青い日記帳 

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「ランス美術館展」

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中の
「フランス絵画の宝庫 ランス美術館展」に行って来ました。


http://www.sjnk-museum.org/

さえないフジタの作品がチラシに使われているのでスルーしようかな〜と思いましたが、「マラーの死」別バージョンが出ていると知り新宿まで。

歴代のフランス国王が戴冠式を行った大聖堂のある古都ランスは、今ではシャンパンの街として名を馳せています。

展覧会はいつでもそうですが、チラシや公式サイトに出ていない素晴らしい作品が待っていることがほとんど。やはり足を運んでみないと良し悪しは判断できません。

今回も同様にこんな素敵な作品と出会えることが出来ました。


ヨーゼフ・シマ「ロジェ・ジルベール=ルコント」1929年

Joseph Sima (1891〜1971)はチェコ生まれ、プラハで活動した後パリへ出てブルトンやエルンストなどといったシュルレアリスムの作家たちと交流した画家です。

「宇宙と人間との関係をめぐるシマの抒情的なヴィジョンが表現されている」とキャプションにあった言葉が余計にこの未知の画家の魅力を増幅させました。

これは生涯忘れられない作品となることでしょう。


ジャック=ルイ・ダヴィッド(および工房)「マラーの死
1793年7月13日以降
油彩、カンヴァス

ブリュッセルのベルギー王立美術館にあるオリジナル作品は観たことがあったのですが、こちらは初めて。

書き込まれている文字が違うとのこと。これはあとで何がどう違うのか調べてみようと思います。ベルギーで観た時もそうでしたが、思っていたよりも意外と小さく見える作品です。

取り合えず、この2点だけ観られただけでも十分に元は取れました。歴史のある美術館ですので他のコレクションも充実しており、見ごたえあります。


モーリス・ドニ「魅せられた人々」1907年
油彩、カンヴァス

三菱一号館美術館で開催中の「オルセーのナビ派展」で主役級の存在感を魅せるドニの優品。こちらは横幅が120cmもある大きな作品。

ベニスの風景を描いたものなのでしょうか。中央の男性が悪目立ちしていますが、観ているうちに気にならなくなり周辺に目が向くようになります。

展覧会の構成は以下の通りです。

1.国王たちの時代
2.近代の幕開けを告げる革命の中から
3.モデルニテをめぐって
4.フジタ、ランスの特別コレクション
「平和の聖母礼拝堂」のための素描



テオドール・シャセリオー
とらわれの女」1845-1850
バンクォーの亡霊」1854-1855

こちらも現在開催中の「シャセリオー展」から抜け出してきたような作品です。「シャセリオー展」で「バンクォーの亡霊」を観たかったな〜と思いつつもここで出会えたご縁に感謝。

2枚とも惹かれましたが特に左の作品はかなり魔性的な美しさを湛えています。

こうした珍しい西洋絵画に出会えることに加え、この展覧会ではランス市に縁の深いレオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品群が後半に待ち構えています。

何十点という数の藤田作品がずらり。その中には、ランス市内にあるフジタの発案で建てられた「平和の聖母礼拝堂」の内壁を飾るフジタによるフレスコ画とステンドグラス。一度は訪れてみたいアートスポットです。

その「平和の聖母礼拝堂」のために描かれた素描も出ています。紙にボールペンで描いた作品の線に全くの迷いやブレガありません。


ポール・ゴーギャン「バラと彫像」1889年
油彩、カンヴァス

失礼を承知でよく「これは良いモネだね。」とか「うーーんモネにしてはいまいちな作品かな。」なんてことを思いつつ作品を観ていますが、このゴーギャンに関していえば「やったーー大当たり〜」と小躍りしたくなるほどの優品です。

バラの花びら一枚一枚の配色がそれぞれ微妙に違うところがたまりません。「好きな色で塗りなさい」と言い放っただけのことはあります。

「オルセーのナビ派展」に「シャセリオー展」と展覧会がそれぞれ横につながった時の心地よさは何とも言えないものがあります。

「ランス美術館展」は6月25日までです。大きな展覧会目白押しの中これ穴場です。間違いなく。


「フランス絵画の宝庫 ランス美術館展」

会期:2017年4月22日(土)〜6月25日(日)
開館時間:午前10時〜午後6時(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は開館)
会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
http://www.sjnk-museum.org/
主催:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館、東京新聞
協賛:損保ジャパン日本興亜
後援:在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本
協力:エールフランス航空、G.H.マム
企画・監修:ランス美術館
企画協力:ブレーントラスト


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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
フランス北東部シャンパーニュ地方にある、ランス美術館のコレクションをご紹介する展覧会です。ランス美術館は、歴代のフランス国王が戴冠式を行った大聖堂で知られる古都ランス市に位置し、初期ルネサンスから現代まで、幅広いコレクションを有しています。本展覧会はランス美術館の所蔵作品から、17世紀から20世紀まで、選び抜かれた作品約70点を展示、華麗なるフランス絵画の歴史をたどります。また、ランス市に縁の深い日本出身の画家レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品群も併せて展示します。
展覧会 | permalink | comments(1) | trackbacks(2)

この記事に対するコメント

テオドール・シャセリオーの「囚われの女」はビクトル-ユゴー作品に因んだ作品。此の小さな絵画のセミヌードのリアルな官能性が素晴らしい!!レオナルド藤田も素描やステンド-グラス等も見応えが有りましたね。
PineWood | 2017/06/21 6:30 PM
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「ランス美術館展 その1 @損保ジャパン日本興亜美術館」のブログ記事はこちら。 これは「ランス美術館展 その2」で、「第4章 フジタ、ランスの特別コレクション」に関しての記事である。 この章は、「エコール・ド・パリ」を代表する画家レオナール・フジタ
今回の展覧会のサブタイトルが「フランス絵画の宝庫 ダヴィッド、ドラクロア、ピサロ、ゴーギャン、フジタ・・・」となっているように、なんでもありの展覧会だと思って、期待しないで見に行った。 ところが、ランスはレオナール・フジタゆかりの地とあって、フジタ