青い日記帳 

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特別展「東山御物の美」第一週の見どころ

いよいよ三井記念美術館で始まった特別展「東山御物の美」。現在の日本美術の美の基準を作った「東山御物」が一堂に会する10年に一度の奇蹟の展覧会です。

そのほとんどが、国宝、重要文化財に指定され、また個人蔵も多いことから会期中毎週展示替えが行われます。


http://www.mitsui-museum.jp/

そこで、「東山御物展」の企画委員を務めていらっしゃる東京大学東洋文化研究所の板倉聖哲教授に週ごとの見どころを、ピンポイントで解説してもらえることになりました(素晴らしい!)

第一週目(10月4日〜10月13日)の見どころ。

今週見逃せないのは、李迪「国宝 寒中帰牧図」(大和文華館)対幅と、李迪「国宝 紅白芙蓉図」対幅(東京国立博物館)です。この二つの国宝(4幅)が展示室4に並んでいます。

これは今週のみです(第一週:10月4日〜10月13日)。


国宝「雪中帰牧図」 李迪筆 南宋時代 大和文華館
展示期間:10月4日(土)〜10月26日(日)


国宝「雪中帰牧図」 李迪筆 南宋時代 大和文華館
展示期間:10月4日(土)〜10月26日(日)

「芙蓉図」の伝来は明確でありませんが、展示室4にはこれらに加え、(伝)周文筆・横川景三賛「芙蓉図」(正木美術館)を並べて室町時代日本の理解を示す試みを示しています。


国宝「紅白芙蓉図」 李迪筆 南宋時代 東京国立博物館 Image: TNM Image Archives
展示期間:10月4日(土)〜10月13日(月・祝)


国宝「 紅白芙蓉図」 李迪筆 南宋時代 東京国立博物館 Image: TNM Image Archives
展示期間:10月4日(土)〜10月13日(月・祝)

「紅白芙蓉図」は、それぞれ李迪自身が描き分けたもの、「帰牧図」右幅は李迪が描いた「雉幅」、左幅は弟子筋が描いた「兎幅」と見なせます。

ほんの微細な描き分けですが、実物で比較できるのは『南宋絵画』展(根津美術館で2004年に開催された特別展「南宋絵画 −才情雅致の世界」)以来、10年ぶりのことです。


「東山御物の美」展示風景

また、もう一つの見どころ対として

(伝)梁楷 豊干・寒山拾得図 全期間
(伝)馬麟 梅花小禽・梅花双雀 1〜3週
(伝)梁楷 六祖図 2〜7週
(伝)徽宗 四季山水図 5〜7週

これらの組み合わせが成り立つことはなかなかありません。

板倉聖哲(いたくら まさあき)
東京大学東洋文化研究所教授
1992年4月、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(東洋美術史専攻)中退。東京大学文学部助手(1992年〜1996年)、財団法人大和文華館学芸部部員(1996年〜1999年)を経て、1999年、東京大学東洋文化研究所助教授。2013年、同教授。現在に至る。


また、この他にも今なら、牧谿「重要文化財 羅漢図」(静嘉堂文庫美術館)と「重要文化財 老子図」(岡山県立美術館)が展示室7で隣り同士で並べて展示されています。

どこが同じで、何が違うのか?実物を前にして見極める眼を養う贅沢な10年に一度の展示です。あの若冲や応挙たちも観たくても目にすることの叶わなかった、足利将軍家が集めたお宝中のお宝を是非その眼で!

「本当の古典(クラッシック)が観られる」奇蹟の展覧会。


特別展 東山御物の美 −足利将軍家の至宝−

会期:2014(平成26)年10月4日(土)〜11月24日(月・振替休)
会場:三井記念美術館/Mitsui Memorial Museum
(〒103-0022 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階)
http://www.mitsui-museum.jp/

開催時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
ナイトミュージアム :会期中毎週金曜日は19:00まで開館(入館は18:30まで)
休館日:月曜日。ただし、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)、11月24日(月・振替休)は開館

主催:三井記念美術館、読売新聞社
協力:凸版印刷株式会社、日本通運株式会社

第一週:10月4日〜10月13日
第二週:10月14日〜10月19日
第三週:10月21日〜10月26日
第四週:10月28日〜11月 3日
第五週:11月4日〜11月 9日
第六週:11月11日〜11月16日
第七週:11月18日〜11月24日

作品リストはこちら

まさにドリームリストそのものです。

室町殿が憧憬した唐物文化は
日本の空間を飾り、美意識の古典となった。



茶道・香道・華道と水墨画―室町時代 (よくわかる伝統文化の歴史)

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 唐物が崇拝された室町文化において、その頂点に君臨したのが義満らによって収集された将軍家のコレクション「東山御物」でした。それらは当時の中国的な感性を代表したのみならず、当時の日本人が受容し、変容させることで日本的なものの基礎ともなりました。その後の日本人にとって「東山御物」に見える美意識は絵画・工芸を鑑賞する一つの規範となり、桃山・江戸時代、さらには現代に至るまで「古典」として理解されてきたのです。その意味で、「東山御物」はまさに中世以降の美の規範といえるでしょう。
 本展覧会では、現在「東山御物」と伝称される多くの作品群から、絵画・工芸各々のジャンルで当時から極めて高
い評価を受けてきたもの、足利将軍家が確実に所有していたものを中心に抽出して構成いたします。
「唐物」の頂点に君臨する美を現代の展示空間でご堪能ください。
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