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プロが選ぶ「2016年 ベスト展覧会」

新聞各紙に掲載された、“プロが選んだ「今年のベスト展覧会」”をまとめてご紹介するのも今年で9年目となりました。毎年楽しみにしている皆さんお待たせ致しました。

今年はどの展覧会(展示)が美術の専門家(プロ)に評価されたのでしょうか。掲載日の早い順にご紹介します。尚、各紙面にはより詳しい解説やアート界の一年を振り返る記事が掲載されています。是非そちらもご覧ください。



毎日新聞
2016年(平成28年)12月19日(月曜日)夕刊

この1年 〔美術〕
ベテラン、中堅の個展響く

2016年の展覧会3選

☆高階秀爾(美術評論家・大原美術館館長)
1:徳川の平和展(静岡県立美術館)
2:円山応挙展(根津美術館)
3:小野田直武と秋田蘭画(サントリー美術館)

いずれも250年に及ぶ「徳川の平和」時代の新鮮豊麗な成果を示す秀逸な企画。特に1の庶民生活への視点、2の徹底した写実性追求、3の西洋的表現への挑戦とその洗練化は見応え十分。

☆三田晴夫(美術ジャーナリスト)
1:ロバート・モリス&菅木志雄展(BLUM&POE東京)
2:川島清「彫刻の黙示ー路傍・淵・水量」展(川越市美術館ほか)
3:柳幸典「ワンダリング・ポジション」展(BankART Studio NYK)

ほかに彫刻の青木野枝や絵画の中村一美も、甲乙つけがたい成熟ぶりをみせた。心残りがあるとすれば、これらベテラン陣を震撼させるに足る若者と巡り合えなかったことか。




朝日新聞
2016年(平成28年)12月20日(火曜日)夕刊

回顧 2016 美術
芸術祭・美術館の使命とは
地域活性化に比重 進む類型化
表現者の試み あり方揺さぶる

私の3点

☆北澤憲昭(美術評論家)
1:「クラーナハ展」(国立西洋美術館)
2:「世界遺産 ラスコー展」(国立科学博物館)
3:「川島清 彫刻の黙示」展(いわき市立美術館)

1は、北方のヴィーナスと現代アートとの取り合わせの妙において、2は、絵画への起源をレプリカでいざなう美術館を出し抜く発想において、3は、「黙示」という語を大仰と感じさせない孤独なただずまいにおいて、それぞれ、こころに残った。

☆高階秀爾(美術史家・美術評論家)
1:「カラヴァッジョ展」(国立西洋美術館)
2:「ルノワール展」(国立新美術館)
3:「デトロイト美術館展」(上野の森美術館)

いずれも質の高い名作を紹介すると同時に、1は広範なカラヴァッジョの影響の跡づけ、2は同時代の風俗画家たちへの適切な目配り、3は経済的苦境のなかで芸術を守りぬく市民たちの意欲的活動が強く印象に残った。

☆山下裕二(美術史家)
1:「柳根澤 召喚される絵画の全量」展(多摩美術大学美術館)
2:「村上隆のスーパーフラット・コレクション」展(横浜美術館)
3:「生誕140年 吉田博展」(千葉市美術館)

1は未知の韓国人作家の個展、今年最高の感動、2では予想をはるかに超える膨大なコレクションに脱帽、大部のカタログも凄い。3では学芸員の誠実な仕事によって、吉田博の全貌を初めて知り得た。


吉田博 作品集




讀賣新聞 
2016年(平成28年)12月22日(木曜日)朝刊

回顧 2016 文化(アート)
つながりゆく美と国と人
イタリア関連多数
松方リスト発見
ジャンル曖昧に

3氏が選ぶ展覧会ベスト4

☆建畠晢(多摩美大学長、埼玉県立近代美術館館長)
・「原田直次郎展」(神奈川県立近代美術館葉山など)
・古橋梯二「LOVERS-永遠の恋人たち」の京都市立芸術大による修復展(京都芸術センター)
・柳幸典「ワンダリング・ポジション」(BankART Studio NYK)

早世した古橋梯二の代表作の修復展示は、技術的な困難が伴うメディア・アートの保存のモデルケースとしても注目される。

☆椹木野衣(美術批評家、多摩美術大学教授)
・「MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事」(国立新美術館)
・「茨城県北芸術祭」における飴屋法水「何処からの手紙」(茨城県内)
・Chim↑Pom「また明日も観てくれるかな?」(東京・歌舞伎町振興組合ビル)
・柳幸典「ワンダリング・ポジション」(BankART Studio NYK)

近年、美術館での表現規制がとりだたされる一方で、館外での展示に現代美術の本領が発揮された。三宅展は職人芸と前衛美の到達点。

☆蔦谷典子(島根県立美術館主任学芸員)
・「ボッティチェリ展」(東京都美術館)
・「生誕150年 黒田清輝展ー日本近代絵画の巨匠」(東京国立博物館)
・「MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事」(国立新美術館)
・「ジュリア・マーガレット・キャメロン展」(三菱一号館美術館)

三宅展は、「一枚の布から」という三宅のコンセプトの展開が、会場に見事に具現化され圧倒的な空間の質を創り上げていた。


MIYAKE ISSEY展 三宅一生の仕事




産経新聞
2016年(平成28年)12月24日

【回顧 平成28年】
美術 林立する芸術祭、国内開催は大小100超…再考のとき

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日本経済新聞
2016年(平成28年)12月02日

回顧 2016 美術
何のためのアートか自問(一部抜粋)

「茨城県北芸術祭」「さいたまトリエンナーレ」「岡山芸術交流」などの大型芸術祭が続々と誕生。来年夏の「種子島宇宙芸術祭」開催も発表された。春から秋の会期中に100万人以上が来場する国内最大級の「瀬戸内国際芸術祭」も実績を重ねる。一方で、芸術祭のありように一石を投じる兆しも見えた。

「生誕300年記念 若冲展」。カラヴァッジョ、ルノワール、ダリといった西洋美術の巨匠、生誕150年にあたる洋画家の黒田清輝、現在進行形の創造力を見せつけた三宅一生らの個展に力があった。テーマ性の強い展示が少ないのは残念。分かりやすいネームバリューが優先されるせいなのか。






いかがでしたでしょうか。こうしてみると今年も実に多種多様な展覧会、展示が各地で開催されていたことが分かります。また各紙面では地方での芸術祭の乱立やそのあり方についても言及されています。

昨年から始めた美術の専門家ではなく、一般の方々に選んで頂く「あなたが選ぶ展覧会 2016」と照らし合わせながらご覧下さいませ。
http://arttalk.tokyo/

あなたが選ぶ展覧会2016」は現在も投票を受けつけております。まだ投票されていらっしゃらない方、是非清き一票を投じて下さい。

そして、今年も皆さま自身の選ぶベスト展覧会をブログに書かれましたらお手数ですがTB頂けると嬉しく思います。

【バックナンバー】
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