青い日記帳 

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西洋美術史研究家・池上英洋先生ダ・ヴィンチを語る。

イタリア留学から帰国され、現在恵泉女学園大学助教授として
教鞭をとる傍ら数々の絵画関連のお仕事もこなしていらっしゃる池上英洋先生。
(池上先生のblog「池上英洋の第弐研究室」)

こうして肩書きを書くと、とてもとても遠い存在のような感じがしますが、
インターネットの恩恵を受け、こんな私でも池上先生とお話させていただいたり
展覧会にご一緒させていただいたり、はたまたジョッキで乾杯!ビール
なんてことをさせてもらってます。有り難いことです。
(「ありがとう」の語源「有る事が難しい」にまさにピタリ一致する感覚です)

その池上先生から前々から伺っていたことですが、
なんと!森アーツセンターギャラリーで開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」の
公式サイトにインタビューが一昨日upされました〜〜拍手



このサイト内の「ダ・ヴィンチを語る」というコーナー(レオナルドの研究家、識者の方々へのインタビュー)でビル・ゲイツ氏、裾分一弘先生、またシンポジウムでも熱く語られていたアレッサンドロ・ヴェッツォージ氏、養老孟司氏、中松義郎氏といった錚々たる顔ぶれに混じって、池上先生もご登場!
(しかもページの都合上、池上先生が一番上に堂々と!)
 

インタビューは実際どれくらいの時間行われたか分かりませんが
大変よく編集されていて、見る側にも配慮がなされています。
頑張っています。TBS!!(大変な時期なのにエライです)
Q1からQ6まで別々にメディアプレイヤーで見ることできます。

Q1.レスター手稿の実物をご覧になった印象はいかがでしたか?
Q2.レオナルドが水の探究にこだわったのはなぜなのでしょうか?
Q3.レオナルドの絵画が特別なのはどのような点ですか?
Q4.ルネサンスのレオナルドの人生はどのようなものだったのですか?
Q5.レオナルドってどんな人物だったのでしょうか?
Q6.現代の我々がレオナルドから学ぶべきことは何でしょうか?


  

木の葉も次第に色づき始めている窓の外の景色が大変綺麗です。
その美しい景色を前に池上先生が熱く且つ的確にコメントされています。

お偉い先生や学者さんのインタビューは天井まである本棚の前で
立派な椅子に腰掛けて難しげな本を前にしての映像が一般的ですが
池上先生は違います。敢えて自然をバックに選ばれたはずです。
ダ・ヴィンチの描いた絵のように。植物

6つある映像の中で個人的に
Q2.レオナルドが水の探究にこだわったのはなぜなのでしょうか?
この質問に大変興味が沸きました。

展覧会に行かれるとお分かりの通り、レスター手稿には
多くの水に関する実験の記録が克明に記されています。

池上先生曰く
「ダ・ヴィンチは移り変わり行くもの、変化するものに関心がありました。」

「ダ・ヴィンチが手稿の対象としているのは、水の動きや波紋の美しさ、水の残している形態などがあげられます。」

   

「建築家として川に橋梁を建てる際、どのような形にすればよいか。水の理想的な形への探究が美へのそれにも繋がっていったはずです。」

美の追求とは無関係ですが、鴨長明が「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。」と『方丈記』に記していること思い浮かべながら、水の流れをイメージし、何度もリプレイして聞き入りました。

「現在のようなハイスピードカメラなど全くない時代に水の流れの一瞬を描き取るのは大変な苦労があったはずでしょう。執念深くしつこく、水の動きをデッサンすることに挑戦し獲得し、手稿に残しました。」



「ダ・ヴィンチの執拗さにあきれると共に、感心してしまいます。」

なるほど〜ダ・ヴィンチは移り変わり行くもの、変化するものに関心を持っており、一番身近にあり建築家としての側面も行かせる「水流」に殊更興味を抱き描き取ったわけなんですね〜納得、納得。

インタビューの背景に映っている木々の葉の色が日を追うごとに変化してく姿をダ・ヴィンチが見たら…どうするでしょうね。

拙blogにはupしていませんが、こっそり?「ダ・ヴィンチ展」は
既に2回ほど足を運んでいます。汗
2度目に行った時は、レスター手稿の解説の部屋で空いている時に水の流れや水の波紋のミニ実験器具でかなり時間を使って「研究」もどきを行ってからレスター手稿に描かれている水の実験のデッサンを観てきました。

次に行く時は!?この池上先生のお話をしっかり頭に入れて再度じっくりとダ・ヴィンチのハイスビード・アイが捉えた「水」を観てこようと思います。

この手つき先生お得意です→ 

それと、Q5.レオナルドってどんな人物だったのでしょうか? の答えが面白かったです。一番友達になりたいのはさて誰?
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ラファエッロ・サンティ  
ミケランジェロ・ヴォナローティ


答えは↓
先生曰くイタリアの友達に聞いても皆「ダ・ヴィンチ」と答えるそうです。

ラファエロは真の天才なので苦労知らず。友達には不向きですね。
ミケランジェロは気難しそうです。一緒にいて神経使いますからね。
ダ・ヴィンチは人間的に魅力があり、物腰やわらかな側面もあり友達として最適!

