青い日記帳 

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『季節を知らせる花』

山川出版社より刊行された『季節を知らせる花』を読んでみました。
http://www.yamakawa.co.jp/


季節を知らせる花
白井 明大 (著), 沙羅 (イラスト)

学生時代にお世話になった「歴史の山川」から、紅梅色と鴇色を綺麗に混ぜたような淡く優しい色合いの表紙に包まれた季節の花を楽しむ本が出ました。

『古事記』、『万葉集』にもさまざまな花が登場します。季節ごとにその美しさを魅せる花々は日本人生活に密接な関わりを持っていました。

路の辺の壱師の花のいちしろく人皆知りぬ我が恋妻を
                     柿本人麻呂


もちろん、世界どこの国へ行っても花を愛でる様子を目にしますが、日本人ほど花々が生活の中に自然に取り入れられている国はありません。

朝顔に釣瓶とられてもらひ水
            千代女


朝いつもの井戸に水を汲みに行くと、朝顔の蔓が釣瓶に絡まっていたので、隣の家へ水をもらいに行った。大好きな俳句のひとつです。

でも、これって日本人特有の感性であり、中々他の国の人には理解してもらえないはずです。だって、釣瓶に蔓が絡まって井戸で水が汲めないなら、チョキンと切ってしまえばよいだけのことですからね。

そうせずに、朝顔を切ってしまのもしのびなく、わざわざ隣家へもらい水に行く。西洋人から見たら実に滑稽で奇妙なことに映るばかりでなく、人間として如何なものかと訝しがられること必至です。


ヤン・ブリューゲル(父)「花」1603年

人の手の加えられた花を観賞する習慣はあっても、日本のように、ありのままを良しとすることは絵画からもまず窺い知ることが出来ません。

全てがそうではありませんが、日本人ほど季節の移り変わりと共に咲き、散っていく路傍の花々に目を遣り愛でることに、これほどまで関心を払っていたとは思えません。

同じ時代に日本で好まれていた花を描いた作品と比較するまでもなく、それは明らかです。


俵屋宗達工房(「伊年」印)「四季草花図屏風」江戸時代

「季節限定商品」や「今が旬!」などというフレーズを現代の街中でも目にすることが多いのは、我々のDNAに「季節を知らせる花」を愛でることが摺り込まれているからに他なりません。

・春隣りのふきのとう

・あやめの梅雨入り

・宵待の月見草

・南天の灯し火

小見出しをしてまず、読みたくさせるものばかりです。

花にまつわる詩歌や文学を多く引用しながら、二十四節気や七十二候を元にしながらの心地よいエッセイ集。それに“花を添える”沙羅さんの木版の挿画。

この国に生まれ育った幸せを再確認出来る一冊です。


季節を知らせる花
白井 明大 (著), 沙羅 (イラスト)

人々は美しい花に恋心をたくし、開花で田植えの時期を知るというように、生活の中で植物を活用してきた。植物にまつわる歌や言い習わしを味わうことで植物が愛おしくなる1冊。50の花をオールカラーで紹介。

追記:6次元で朗読会を行うそうです。

6/23(月)『季節を知らせる花』刊行記念朗読会
白井明大(文)× 沙羅(絵)
春隣りのふきのとう、あやめの梅雨入り、宵待の月見草、南天の灯し火…。季節を知らせる花々を、沙羅さんの木版の挿画と共に楽しめる本ができました。花にまつわる詩歌を朗読したり自然暦や七十二候と花のかかわりのことなどお話しします。

時間:19:30〜21:30(19:00開場)
参加費:1500円(ドリンク+お菓子付)
予約:件名を『季節を知らせる花』とし、お名前、人数、
電話番号を明記の上、rokujigen_ogikubo@yahoo.co.jp まで。


http://www.6jigen.com/

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