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バルテュス最後のモデル独占インタビュー

三菱一号館美術館で開催中の「バルテュス最後の写真 −密室の対話」展。最晩年に手の自由がきかなくなると、鉛筆をポラロイドに持ち替え、デッサンに代えてモデルを撮影するようになったバルテュス。

彼が作品制作の為に撮影したポラロイド写真約150点が、三菱一号館美術館の歴史資料室で初公開されています。
展覧会レビュー


公式サイト:http://mimt.jp/balthus/

この写真展は昨年から今年にかけニューヨークのガゴシアン・ギャラリーで開催されたものです。
Balthus: The Last Studies - Gagosian Gallery
September 26, 2013 - January 18, 2014
http://www.gagosian.com/

ガゴシアン・ギャラリーで大変な評判を呼んだバルテュスの写真展を、急遽日本でも開催したいと、バルテュス夫人(節子夫人)から打診を受け、三菱一号館美術館歴史資料室にて開催することに漕ぎつけました。(写真展は9月7日まで。)

バルテュスが亡くなる前年まで「最後のモデル」を務めたのは、スイス在住のアンナ・ワーリさん。先日来日された際に直接お話を伺うことができました。今日は彼女の独占インタビューをお届けします。

因みに、アンナ・ワーリさんがモデルを務めはじめた頃は、まだバルテュスは下絵を自分で描いていたそうです。時が経つにつれ、思うように鉛筆を持てず使えず苛立ちを募らせていきました。そこでバルテュスは道具をポラロイド・カメラに替えたそうです。


バルテュス最後のモデル、アンナ・ワーリさん。

Tak:バルテュスのモデルとなったきっかけはなんでしょう?

私がバルテュスの絵のモデルを始めたのは8歳の時です。私がモーツァルトの「魔笛」をハミングしているのを耳にしたバルテュスは、それを神のお告げのように感じたそうです。彼はモーツァルトを熱愛していました。

医師をしていた父親(バルテュスのことも診ていた)にお嬢さんをモデルとしたいことを告げると、父は私に「どう思う?」と訊ねてきました。あまり深く考えることもなくモデルをやることを承諾しました。バルテュスのモデルとなったのはそれから数日後のことです。

Tak:初めてモデルとなりバルテュスのアトリエに行ったときはどんな気持ちだったか覚えていますか?

初めてのときはとても居心地が悪かったことを覚えています。途方に暮れたという表現が最も当てはまるかもしれません。

Tak:何年間モデルを務めたのですか?

8歳から16歳までです(1992年〜2000年)。水曜日の午後は毎週のようにモデルとして通いました。特別なことではなく、日常生活の一部となっていきました。



Tak:実際にアトリエではどのような指示が出ましたか?

バルテュスに言われるままに格子模様のドレスを身にまとい、手鏡を持ってソファにもたれるようにといった具体的な指示です。長い時間をかけじっくりと私を観察して(心の中を読むかのように)、私の腕や足の位置や、髪を直したりしました。

Tak:バルテュスと絵以外の会話はしましたか?

「学校はどうだった?」とか、友達のことなど、ごく日常的な会話が専らでした。印象に残っている会話は特にありませんが、私を見る目だけはとても強く印象に残っています。そう、彼の好きなピカソやマティスの話しもしてもらいました。

Tak:自分がモデルとなった絵はご覧になりましたか?

私をモデルとして6点の作品(3点は未完成)をバルテュスは描いています。アトリエでも勿論目にしましたが、ベニスで開催された展覧会で観たときはアトリエとはちょっと違う感じがしました、

Tak:今回の三菱一号館美術館での写真展はもうご覧になりましたか?

はい。こじんまりとした、親しみやすい空間でした。ポラロイド写真だけでなく、大きく引き伸ばされたものも掛けられ、ニューヨークのガゴーシアン・ギャラリーで開かれた「Baltus The Last Studies」と違った視点で鑑賞出来ました。

Tak:最後にこのブログを読まれている皆さんにひと言お願いします。

バルテュスの独特なプロセスをこの写真展で知ることができます。是非、楽しんで下さい。


アンナ・ワーリさんと高橋明也三菱一号館美術館館長

画家としてのバルテュスは、自然の光と絵具のマティエールを最大限に追求した画家でした。そしてここ、三菱一号館美術館の小さな部屋では、最晩年の画家がデッサンのためのチョークや鉛筆をポラロイド・カメラに置き換え、モデルを長期にわたって丹念に写し、作画の探求をした過程が見事な形で跡づけられています。実際にご覧になった方はお分かりになると思いますが、現在一号館の小さな展示室はまるで実験室のような静けさと緊張感にみたされています。一枚一枚のポラロイドは光の微妙な変化を克明に記しています。また、モデルの姿勢をも様々な変化を見せます。こうした探求はやがて、その油彩作品に結実していったのです。驚くべき探究心と忍耐をもってバルテュスは構図の探求を進めていた訳です。」(高橋明也三菱一号館美術館館長)


バルテュス最後の写真 ―密室の対話

会場:三菱一号館美術館 歴史資料室(東京・丸の内
会期:2014年6月7日(土)〜9月7日(日)
休館日:6月13日(金)のみ
開館時間:10:00〜18:00(金曜は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
主催:三菱一号館美術館
協賛:株式会社東京スタデオ、株式会社レンブラント、小山登美夫ギャラリー株式会社、ペルノ・リカール・ジャパン株式会社
協力:ガゴシアン・ギャラリー

公式サイト:http://mimt.jp/balthus/

注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。

お得な「バルテュスW相互割引」を実施。

下記の入館券半券をお持ち頂くとそれぞれの入館料が100円引きとなるお得なW相互割引を実施します。

1.「バルテュス」展 ⇔「バルテュス最後の写真」展 100円引き
【バルテュス展会期】
東京都美術館:2014年4月19日(土)〜6月22日(日)
京都市美術館:2014年7月5日(土)〜9月7日(日)

2.「ヴァロットン」展 ⇔「バルテュス最後の写真」展 100円引き
【ヴァロットン ー冷たい炎の画家展会期】
三菱一号館美術館:2014年6月14日(土)〜9月23日(火・祝)

※それぞれ入場済みのチケットが割引の対象となります。
※持参されたご本人のみ、他の展覧会それぞれ1 回限り割引の対象となります。
※他の割引との併用不可


フェリックス・ヴァロットン−冷たい炎の画家

会期:2014年6月14日(土)〜2014年9月23日(火・祝)
三菱一号館美術館
http://mimt.jp/vallotton/

展覧会レビュー

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