青い日記帳 

TB&リンク大歓迎です!
<< September 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 長雨を眺めつつ | main | 「加守田章二展」 >>

「京の雅び・都のひとびと」

出光美術館で開催中の
「京の雅び・都のひとびと―琳派と京焼―」展に行って来ました。



えーーと。
頭下げます。
打ち明けます。
謝ります。
この展覧会で私ことTakは、初めて尾形光琳と乾山が実の兄弟だと知りました。
_| ̄|○
パソコンの近くの本棚にはこんな
超分かりやすい本まであるにもかかわらず…
すぐわかる琳派の美術
すぐわかる琳派の美術
仲町 啓子
○| ̄|_

情けない・・・
そんなトホホな私の感想で宜しければ読んでやって下さい。。。

美術館によると以下の3つから展覧会は構成されているそうです。

〕戝罅ε圓里韻靴−京都の町並みを歩く
楽茶碗と仁清・乾山−京の陶芸を楽しむ
「琳派」という雅び−宗達・光琳の絵画模様

ただし、展示は別。
展示室1〜3にそれぞれ絵と焼き物がセットになっていました。

まずは展示室1(洛中洛外図屏風と楽焼)からです。

景観図である「洛中洛外図屏風」は当時の
地方市民の憧れをひきつけるアイテムとして珍重されたそうです。

俯瞰図=パノラマ=google.earth

テクノロジーが発達した今、家に居ながらにして
google.earthで世界旅行を楽しむことができるのと
同じような感覚で当時の人々も「洛中洛外図屏風」を眺めていたのでしょう。

外国人の方がこの見慣れないパノラマ図を念入りに観察していたが、あまり根詰めて見すぎると乗り物酔いに似た感覚を伴うのではと思ったりもしました。

私も負けじと丹念に見てみると、そこには
市民の姿が実に生き生きと描かれているのが分かりました。
お祭りの様子や普段の生活の様子などなど。皆とても幸せそうに見えます。

その屏風絵に取り囲まれるように「楽焼」の茶碗がずらり。
「楽焼」の名称があの「聚楽第」の楽に由来していることも今回初めて知りました。
知らないこと多過ぎです。。。
樂焼の名称は桃山時代(16C)の建築を代表する「聚楽第」の「樂」の一字に因んで名付けられたことによるが、それは同時に樂焼の創始者長次郎を祖とする樂家の姓でもある。今日、樂焼は陶芸の一分野として広く海外にまで普及しているが、当初は利休-長次郎によって始められたところの樂家一族の焼物を指して呼称されたのであった。現在の樂家は初代長次郎以来15代を数える。
樂家について

一見同じような楽焼の茶碗が黒・赤それぞれ10口以上ずつ展示してありました。
どれも同じような手捏ねの茶碗でぱっと見は同じで1、2口見れば十分かと思いますが、これがどうして、それぞれ表情が全然違います。
例えば、「銘:此花」はしなやかな感じを持っています。逆に「銘:老の友」はまるで鉄碗のような感じを受けます。それぞれお茶をたてて戴いたら味も違う印象を受けること間違いなしです。


展示室2(俵屋宗達と野々村仁清)

四季草花図屏風
月に秋草図屏風
それぞれ伝・俵屋宗達とされる屏風ですが趣は全く違います。
前者は屏風の画面いっぱいに花々が所狭しと描かれています。花卉し図です。
逆に後者はススキとキキョウがさらさらと描かれていています。
前者に比べれば隙間だらけです。そこに風の流れを感じさせます。
上部には黒い半月がぽっかり浮かんでいて趣を添えています。
(チラシにある黒い月がこれです)

どうも私は後者のような絵の方に惹かれてしまう感があります。
並べて展示してあったので特にそう思いました。
風を感じることが出来ます。後者は。
セザンヌの余白に美しさを感じてしまう自分には当り前の感想といえば感想です。

蓮下絵百人一首和歌巻断簡」俵屋宗達(下絵)・本阿弥光悦(書)
上手く仮名文字を判読できない自分にも流石にここに書かれてある歌は読むことできました。

・浅芽生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき
・しのぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
・恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人しれずこそ 思ひそめしか


百人一首の39番歌から41番歌までそこには書かれていました。
百人一首の和歌の中でもとりわけ好きな平兼盛が詠んだ40番歌があったのは幸運でした。

野々村仁清の御室焼が琳派の屏風絵などの合い間に配置され贅沢な会場に仕上がっていました。
色絵鳳凰文共蓋焼」(重要文化財)を初めてこの目で観ましたが、自分が抱いていた仁清のイメージとは違って軽い衝撃を受けました。
「こんな作品も焼いていたのか〜」
(単に知らなかっただけです)←弱気。


展示室3(尾形光琳と尾形乾山)

さて問題の展示室3です。
再度。頭下げます。
この展覧会で私ことTakは、初めて尾形光琳と乾山が実の兄弟だと知りました。
_| ̄|○

茶碗絵手本(乾山宛)」という作品を観て、おや?と思い
解説読むと「実弟の乾山宛に光琳が茶碗の図柄を描いて送った」とのことが・・・

尾形光琳 1658―1716
尾形乾山 1663―1743

こうして並べて見ると姓も一緒だし生きていた年代もほぼ一緒。
もしかして関係あるのでは??と思ってもおかしくないですよね。
それなのに、今まで全然兄弟だなんて思いもよりませんでした。
ほんとトホホ・・・です。

