弐代目・青い日記帳 

  
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「エリザベス ペイトン展」
原美術館で開催中の
「エリザベス ペイトン:Still life 静/生」展に行って来ました。



エリザベス ペイトン(Elizabeth Peyton)の作品をまとめて目にするのは初めてのことだったので、いつも以上に緊張しながら原美術館の門をくぐり展示室の中へ。

40数点のペイトン作品がやさしくあたたかく迎えてくれます。

優れた絵画と評される作品は、構図がしっかりしていたり、はっきりとした明確な線で描かれていたり、豊かな色彩で表現されていたりするのが定番です。

しかし、ペイトンの作品はそのいずれにも該当しません。

では、彼女の作品の魅力は一体どこにあるのでしょう。その答えを探しながら会場に掛けられた小さな宝物のような作品一点一点と向き合うことこそ「エリザベス ペイトン展」の楽しみ方の極意かと。


(右)Chloe in W (three) 2002
Private Collection, New York
(左)Georgia O'Keeffe after Stieglitz 1918 2006
The Sander Collection

途中であることに気が付きました。カンヴァスに油彩、板に油彩、麻布に油彩、新聞紙にチャコール、紙にパステル、紙に水彩、手漉き紙にモノタイプetc…どうやら作品により描き分けているようなのです。

一人の作家の個展でこれだけ多様な描き方をするのも珍しいかと。そしてそれぞれがはっきりとその違いを見せているのではなく受付で配られた作品リストで確認しないとそのことに気が付かずに観てしまうはずです。

他との差異を際立たせること、オンリーワンの存在になることを暗黙のうちにもとめる現代社会においてペイトンの作品が発する光は、我々の気持ちを落ち着かせてくれるそんな魅力を湛えています。


Carte D’Embarquement (Flowers) 2016
Courtesy of the Artist and Sadie Coles HQ, London

ペイトン作品の良さは画像ではその三分の一も伝わりません。例えばこの作品ですが、よく見ると絵の周りが直線ではなく少し凸凹しているのに気づかれるはずです。

角度を変え、近寄って見るとその正体がよりはっきりとします。



こう見ると実は力強さも兼ね備えた作品であることが分かります。やさしさと共に。

原美術館では毎年のように現在活躍する極上のペインターを紹介する展覧会(個展)を開催してくれます。ここで観ておいたことによりその後の絵画鑑賞の大きな糧となった展覧会数知れず。

エリザベス ペイトンも間違いなくそのひとりとなることでしょう。

展覧会や作家や作品についての詳細はこちらでチェックして下さい。「エリザベス ペイトン:Still life 静/生」 [原美術館]

事前の知識なしで観に行っても必ず心に響くものがあるはずです。

「エリザベス ペイトン展」は5月7日までです。是非!


「エリザベス ペイトン:Still life 静/生

会期:2017年1月21日(土)〜5月7日(日)
開館時間:11:00 am - 5:00 pm(祝日を除く水曜は8:00 pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる3月20日は開館)、3月21日
*日曜・祝日には学芸員によるギャラリーガイドを実施(2:30 pmより30分程度)
会場:原美術館
http://www.haramuseum.or.jp
主催:原美術館、Hara Museum Fund
協力:一色與志子
特別協力:Sadie Coles HQ, London; Gladstone Gallery, New York and Brussels; neugerriemschneider, Berlin


Ken and Nick (Ken Okiishi and Nick Mauss) 2005
Collection Glenn and Amanda Fuhrman NY, Courtesy the FLAG Art Foundation

全ての作品図版:
(c) Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London; Gladstone Gallery,
New York and Brussels; neugerriemschneider, Berlin

エリザベス ペイトン Elizabeth Peyton
1987年、ニューヨークのスクール オブ ヴィジュアルアーツを卒業。主な個展に「Here She Comes Now」展(バーデン バーデン州立美術館、ドイツ、2013年)や版画に焦点をあてた2011年の回顧展「Ghost」展(ミルドレッド レーン ケンパー美術館、セントルイス、アメリカ / オペルヴィレン財団、リュッセルスハイム、ドイツ)等がある。また、主要回顧展に、2009から2010年にかけて各地を巡回した「Live Forever」展(ウォーカー アート センター、ミネアポリス)、ニューミュージアム(ニューヨーク)、ホワイトチャペルアートギャラリー(ロンドン)、ボネファンテン美術館(マーストリヒト、オランダ)がある。日本では、Gallery Side 2にて個展(1997年)、「エッセンシャル・ペインティング」展(国立国際美術館、2006年)に参加。2017年にはローマ フランス アカデミー「ヴィラ メディチ」にて個展を予定。ニューヨーク在住。



Elizabeth Peyton: Boros Collection

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
90年代半ば、ミュージシャンや歴史上の人物、あるいは恋人や愛犬など、自身にとって“憧れ”の存在や“美”を描いた肖像画が、時代に新風をもたらす“新しい具象画”と称されたアメリカの女性作家、エリザベス ペイトン。近年では風景や静物、オペラからもインスピレーションを得るなどその表現を一層深め、各国で高い評価を得てきました。透明感のある特有の色彩、素早くも繊細な線によって、対象をただならぬ美しさを湛える存在に変貌させるペイトンの絵画は、私たちを純粋な鑑賞の喜びへと誘い、魅了し続けています。本展は、日本では紹介される機会の少なかったペイトンの25年の画業を40点を越える作品群にて一望する、日本の美術館での待望の初個展です。
| 展覧会 | 23:10 | comments(1) | trackbacks(0) |
愛する対象を愛でる様に描く事で
絵画世界に生きる生命、時間が作品として生き続けて往く力♪エリザベス・ペイトンは好きな様に描く。マーチン・スコテッシュんの映画スチールもあれば、ドラクロアの名画もあれば、好きなミュージシャンもいる!
| PineWood | 2017/05/02 8:20 PM |










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