青い日記帳 

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特別展「東山御物の美」第五週の見どころ

三井記念美術館開催中の特別展「東山御物の美」。現在の日本美術の美の基準を作った「東山御物」が一堂に会する10年に一度の奇蹟の展覧会です。

そのほとんどが、国宝、重要文化財に指定され、また個人蔵も多いことから会期中毎週展示替えが行われます。


http://www.mitsui-museum.jp/

そこで、「東山御物展」の企画委員を務めていらっしゃる東京大学東洋文化研究所の板倉聖哲教授に週ごとの見どころを、ピンポイントで解説してもらえることになりました(素晴らしい!)

第一週目の見どころ」、「第二週目の見どころ」、「第三週目の見どころ」、「第四週目の見どころ」に続き、今週の見どころをズバリ、ピンポイントで教えて頂きました。

第五週目(11月4日〜11月9日)の見どころ。

この週からいよいよラストスパートに入ります。

(伝)徽宗「国宝 秋景山水・冬景山水」南宋時代・12世紀 京都・金地院 が今週から登場し、(伝)胡直夫「国宝 夏景山水図」南宋時代・12世紀 山梨・久遠寺 と並び、3つの季節が揃います。

 
(伝)徽宗「国宝 秋景山水・冬景山水
南宋時代・12世紀 京都・金地院

この三幅対は、失われた「春景幅」と合わせ、元は「四季山水図」四幅対でした。『御物御画目録』「四幅」の「山水 徽宗皇帝」に相当するものです。

「冬景山水」では、雪の積もった渓谷で高士が振り返っている姿が描かれています。(注:僅かに画面左に顔を向けているのが分かります。)よく観ると画面上方の枯木に二匹の猿が描かれているのです。瀧水の響きの間から猿啼が聞こえたのでしょうか。

それぞれの幅とも、このように鑑賞者に背を向ける文人高士が描かれていますが、これは画中人物の視線が鑑賞者の視線と重なり、鑑賞者を画面奥に広がる詩情を湛えた自然空間へ導く働きを担っているのです。


(伝)胡直夫「国宝 夏景山水図
南宋時代・12世紀 山梨・久遠寺

(伝)夏珪「重要文化財 竹林山水図」南宋〜元時代・13世紀 畠山記念館と、「松下眺望図」南宋〜元時代・13世紀京都・鹿苑寺 が並ぶことは、今までありませんでしたが、今回の展覧会で初めて並びます。

1976年の『東山御物』展の図録には、2点とも参考図として掲載されていますが、出陳されませんでした。そもそも「松下眺望図」は第2次大戦に焼失したと報告され、近年、再登場したものなのです。


(伝)牧谿「重要文化財 遠浦帰帆図
南宋時代・13世紀 京都国立博物館

また、京博所蔵の牧谿が2点今週から登場となります。(伝)牧谿「重要文化財 遠浦帰帆図」、「布袋図」。他にも五島美術館所蔵の牧谿「叭々鳥図」も今週から出ます。


特別展 東山御物の美 −足利将軍家の至宝−

会期:2014(平成26)年10月4日(土)〜11月24日(月・振替休)
会場:三井記念美術館/Mitsui Memorial Museum
(〒103-0022 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階)
http://www.mitsui-museum.jp/

開催時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
ナイトミュージアム :会期中毎週金曜日は19:00まで開館(入館は18:30まで)
休館日:月曜日。ただし、10月13日(月・祝)、11月3日(月・祝)、11月24日(月・振替休)は開館

主催:三井記念美術館、読売新聞社
協力:凸版印刷株式会社、日本通運株式会社

第一週:10月4日〜10月13日
第二週:10月14日〜10月19日
第三週:10月21日〜10月26日
第四週:10月28日〜11月 3日
第五週:11月4日〜11月 9日
第六週:11月11日〜11月16日
第七週:11月18日〜11月24日

作品リストはこちら

まさにドリームリストそのものです。

室町殿が憧憬した唐物文化は
日本の空間を飾り、美意識の古典となった。


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聚美 vol.13(2014 AUTUMN 特集:東山御物の魅力

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 唐物が崇拝された室町文化において、その頂点に君臨したのが義満らによって収集された将軍家のコレクション「東山御物」でした。それらは当時の中国的な感性を代表したのみならず、当時の日本人が受容し、変容させることで日本的なものの基礎ともなりました。その後の日本人にとって「東山御物」に見える美意識は絵画・工芸を鑑賞する一つの規範となり、桃山・江戸時代、さらには現代に至るまで「古典」として理解されてきたのです。その意味で、「東山御物」はまさに中世以降の美の規範といえるでしょう。
 本展覧会では、現在「東山御物」と伝称される多くの作品群から、絵画・工芸各々のジャンルで当時から極めて高
い評価を受けてきたもの、足利将軍家が確実に所有していたものを中心に抽出して構成いたします。
「唐物」の頂点に君臨する美を現代の展示空間でご堪能ください。
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