青い日記帳 

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「古九谷ーその謎にせまるー」展

出光美術館で開催中の「古九谷ーその謎にせまるー」展に行って来ました。


焼き物はちょっと・・・と思っている方多いのでは?
ご多分に洩れず、そう言う自分も絵画に比べると
出かけるのに二の足踏んでしまう展覧会が「焼き物」系。

曜変天目など特殊なものは除いて
中島先生が「いい仕事してますね〜」なんて鑑定してるモノは
どーーも、あまり。。。

嫌いではなく、あくまでも絵との比較論。
「日曜日一つだけ展覧会に行ける時間があります。」
「絵画展と焼き物展どちらにしますか?」
っで、いつも(当然)絵画展。焼き物は後回しになってしまう。

そんな中、今日は珍しく焼き物。しかも古九谷。
ほとんど観たことないし、知識もろくになし。
今年の6月11日より出光美術館が金曜日の夜7時まで
夜間開館しているし、夜のお堀の周りの景色も見られるので
「抱き合わせ」のような感覚で行ってみました。

展覧会って今回のように、あまり(ほとんど)期待してない
興味があまりないものに限って、行って実際見てからの印象が
大きく変るパターン大いにあり。

今回もまた然り。
許せ、古九谷。
悪かった。夜景との抱き合わせなんかで行く展覧会ではなかった。
すまん

古九谷は、日本最初の色絵磁器でありながら、現在でもまだ
誰が、いつ、何処で作ったのか詳しく分かっていないそうです。
場所は一応二箇所説があって、加賀説と肥前有田説。
どちらからもそれらしきモノが発掘されているそうです。

緑・黄・青・紫・赤の五色の絵具で彩られた「五彩手」(ごさいで)や
赤い絵具で彩られた「赤絵」、中国景徳鎮に追いつこうとそのスタイルを
踏襲した「祥瑞手」(しゅんずいで)などなど一口に古九谷と言っても
色々なスタイルの焼き物があることを知りました。

そんな多様なスタイルを持つ古九谷の中でも圧倒的に惹かれたのが
「青手」(あおで)とよばれるものでした。

青手なんて書くと、またTakさんのことだから、
「青」色だけで惹かれてしまったんでしょう〜と
思われるかもしれませんが、が、が、ちと今回は違います。

青と言ってもブルーではありません。
「緑」と「黄」からなる焼き物です。

丁度↑のポスターを飾っているような意匠のものです。
これ「色絵山水文大皿」や、これ「色絵蔦葉文大皿」などがそうです。

大皿に濃い緑と金色のような黄色を使って描かれている意匠は圧巻です。
基本はその2色。限られた色であるにもかかわらず、様々な世界を
描き出しているのが大変魅力的でした。

制限された中に見出すことの出来る美しさはまた格別です。
「五彩手」もとても素晴らしい作品なのですが、個人的には
こちらの「青手」に軍配を上げざるをえません。

狩野派の金屏風の前に飾られた「青手」の大皿はまったく
屏風絵にも引けをとることなく、それ自身で一層の輝き
美しさを増幅させていたように見えました。

この他にも、考古学的にもとても興味深い発掘の様子や
現場から出土した破片の展示。
また、江戸時代の武家屋敷跡から発掘された古九谷などが
展示されていて、多方面から考えることができる展覧会でした。

副題「ーその謎にせまるー」ずぶの素人の私でもちょっとその世界を
垣間見たくなるような、そんな展覧会でした。
おかげで、夜景見てくるのすっかり忘れてしまいました(^^ゞ

(こちらのサイトも参考になります)
石川県久谷焼美術館
以下プレスリリース。
豪快な絵模様と大胆な色づかいの大皿で人々を魅了してやまない古九谷。日本最初の色絵磁器である古九谷は今から約350年ほど前、江戸時代初期に誕生し、当時の大名たちが開いた豪奢な宴席を華やかに彩ったのでした。

本展は、国内屈指の内容を誇る出光美術館の古九谷コレクションから、その全貌を紹介する初の展観となります。古九谷を代表する大皿約40点をはじめとして、小皿や懐石器・酒器など、およそ150点を一堂に展示する予定です。また最大の謎とされる産地問題についても、窯跡出土の陶片資料などによって研究の現状をご紹介します。




展覧会 | permalink | comments(7) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

こんばんは.おけはざまです.
ぼくは出光美術館で焼き物が好きになりました.
出光の展示はわかりやすいですよね.
特に入ってすぐ,ど真ん中の陳列はいい感じです.
ぼくも「青手」に萌えました!
産地問題はマニアックすぎますけどね.陶片とかね.