500年後の今、ダ・ヴィンチ研究家の池上先生(人間的に魅力があり、物腰やわらかな側面を持ち合わせていらっしゃる)とお付き合いさせていただいている私。時を超えてダ・ヴィンチと会話が出来るようなそんな気さえしてきます。

ルネサンスの三大芸術家―ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロをめぐる物語
ルネサンスの三大芸術家―ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロをめぐる物語
クラウディオ メルロ, Claudio Merlo, 坂巻 広樹
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この記事に対するコメント

Takさん

素晴らしい先生のインタビュー記事のご掲載で、初めてこの公式HP掲載のニュースを知った時の興奮が蘇って参りました!

恵泉大の美しい背景と先生のお人柄のよさが伝わる素敵なインタビューでした。TBさせて頂きます。
Julia | 2005/10/30 9:19 AM
遠い友達などすれば
うーちゃんは、難し部屋や、語源とかをアレッサンドロしなかったの?


BlogPetのうーちゃん | 2005/10/30 10:25 AM
Taksさん、こんにちは

Megurigami Nikkiさんのブログで池上先生のインタビューを知り、そこにアクセスして聞いて・見てみました。そしてあわてて昨日の午後に六本木に行ってきました。お時間のあるときに拙HPを覗いてください。

以前に、庭園美術館やステーションギャラリーでダ・ヴィンチ手稿の展覧会があったときには、われわれ技術関係者とは違い、美術関係の方々の関心はあまり高くなかったのですが、今回はうって変わって美術関係者の関心が高く、技術関係のものは・・・なので驚いています。

とら | 2005/10/30 11:22 AM
記事にしていただいてありがとうございます。

いつもながらの詳細な内容に加え、キャプチャー技術などをこともなげに用いられていることにもたまげました。すごいですね。

せっかくなのでこちらにも再度TBさせていただきました。

ike | 2005/10/30 3:26 PM
私は4月から入ったばかりなので研究室がまだガラーンとしているのも本をバックに撮影していない理由のひとつです(笑

本当は恵泉大自慢のハーブガーデンテラスでTBSも学校側も撮影を希望していたのですが、残念ながら雨天で叶いませんでした。恵泉大の売りのひとつが園芸学なのでキャンパスはとても綺麗です。

三巨匠はそれぞれ特色がある「濃い」三人なのでいずれも魅力的で面白いです。三人のうちで当時最も成功しなかったのがレオナルドなのですが、三人のうち一人の人生に一緒に付いてまわっていいよ、と言われたら迷わずレオナルドに付いて行きます。夢想するだけでワクワクします。
ike | 2005/10/30 3:33 PM
@Juliaさん
こんばんは。

TBありがとうございます。
PC上のインタビューを通して見ると
なんだか「別人」のように思えてしまいますが
もちろん、我々が知る池上先生ご自身に間違いありません。

近いようで遠い存在に思えます。

@うーちゃん
朋遠方より来たるあり。亦嬉からずや。

@とらさん
こんばんは。

昨日行かれたとなると・・・混雑していたことでしょう。
とらさんのサイトの記事も読ませていただきましたが
混雑しているとあの展覧会はキツイです。
手稿に光があたるのが約1分。
暗闇でラビリンスのような空間ですからね。

ステーションギャラリーは行っていません。
それも今にして思えば見ておきたかったな〜
今回これだけ話題になっているのは
例のダ・ヴィンチに関するミステリー本が
売れているのも大きな要素としてあるのでしょうね。

@ikeさん
こんばんは。

徹夜お疲れさまです。
ご無理なさらずに。

メディアプレイヤーの画像を落とすのは一苦労しましたが
先生の「勇士」がupできたので苦労も吹っ飛びました。
掲載許可ありがとうございました<m(__)m>

本棚の前でないのがとても新鮮でした。
紅葉の少し始まった緑をバックにしての映像「良い」です。
ダ・ヴィンチも背景に自然を描き込んだので先生もまた
自然をバックにお話なされるのも、繋がりあって「良い」です。

