弐代目・青い日記帳 

  
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黒田記念館リニューアルオープン
洋画家黒田清輝(1866-1924)の遺言によって昭和3年(1928)に竣工した黒田記念館が、耐震補強等改修工事を終え、1月2日よりリニューアルオープンしました。


http://www.tobunken.go.jp/kuroda/
http://www.tnm.jp/

これまで、夏期や年末年始を除く毎週木曜・土曜の13時から16時のみの非常に限られた公開でしたが、今後は東京国立博物館の開館日に準ずることになり、利便性が格段に向上しました。

一昨年(2013年)9月には一足お先に黒田記念館別館に上島珈琲店もオープンしています。トーハクと藝大美術館の中間に位置する好立地故にご利用された方も多いのではないでしょうか。


東京国立博物館黒田記念館の改修工事完了(安井建築設計事務所)

展示室は2階に「特別室」と「黒田記念室」の二部屋が設けられてました。

「特別室」では、それぞれ重要文化財に指定されている「舞妓」(1893年)、「湖畔」(1897年)、「智・感・情」(1899年)に加え、黒田清輝初期の代表作「読書」(1891年)を展示公開するための部屋として改修されました。


黒田清輝「智・感・情」1899年

日本人が描いた洋画の中で、画像と実物との差をこれだけ感じさせる作品は他に比するものがありません。誰しもが作品の前で思わず足を止めてしまう、何とも奇妙な迫力を有する作品です。



この作品を発表した時代の日本で、これだけ堂々とした裸体画(ヌード)が問題にならないわけがなく、強い批判にさらされたそうです。(現在でも教科書にこの作品を掲載出来ないとか…)

「智・感・情」の前で立ち止まりジーと観ていると何だか気まずい感じに襲われてしまいますが、逆に、誰しもが安心して?腰を落ち着け鑑賞出来るのが「湖畔」です。


黒田清輝「湖畔」1897年

モデルを描いた「智・感・情」に対し、箱根旅行の際に照子夫人を描いた「湖畔」。教科書に載せられない前者と教科書は勿論、切手にまで採用されている「湖畔」。

様々な面で対照的な2作品ですが、更に1900年のパリ万国博覧会に「智・感・情」と共に出品されたという点も興味を惹きます。

2015年度 特別室の展示予定は以下の通りだそうです。黒田の最も充実した時期に描かれたこれらの傑作をまとめて観られる機会お見逃しなく。

2015年1月2日(金) 〜 2015年1月12日(月・祝)
2015年3月23日(月) 〜 2015年4月5日(日)
2015年10月27日(火) 〜 2015年11月8日(日)


「黒田記念室」は、黒田記念館設立当初から黒田の画業を顕彰するための部屋です。ご遺族から寄贈された作品を中心に展示がなされています。


黒田記念室展示風景

部屋の扉の上部には画家中村不折の揮毫とされる「黒田子爵記念室」の文字が刻まれている開放感のある展示室です。ソファーの座り心地も良く随分とここでのんびりしてしまいました。


黒田清輝の遺品(イーゼル、椅子、絵の具箱)

最も気に入ったのがこちらの作品(クリックで拡大します)


黒田清輝「(6枚組)」1914〜21年

大正3年(1914)年8月15日「午後雲ノ図三枚画ケリ」、大正3年(1914)年9月8日「夕刻雲ヲ描ク」、翌9日「亦暮雲ヲ描ク」と日記に記されているそうです。それぞれ、鎌倉で見た雲を描いています。

忙しさにかまけて、はたまたiPhoneの画面ばかり見て頭上で刻一刻と姿を変えて魅せる雲のことを気にも留めずにいる自分が恥ずかしくなる作品に正月早々に出会えたことに感謝感謝です。

入館は無料です。


黒田記念館

開館時間:9:30〜17:00
※入館は閉館の30分前まで 
※時期により変動あり
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は開館、翌火曜日休館)、年末年始。ただし原則として、ゴールデンウィーク期間とお盆期間中は無休
特別室開室日:2015年1月2日(金)〜1月12日(月)、3月23日(月)〜4月5日(日)、10月27日(火)〜11月8日(日)
観覧料:無料

独立行政法人国立文化財機構 東京国立博物館|東京文化財研究所
http://www.tobunken.go.jp/kuroda/
http://www.tnm.jp/


【黒田記念館について 沿革】
日本近代洋画の父ともいわれる黒田清輝は、大正13(1924)年に没する際、遺産の一部を美術の奨励事業に役立てるよう遺言しました。これをうけて昭和3(1928)年に竣工したのが黒田記念館です。館内には、遺族の方々から寄贈された遺作を展示して画家を顕彰するために黒田記念室が設けられました。昭和5(1930)年には、同館に美術に関する学術的調査研究と研究資料の収集を目的として、現在の東京文化財研究所の前身である美術研究所が設置され、日本・東洋美術に関する調査研究業務が行われてきました。

平成12(2000)年の新庁舎の竣工により、東京文化財研究所の全ての業務が新庁舎に移ったのに伴い、黒田記念館が昭和初期における美術館建築(岡田信一郎設計)として貴重なものであることから、創建当初の姿に復することとなりました。そこで、2階部分を中心に改修が行われ、平成13(2001)年9月に開館、平成14(2002)年には国の登録有形文化財となっています。

平成19(2007)年4月1日には独立行政法人文化財研究所と独立行政法人国立博物館が統合し、新たに独立行政法人国立文化財機構が設置されました。これにともなう組織改編により、黒田記念館は東京国立博物館に移管されました。
平成24(2012)年4月からは、耐震補強を中心とした改修工事のため閉館していましたが、平成27(2015)年1月2日にリニューアルオープンいたします。



明治絵画と理想主義: 横山大観と黒田清輝をめぐって (シリーズ近代美術のゆくえ)
植田 彩芳子 (著)

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日本美術の近代化に尽くした洋画家黒田清輝(くろだせいき)。その遺言をもとに建てられた黒田記念館は、耐震工事のため2012年4月から休館していまし たが、2015年1月2日(金)に公開を再開します。昭和3年(1928)の竣工時の姿を尊重しつつ、耐震性強化や温湿度等の環境を調え、現代のニーズを 満たした展示施設となりました。
以前は週2日(木・土)の限定公開でしたが、リニューアルオープン後は公開日が格段に増えます。お気軽にご来館ください。
| 展覧会 | 23:55 | comments(0) | trackbacks(0) |









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