今日は(今日も?)酔ってます.では,おやすみなさい.
(TBさせていただきました.)
おけはざま | 2004/10/30 1:20 AM
@おけはざまさん
コメント&TBありがとうございます。
出光行って良かったです。
食わず嫌いはいけないと改めて実感しました。
あの大皿で出されたら、嫌いな豆腐も食べられそうに思えました。
青手はすんばらすぃーーです。
産地問題や武家屋敷発掘などその手の方垂涎の企画
沢山有りましたね。楽しかったです。
Tak管理人 | 2004/10/30 9:08 PM
焼き物は好きなのですが、九谷はあまり知らなくて
今回勉強になりました。
おもしろいものですねぇ。
焼き物だけでなく、考古学的興味も尽きません。
相変わらずのTakさん節、楽しませていただきました。
TBさせていただきました。
ぴぴ | 2004/11/01 11:57 PM
@ぴぴさん
観に行かないと分からない面白さですよね。
行ってよかったです。これ。
ついでにステーションギャラリーも・・・
なんて実は考えていたのですが
出光で充分お腹一杯になりました(^_^)
Tak管理人 | 2004/11/03 10:49 AM
古九谷を追う(幻冬舎)を出版しました。

テーマは 古九谷の中に信長をみた です。
古九谷は信長・利休が源流で、戦国時代の芸術の到達地点としました。


信長・利休の野心的な見直し論に、古九谷を絡ませ、全体を通して、前田三代の文化立国をとても大きなスケールの歴史観で論じています。

色のハーモニーとヴァルールの観点から、古九谷とフェルメールの類似性にも筆を走らせました。そもそも九谷が五彩で、原色のみの使用なので、色彩表現を豊かにしようとすれば、色をハーモニーさせ、ヴァルールしなければいいものにはなりません。
西野鉄郎 | 2020/06/20 4:54 AM
青手ですが、とくに「桜花散文」を、信長・利休の古九谷の最高峰としました。

平素は「青手」です。
しかし、北陸の天気は一日のうちでも、ころころ変わります。
あるとき、ある瞬間に、光が「桜」に差します。「桜」に光が差すと、一瞬に、「桜」が浮かび上がります。全面を覆う苔の緑が透明になり、青い桜が、地平の底から、鮮やかに浮かび上がってくるのです。

石川県立美術館にあります。
西野鉄郎 | 2020/06/20 5:01 AM
つまり、「青手」は「曜変」天目と同じ地平にあるのではないかと思っています。

信長の茶器が一国一城であったと同様に利常の古九谷も一国一城で、曜変天目茶碗をイメージしたのでしょう。、
「曜変」の内側に光を当てると、七色の虹の輝きとなって跳ね返えるのと同じように、「青手」に光が差すと……。

石川県立美術館には古九谷の名品がいっぱいあります。
西野鉄郎 | 2020/06/20 5:14 AM
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 出光美術館で古九谷を見てきました.出光美術館の展示を見るのは4回目です.  こ
古九谷−その謎にせまる−(出光美術館) | 昼間の青い月 | 2004/10/30 1:09 AM
古九谷は、都内でも30年以上開かれていないという待望の展覧会なのだそうです。%n今回の展覧会では、日によって学芸員さんの解説も聞けると言うので%nせっかくなので、その時間に合わせて行ってきました。
古九谷 -その謎にせまる- | The Days of Sweets and Roses | 2004/11/01 11:55 PM