以前ご一緒させていただいた先生の親友の方も
ハーブガーデンテラスは大変褒めていらっしゃいましたね。
学園内に緑が豊富なのはとても素晴らしいことです。
自然は嘘をつきませんから。

三巨匠のお話は笑えました(^^♪
PHPが出している
「ルネサンスの三大芸術家」という絵本のような本を
手元に置き読んでいます。その中でもやはりダ・ヴィンチに
とても魅力を感じます。15世紀のフィレンツェは一体どんな
「空気」に包まれていたのでしょうね。

Tak管理人 | 2005/10/30 10:01 PM
Taksさん、こんばんは
素晴らしい記事ですね!
偶然ですが、僕も水に関してのお話が印象的でした。
このような素敵な記事に、恐縮なのですが、僕も紹介記事を書きましたので、TBさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
lapis | 2005/11/01 1:45 AM
@lapisさん
こんばんは。

TBありがとうございました。
水に関すること文学の面からですが
ちょっと齧ったことがあるので
食いつきがいいんです。「水」は。

恐縮なんてとんでもない。
バンバン送ってください。これからも。
宜しくお願いします(^_-)-☆
Tak管理人 | 2005/11/01 10:59 PM
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 現在、森アーツセンターギャラリーで開催中の『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』ですが、その公式HPに我等が(?)池上英洋先生のインタビューが動画で公開されたとのことです。  先生のダ・ヴィンチに関する思い入れや、ダ・ヴィンチが生きていた時代背景からの
ダ・ヴィンチを語る by 池上英洋先生 | Megurigami Nikki | 2005/10/30 12:57 AM
       森アーツセンターで開催中の
レオナルド・ダ・ヴィンチ展の公式HPに、インタビュー記事がUPされたのでご紹介させていただきます。 アレッサンドロ・ヴェッツォージ氏や裾分一弘氏といった世界的なレオナルドの大家、養老孟司氏やビル・ゲイツ氏といった錚々たる面子の中にいるので、若輩者の私
レオナルド展公式HP | 池上英洋の第弐研究室 | 2005/10/30 3:24 PM
 六本木は森アーツセンターミュージアムで開催中の『レオナルド・ダ・ヴィンチ展』へ行って参りました。レオナルド・ダ・ヴィンチと言えば一般に《Mona Lisa》(1503&#8211;1507)の画家、そして「万能の天才」という通称で親しまれている、ヨーロッパのルネサン
             公式HP動画Interview 掲載
美術評論の高階秀璽氏に文化功労者に。西洋美術史(高階秀璽 監修)など、いつか書籍を読んでいるので(別に直接存じ上げている訳では勿論ないですが)一寸だけ嬉しい。(どうでもいいことだが、森光子氏が文化勲章とはピンと来ない。1700回以上上演した代表作「放浪記
高階秀爾氏 文化功労者に  エトセトラ | 徒然なるまままに | 2005/10/30 11:53 PM
Leonardo da Vinci (レオナルド・ダ・ヴィンチ)が書き残した研究ノートで「レスター手稿」というのがある。イギリスの貴族レスター(Leicester)卿が1717年に入手して持っていたことで名づけられた。研究ノートは直筆で18枚、1枚の紙に4 ページ(1枚に2ページ分の筆記、
レスター手稿   Codex Leicester | 普通でない普段 Unusualness of Us... | 2005/10/31 7:04 PM
レオナルド・ダ・ヴィンチに関する興味深いサイトを2つほど紹介したいと思う。 いつも美術関係の情報でお世話になっているJulia さんから、「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」の公式HPで、池上英洋先生のインタビュー動画が公開されていると教えていただいた。池上先生
ルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519) 「モナ・リザ」「最後の晩餐」など、今日伝わる絵画作品は10点余…、しかも、その多くは未完だ。 一方、手稿(CODEX)と呼ばれる彼の手帳やノートは、現存するものだけで8000ページ。 天文学、解
The Codex Leicester 1 | Harrierの「フォトログ」 | 2005/11/27 2:07 AM
モクスペ 『緊急検証!世紀の大予言スペシャル~人類滅亡7の警告~』 2008年9月18日(木)19:00~20:54 http://www.ntv.co.jp/mokusp/contents/080918.html についての感想の2回目。 (1回目は http://sfkid.seesaa.net/article/106839333.html
緊急検証!世紀の大予言スペシャル~人類滅亡7の警告~(2) | SF KidなWeblog | 2008/09/21 10:06 PM