出来ることなら過去に戻って、国立近代美術館の「琳派展」を観てみたいです。
あーー2回も行ったのに・・・

およそ25センチ四方の色紙に描いた乾山の絵が展示してありました。
晩年、乾山は絵も描くようになったとか。流石兄弟。
撫子がそれぞれに描かれていました。

光琳と同じ並びにあるので「知らないで」キャプション観ずに通り過ぎると
これらの絵が乾山の作品だとは気がつかないでしょう。
ギリギリセーフで気がついて良かったです。(慰め、慰め)

紅白梅図屏風」伝・尾形光琳作といわれている屏風が
畏まって展示されていました。熱海のMOA美術館にある同じタイトルの作品
とは随分と違った作品です。あまりらしさが出てないぞ!と思ったのですが、
何も知らないヤツにとやかく言われたくない!!と
言い返されそうなので、仙僂痢○△□」等を足早に観て
展示室を逃げるように後にしました。
千年の都、京都には、伝統に育まれた数々の文化が花開いています。ことに近世前期には、俵屋宗達や本阿弥光悦などの琳派の書画、野々村仁清に代表される京焼が、繊細で装飾性豊かな造形を生み出しました。景観図である『洛中洛外図屏風』が量産され、数々の優れた風俗画が誕生したのも、ひとえに近世前期という時代の空気が色濃く影響したものです。今回は、出光コレクションのなかから琳派・京焼の名品を中心に、華やぎのある雅びな作例を数多く展示し、京の近世前期の美術をひとつの切り口から物語っていきます。


展覧会 | permalink | comments(6) | trackbacks(3)

この記事に対するコメント

こんにちは。お久しぶりです。
いつもながら詳しい記事で、とても楽しく拝見しました。

そういえば、芸術新潮10月号で「光琳の七不思議」という特集をしていました。根津美術館でも久方ぶりの『燕子花図』屏風が出ていました。

光琳乾山は「雁金屋」という呉服屋のぼんです。光琳のデザイン性はそのあたりから自然と身に着いたのでしょうか。
彼らをモデルにした『雁金屋草紙』という小説があります。それを原作としてテレビドラマが作られたことがありましたが、光琳を藤竜也、乾山を岸部一徳を演じていました。

琳派の青も独特で魅力的ですね。
ruihui | 2005/10/13 9:38 PM
@ruihuiさん
こんばんは。

お褒めいただき嬉しいです。

芸術新潮は表紙からしてインパクトありますね。
どーーんとカキツバタ。
前期後期に分けずに見せてくれたらいいのに、、、
根津さん!!

乾山と光琳の関係はまったくトホホのきわみです。
情けない。
勉強一からやり直します。

>光琳を藤竜也、乾山を岸部一徳
あぅぅ::::イメージが崩壊する〜
映像は便利ですが固定イメージを植付けてしまう
諸刃の剣ですね。
Tak管理人 | 2005/10/14 12:32 AM
こんにちは。
今頃気がつきまして、TBさせていただきました。
出光の方も行きたかったんですよね。(ってまだ終わってませんが)
展覧会の様子を伺い知ることができて嬉しいです。ありがとうございます。
『雁金屋草紙』ドラマになっていたんですよね。配役のことは知りませんでした。イメージが固定されるというのはしんどいですね(笑)。
tsukinoha | 2005/10/20 5:53 AM
@tsukinohaさん
こんばんは。

TBありがとうございます。
送っていただくととても嬉しいです!
>『雁金屋草紙』ドラマになっていたんですよね
そうなのですか!
誰が演じていたのだろう?
調べてみなくては!!
「芸術新潮」私も熟読しました。
面白かったですねーー
Tak管理人 | 2005/10/20 11:40 PM
 これほど細やかにご案内いただいて、見てきた者にも概要の整理ができました。ありがたく思いました。
ラグタイム | 2005/10/22 3:18 PM
@ラグタイムさん
こんにちは。

いえいえ、取り留めの無い感想で
しかも恥さらしな感想で・・・
今「光琳と乾山」を読んでいます。
面白いです!!とっても。
Tak管理人 | 2005/10/23 3:33 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://bluediary2.jugem.jp/trackback/412
この記事に対するトラックバック
『京の雅び・都のひとびと―琳派と京焼』展  [併設]仙厓展 期間は2005年9月
京の雅び・都のひとびと―琳派と京焼 | 晴歩雨読 | 2005/10/13 9:28 PM
読書の秋、第三章。 鳥越碧(とりごえ・みどり)著『雁金屋草紙』。 第一回(1991年)時代小説大賞受賞作。(※) 画像は単行本。講談社文庫版もあり。 ※時代小説大賞は、現在はない 雁金屋(かりがねや)とは、江戸時代中期の京都の呉服商で、尾形光
109 雁金屋草紙 | たまゆらデザイン日記 | 2005/10/20 5:46 AM
 文化祭に枇杷の絵を搬入・ 展示し、 30分で終える。 すぐさま電車に飛び乗った。 目的は、出光美術館と東京ステーションギャラリーにある。 五日ぶりの晴。 後の月見もかなわなかった.。 心にもようやく晴れ間、気持のいい日。  家族の昼食も用意して、 ち
琳派と | 手紙で会いたい | 2005/10/22 3:21 PM