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「モネ展」

東京都美術館で開催中の
「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展〜「印象、日の出」から「睡蓮」まで〜」に行って来ました。


http://www.ntv.co.jp/monet/

大規模な「モネ展」として記憶に鮮明に残っている国立新美術館で2007年に開催された「大回顧展モネ−印象派の巨匠、その遺産」からおよそ8年ぶりに開催される「モネ展」。

六本木の「モネ展」が国内外から100点近いモネ作品を大集結させたのに対し、今回上野で開催されている「モネ展」は、マルモッタン・モネ美術館所蔵の作品だけで構成されている点が大きく違います。

これ意外と大事なポイントです。


クロード・モネ 《トゥルーヴィルの海辺にて》 1870年
油彩・カンヴァス 38x46cm
Musée Marmottan Monet, Paris © Bridgeman-Giraudon

美術館名に「モネ」が冠されていることからもお分かりの通り、マルモッタン・モネ美術館には、クロード・モネ(1840-1926)の、86歳で亡くなるまで手元に残したコレクションが所蔵されています。

モネの死後、息子ミシェルからマルモッタン美術館に遺贈されたこの「モネ・コレクション」が中心を成しているのです。


「モネ展」展示風景

モネが描いたモチーフや、描かれた年代順に単に展示するだけでなく、モネ自身が最後まで手元に残しておいた作品たちを以下のような切り口で紹介しています。

画家としてのモネの側面は勿論ですが、家族や自然をこよなく愛した人間性溢れるモネの姿が今回の「モネ展」では上手く表現されています。

展覧会の構成は以下の通りです。

家族の肖像
モティーフの狩人 I
収集家としてのモネ
若き日のモネ
ジョルジュ・ド・ベリオ・コレクションの傑作─マルモッタン美術館の印象派コレクションの誕生
モティーフの狩人 II( ノルマンディーの風景)
睡蓮と花─ジヴェルニーの庭
最晩年の作品


「印象派」と呼ばれるきっかけとなった「印象、日の出」(10月18日まで展示)の描かれた日時を特定している資料なども大変興味深く拝見出来ましたが、何と言っても「はじめ」と「おわり」はこの展覧会の白眉かと。


クロード・モネ《劇作家フランソワ・ニコライ、通称クレルヴィユ》1858年
Musée Marmottan Monet, Paris © Bridgeman-Giraudon

18歳の頃のモネが描いた「カリカチュア」(風刺画)と呼ばれる一連の作品。描いたそばから店のショーウィンドーに展示し販売していたそうで、現存するカリカチュアは65点だけだそうです。

紙に鉛筆を自由闊達に走らせ、すらすら〜と描いてしまった若き日のモネ作品は、他の展覧会では中々お目にかかれれない貴重なものです。

画家モネの「はじめ」が、人物の特徴を細かく捉えたカリカチュアだとすると、「おわり」はまるで現代アートのようなこんな作品たち。


クロード・モネ 《バラの小道、ジヴェルニー》1920-1922年
油彩・カンヴァス 89x100cm
Musée Marmottan Monet, Paris © Bridgeman-Giraudon

1912年に白内障と診断され3回もの手術を受けたモネが、晩年観ていた世界はどんなものだったのでしょうか。

庭の「しだれ柳」を描いた作品が4点並べて展示されてあります。在る程度距離を置いて観た後はぐっと絵のすぐ近くまで寄り、その筆の動きをチェックしてみて下さい。

一見、同じような「しだれ柳」ですが、幹や葉の表現にそれぞれ違いが観られます。失明の恐怖と隣り合わせとなりながらも、あくなき探究心がそこには見て取れます。


「睡蓮」だけを集めた展示空間も圧巻です。

土日は流石に混雑しているようですが、金曜日の夜間開館時は、思ったよりもゆっくり観られました。17時頃が狙い目かも。

「今更、モネ…」とも思ったのですが、「印象派って実は難しい」という結論に達した今回の「モネ展」でした。まだまだ奥が深いようです。印象派の世界。

「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」は、12月13日(日)迄です。


マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展
「印象、日の出」から「睡蓮」まで


会期:2015年9月19日(土)〜12月13日(日)
《印象、日の出》東京展 9月19日(土)〜10月18日(日)展示
《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》東京展 10月20日(火)〜12月13日(日)展示
休室日:月曜日、10月13日(火)、11月24日(火)
ただし、9月21日(月)、10月12日(月)、11月2日(月)、11月23日(月)は開室
開室時間 9:30〜17:30(金曜日、10月31日〜11月2日は20:00まで)
ただし、《印象、日の出》展示期間[9月19日〜10月18日]の金曜日・土曜日、並びに9月20日〜22日、10月11日は21:00まで
※入室は閉室30分前まで
会場:東京都美術館
http://www.tobikan.jp/
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、 マルモッタン・モネ美術館、日本テレビ放送網、読売新聞社、BS日テレ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
特別協賛:大成建設
協賛:第一生命、光村印刷、セコム、損保ジャパン日本興亜
協力:エールフランス航空/KLMオランダ航空、日本通運、JR東日本、 CS日テレ、ラジオ日本、J-WAVE、 文化放送、TOKYO MX、テレビ神奈川
企画協力:NTVヨーロッパ

モネ展公式サイト:http://www.ntv.co.jp/monet/




新装版 ぼくはクロード・モネ 絵本でよむ画家のおはなし
林綾野

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マルモッタン・モネ美術館には、印象派を代表する画家クロード・モネ(1840-1926)の、86歳で亡くなるまで手元に残したコレクションが所蔵されています。本展は、息子ミシェルから同美術館に遺贈されたこのモネ・コレクションを中心に、約90点をご紹介するものです。子供たちの成長を記録した作品や友人ルノワールによるモネ夫妻の肖像画、旅先の風景画、白内障を患いながらも描き続けた晩年の作品などを通して、モネの豊かな創作の世界に迫ります。

晩年のモネは、光の変化に伴って移り変わる水面を見つめつづけました。ジヴェルニーの庭を描きながらも、睡蓮や太鼓橋の形態は次第に抽象化されていき、色彩溢れる画面が生み出されていきます。ときに荒々しい筆触をみせる最晩年の充実した作品群は、モネの眼を通した水の庭を体感させてくれるでしょう。

さらに本展には、非常に早い時期から印象派の作品を評価したド・ベリオ医師のコレクションから、「印象派」の由来となった《印象、日の出》が期間限定で特別出展されます。
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この記事に対するコメント

こんにちは。時々訪問させていただき、勉強させていだいおります。
私もマルモッタン・モネ美術館所蔵品のモネ展を見てきましたので、興味を持って読ませていただきました。
モネの代表作『印象 -日の出-』と『サン・ラザール駅』はモネにしか描けない魅力を満喫できました。
晩年のモネは前衛画家的な一面があり、アメリカの抽象表現主義絵画に共通するものがあることを身を持って体験することができました。

私はブログで、モネの絵画の印象派的面と前衛的面について整理してみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただける感謝致します。

dezire | 2015/11/24 12:52 PM
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