青い日記帳 

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「大妖怪展」

江戸東京博物館で開催中の
「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」に行って来ました。


https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

科学的で合理的な生活を送っている現代人にとって、妖怪は遠い遠い昔の存在のように思えます。確かに24時間煌々と街を照らすコンビニがいたるところにある今の日本では、妖怪の出る幕はどこにもないかもしれません。

しかし、街中からすっかり姿を消してしまった妖怪たちですが、実は、棲みかを変えて現代でも堂々と生きています。そう人間の心の中でぬくぬくと。そして昔よりも恐ろしい姿で。


百妖図」江戸時代 19世紀
大屋書房

百鬼夜行のように真夜中の町を闊歩する妖怪たちや、若冲も描いた付喪神、そしてゆるキャラのように可愛らしい「百妖図」の妖怪まで、近代化以前の妖怪はどれも憎めない存在のものばかり。

今の世の中に跋扈する「セクハラ」「パワハラ」「マタハラ」などとったブラックな妖怪に比べれば何とも愛嬌があります。

近代化以前に描かれた妖怪たちが、現代社会で好まれ、求められるのはある意味で古き良き、もう決して戻らぬ時代をそこに見出すことが一つの要因ではないでしょうか。


伊藤若冲「付喪神図」江戸時代 18世紀
福岡市博物館

自分を含め、現代人の心に巣食う妖怪に比べ、なんともキュートで愛らしい妖怪たちのオンパレードです。そしてどこか懐かしさを感じさせるものばかり。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 江戸の妖怪大行進!
A.これが江戸の妖怪だ!
B.物語になった妖怪たち
C.妖怪大図鑑
D.幽霊画の世界
E.錦絵の妖怪
F.版本の妖怪
第2章 中世にうごめく妖怪
第3章 妖怪の源流 地獄・もののけ
A.地獄にうごめくものたち
B.縄文人の不安の造形化
第4章 妖怪転生



「大妖怪展」展示風景

さて、展覧会の内容はどうかといえば、これまでの妖怪展と比較にならないくらい、名品中の名品が日本各地から大集結しています。

これだけのレベルの妖怪展は今後開催されることは、まず無いと断言出来ます。今はまだその作品の価値がいまひとつ分からないにせよ、実物を観ておくことはとても大事なことです。

今年の展覧会ベスト10入り間違いなしの超充実した内容の展覧会です。


国宝「辟邪絵 神虫」平安〜鎌倉時代(12世紀)
奈良国立博物館蔵
〔展示期間〕7月5日(火)〜31日(日)

普段滅多に(というか、一度も)お目にかかったことのない、国宝・重文指定の妖怪や幽霊たちがそれこそ、会場内にあふれかえっていて目移りしてしまいます。

この機会を逃したら、それこそいつ逢えるか分かりません。画集でしか観たことのなかった作品(本物)が目の前にある幸せ。久々に存分に味わえました。


六道絵」鎌倉時代 13世紀
兵庫 極楽寺
六道十王図」室町時代 16世紀
出光美術館

そして、今回の「大妖怪展」の一番の見どころのひとつは、六道絵が多数出展されていることにあります。これだけの数をまとめて観ると、それぞれの描写の違いや時代性なども、はっきりと分かるものです。

六道絵までを「妖怪展」に入れてしまうあたりが、この展覧会の魅力と言ってよいでしょう。


岡義訓「化物婚礼絵巻」1863年
松井文庫

妖怪の嫁入りを描いたこちらの作品が、一番ぐっときたかもしれません。こうした豊かな想像力のあった時代を羨ましく思います。

妖怪ウォッチも子ども向けではなく、非公開であったジバニャン他主要キャラの「ボツ案」が展示されているのです!

「大妖怪展」は8月28日までです。混雑覚悟で是非!


大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで

会期:2016年7月5日(火)〜8月28日(日)
休館日:毎週月曜日 (ただし、7月18日、8月8日・15日は開館、7月19日は休館)
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、読売新聞社
協賛:野崎印刷紙業
後援:TBSラジオ
協力:妖怪ウォッチ製作委員会

お手伝いさせて頂いたこちらの本、是非手にとってみて下さい!


大妖怪展Walker


戦国時代のハラノムシ―『針聞書』のゆかいな病魔たち

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注:展示室の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
 妖怪は、日本人が古くから抱いてきた、異界への恐れ、不安感、また狄閥瓩覆發劉瓩鮖しむ心が造形化されたものです。「百鬼夜行絵巻」(ひゃっきやぎょうえまき)などに描かれた妖怪たちの姿は、一見すると不気味ながら、実に愛らしさにあふれています。

 日本絵画史上、異界の生き物としての「鬼」や「化け物」が登場するのは平安時代の末期、12世紀とされます。たとえば、平安時代末期から鎌倉時代にかけては、邪気を退治する神々を描いた国宝「辟邪絵」(へきじゃえ)や、国宝「六道絵」(ろくどうえ)に地獄の様相があらわされ、鬼が数多く登場します。これらが妖怪誕生のイメージ・ソースとなります。中世に入ると、いよいよ妖怪の登場です。気弱そうで同情を引く顔つきの妖怪が登場する重要文化財「土蜘蛛草紙絵巻」(つちぐもそうしえまき)や、古道具を妖怪化させて物の大切さを説く「付喪神絵巻」(つくもがみえまき)など、親しみやすさが色濃くなります。さらには、コミカルな鬼たちが京を闊歩する室町時代の重要文化財「百鬼夜行絵巻」や、江戸時代では葛飾北斎「百物語」や歌川国芳「相馬の古内裏」(そうまのふるだいり)などの作品が、後世に大きな影響を与えました。

 本展では、古くから日本で愛されてきた妖怪、すなわち牋朿Δ悗琉擇譴侶銑瓩良集修療験を、縄文時代の土偶から、平安・鎌倉時代の地獄絵、中世の絵巻、江戸時代の浮世絵、そして現代の「妖怪ウォッチ」まで、国宝・重要文化財を含む一級の美術品で紹介します。民俗学にかたよりがちだった従来の妖怪展とは一線を画す美術史学からみた猴轍展の決定版瓩任后

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