化的放浪><接続>の3つを自らの作品の主要テーマに据えました。西洋と東洋を往還し、古典と現代を切り結び、美術史上の様式とサブカルチャーを融合させ、新たなモダニティのなかで自らのマニエラを確立しようとするニコラ ビュフが、今回、原美術館の空間全体を使ってひとつの物語を作り上げます。

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