弐代目・青い日記帳 

  
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「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の
「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」展に行って来ました。


http://www.bunkamura.co.jp/museum/

時代が大きく揺れ動いた幕末から明治を生きた絵師、河鍋暁斎(1831-1889)。暁斎が生きたのは、天保2年から明治22年まで。日本が大きく変革を求められた時代です。

ただ、絵師にとっては生き辛い時代であったことは容易に想像できます。と同時に価値観ががらりと変わった時代です。これまでよしとしてきたものが認められなくなってしまいました。

「近代化」という新たな文脈の中では「過去の遺物」のように扱われてしまい、暁斎の多くの作品が海外へ渡っていきました。


河鍋暁斎 《家保千家の戯 天王祭/ろくろ首》元治元(1864)年 大判錦絵
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

海外で開かれた「暁斎展」の人気、注目度の高さを受け、日本で「暁斎展」がきちんとした形で開催されたのは2008年(京都国立博物館)のことです。僅か9年前です。

2015年の「画鬼・暁斎」(三菱一号館美術館)でやっとのことで暁斎も広く知られるようになり、その画業や人となりについて多く語られるようになりました。

これだけの絵師をこれまで蔑ろにしてきたことを反省しつつ、数年後に東京国立博物館で「河鍋暁斎展」が開催される日が来ることを日本美術ファンは皆心待ちにしています。

伊藤若冲がジョー・プライス氏の人生に大きな影響を与え豊富なコレクションを築かせたのと同様に、河鍋暁斎はイスラエル・ゴールドマン氏によって蒐集され大事にされています。


河鍋暁斎 《象とたぬき
明治3(1870)年以前 紙本淡彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

↑この作品は、展覧会会場の一番はじめ「序章:出会いーゴールドマン コレクションの始まり」に展示されています。ここからコレクションがスタートしたのです。(でも一度手放しているんですよね、この作品)

今回の「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」では1000点以上もあるゴールドマン氏のコレクションの中から173点が出展となっています。その中には日本初公開となる作品も80点ほど含まれています。


「これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」展示風景

展覧会の構成は以下の通りです。

序章:出会いーゴールドマン コレクションの始まり
第1章:万国飛ー世界を飛び回った鴉たち
第2章:躍動するいのちー動物たちの世界
第3章:幕末明治ー転換期のざわめきとにぎわい
第4章:戯れるー福と笑いをもたらす守り神
笑うー人間と性(春画展示)
第5章:百鬼繚乱ー異界への誘い
第6章:祈るー仏と神仙、先人への尊崇


激動の時代を生き抜いただけのことはあり、作品も実にバラエティーに富んでいるのが暁斎の大きな特徴です。ともすればつかみどころの無い展示になってしまうところを、今回は非常に上手くまとめています。

この構成により、ゴールドマン・コレクションが一層魅力的なものと感じられます。例えば「第1章:万国飛ー世界を飛び回った鴉たち」は、暁斎が同じモチーフで作品を何枚も描いたことをまず知らせるにはうってつけです。


河鍋暁斎「枯木に夜鴉」明治4–22(1871–89)年他

「百円鴉」で検索して頂けるとこの鴉並びもぐんと面白さが増してきます。ちなみにこのセクションには鴉(たち)を描いた14作品が展示されています。

可愛らしい動物を描いたかと思うと、「第3章:幕末明治ー転換期のざわめきとにぎわい」のように時代の移り変わりを敢えて描いた作品などがまとめて展示されています。

飽きさせない展示と同時に、暁斎が生きた時代をリアルに感じ取ることが出来ます。


河鍋暁斎「船上の西洋人」明治4-22年

春画コーナーもありますが、三菱一号館美術館での暁斎展でもそうでしたが、彼の春画?はとてもユーモラスでいやらしさを感じさせません。それどころか思わず笑みがこぼれてくる作品ばかりです。

そうそう、ゴールドマン氏が図録にも書かれていましたが、2013年に福富太郎氏から多くの重要な暁斎コレクションを引き継いでいます。

これらの質の高い福富コレクションが加わったことで、ゴールドマン・コレクションは世界で最も優れたものとなりました。


河鍋暁斎「地獄太夫と一休」明治4-22(1871-89)年


河鍋暁斎「百鬼夜行図屏風」明治4-22(1871-89)年

↑思わず身体がのけぞってしまうほど、圧倒的な画力に裏打ちされた迫力満点の作品です。

まだまだ知らない暁斎の魅力がたくさん詰まった展覧会です。「プライスコレクション展」から「若冲展」へ展開したようにこの「ゴールドマン コレクション展」から「河鍋暁斎展」へ続くこと間違いありません。

期たるべき「河鍋暁斎展」に備え、「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」は何が何でも観ておかねばなりません。展覧会は4月16日までです。是非是非!!

→フルバイリンガル対応のBunkamura「暁斎展」公式サイトが凄い!


「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」 

会期:2017年2月23日(木)〜4月16日(日)
※会期中無休
開館時間:10:00−19:00(入館は18:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)
http://www.bunkamura.co.jp/
主催:Bunkamura、フジテレビジョン、東京新聞
協賛・協力等:
[協賛]
花王、わかさ生活
[後援]
ニッポン放送、ブリティッシュ・カウンシル、日仏会館フランス事務所
[協力]
日本航空、さとふる
展覧会公式サイト:
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_kyosai/


暁斎展オリジナルグッズ「枡」。これ買ってくればよかった……

《Bunkamuraザ・ミュージアム 次回展》

ニューヨークが生んだ伝説
写真家 ソール・ライター展

会期:2017/4/29(土・祝)−6/25(日)


写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと [DVD]

1950年代からニューヨークで第一線のファッション・カメラマンとして活躍しながら、1980年代に商業写真から退き、世間から姿を消したソール・ライター(1923-2013)。写真界でソール・ライターが再び脚光を浴びるきっかけとなったのが、2006年にドイツのシュタイデル社によって出版された作品集でした。時に、ソール・ライター83歳。この新たな発見は大きなセンセーションとなり、その後、展覧会開催や出版が相次ぎました。2012年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」(日本公開は2015年)が公開され、その名前と作品はさらに多くの人々の知るところとなります。


もっと知りたい河鍋暁斎―生涯と作品

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
河鍋暁斎(1831-1889)は、時代が大きく揺れ動いた幕末から明治を生きた絵師です。幼い頃に浮世絵師の歌川国芳に入門したのち、狩野派に学び19歳の若さで修業を終え、さらに流派に捉われず様々な画法を習得しました。仏画から戯画まで幅広い画題を、ときに独特のユーモアを交えながら、圧倒的な画力によって描き上げた暁斎。本展は、世界屈指の暁斎コレクションとして知られるイスラエル・ゴールドマン氏所蔵の作品によって、多岐に渡る暁斎作品の全体像を示します。
| 展覧会 | 22:54 | comments(1) | trackbacks(0) |
最終日が近い花金とあって大盛況です。並ぶ程で無く助かりますが点数も其れなりに多くて見応えが有りました。春画を見るのは初めてですがその諷刺とユーモアに感心、感心♪
| PineWood | 2017/04/14 9:37 PM |










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