青い日記帳 

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「ミラノ展」再び。

池上先生主催の鑑賞会があったので参加させて頂きました。
池上先生のblogはこちら鉛筆

今日訪れたのは千葉市美術館で開催中の「ミラノ展」です。



この展覧会は先月初めに一度観に行ったラッキーのですが
想像していた以上に素晴らしい展覧会だったので
また機会があれば行ってみたいな〜と思っていました。

なので、今回のお誘いはまさに「渡りに舟」状態。
迷わずお誘いに飛び乗ってしまったわけです。

今朝は珍しく早起きし、川村記念美術館で開催されている
ゲルハルト・リヒター展」を鑑賞。
その後、そのまま車で千葉市美術館へ向かいました。自動車
(リヒター展についてはまた後日イケテル

 

 美術館に到着すると、丁度池上先生も今まさにお着きになったようで
美術館エントランス↑でお逢いすることできました。
(今日は生憎の小雨模様「北斎展」どうだったか人事ながら心配です)

7階で鑑賞会参加の皆さんがほどなく到着し、
千葉市美術館の学芸員であり、この展覧会の企画者の一人でもある
伊藤様にも急遽、我々の集団に加わっていただきいざ鑑賞会スタートnext

backっと、鑑賞前に池上先生からミラノについてのレクチャーがありました。
『ミラノの歴史について』です。
紀元前4世紀ごろガリア人(ケルト人)が町を開き独自の文化が花開くも
紀元前1世紀(BC222年)にローマ人によって征服されてしまう。
313年にコンスタンティヌス帝がキリスト教を公認する「ミラノ勅令」を公布。
以後「コムーネの時代」が続く。(コムーネとは?)
15世紀フランチェスコ・スフォルツァが権力を握る。
ルドヴィコ・イル・モーロ支配の下、町は繁栄を極め(人口10万越)
この時代にレオナルド・ダ・ヴィンチもミラノに招かれた。
しかし、16世紀以降は「イタリアを奪い合う」時代が続き
ミラノもフランス、スペイン、オーストリアの領土と時代とともに
それぞれの国の統治下におかれた。
(因みに1797年ナポレオンによって支配下におかれ、レオナルドの手稿はじめ、
多くの芸術作品がパリへと渡った。)
読書

このレクチャーを頭に入れてから再度この展覧会の構成を見直すと
大変よくまとめられていることが分かります。

《展覧会の構成》
1、ローマ帝国と中世(4世紀から13世紀)
2、ヴィスコンティ家の時代とドゥオーモの建設
3、スフォルツァ家とレオナルド
4、盛期ルネサンス
5、バロック
6、スカラ座と19世紀のミラノ
7、20世紀 

そして、歴史的背景を理解し作品をあらためて観て感じたこと。

それは、時代時代によって多くの統治者によって治められてきた
ミラノという街の充足度がそのまま素直に
その時代の作品の充実度に繋がっていることです。

「当たり前のこと」をテキストからでなく、実際に目で観て
作品と向き合って理解する機会って実はそんなに多く存在しません。

今日はその意味でも貴重な一日だったと思います。

充実した鑑賞会に参加させていただきありがとう御座いました。


フランチェスコ・アイエツ(1791-1882)のこの作品を池上先生が
説明の際にご紹介してくださいました。
 ←クリックで拡大
The Kiss」(1859)Pinacoteca di Brera, Milan

今一番観てみたい絵かもしれません。

チェーザレ・ダ・セストの「聖母子と子羊」や
レオナルド・ダ・ヴィンチの「レダの頭部」も再観できてよかったです。
前回の感想

こぼれ話。
聖ナザーロの聖遺物箱用容器
これ今回の展示品の中でも極めて大切なものらしいです。
ぱっと観ただけではただの金属製の箱にしか見えないのですが、
聖マンブロシウスが創建した聖堂(サン・ナザーロ・イン・ブローロ聖堂)の
ためにローマからはるばる運ばれてきたものなのだそうです。
聖遺物をこの箱に入れて。。。4世紀半ばのものです。

大きさは一辺が約20cmの箱ですからさして大きくありません。
手に持って丁度いい感じの大きさです。
その小さな箱の展示にあたってイタリア本国から細かな指示があったそうです。

まず専用の展示ケース(箱)を用意し、それに入れて展示すること。
箱を箱に入れて展示してありました。
よく考えればなんとも奇妙な姿です。

更にその箱を入れる箱ですが、
透明なケースの下にもう一つ台になる箱が置いてありました。
二つで一つの展示用ケースになっています。

で、その下のケースに秘密があるそうで、
中にはなんと温度計と湿度計が入れられていて
そのデータをダウンロードしてイタリアに
3日に1度報告しなくてはならなかったそうです。
(下から覗くと確かに箱の下にはコードが!)

「聖ナザーロの聖遺物箱用容器」を展示する箱(ケース)も
これまた重要だったのですね。


サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

帰宅してから、昔訪れたミラノのガイドブックや古い写真を
かみさんと二人でながめて懐かしんでいます。

この展覧会では、紀元前4世紀からの歴史を有し、街並には中世の名残を残しながらも最新流行ファッションを発信するという古い歴史と最先端の現在とが同居する魅力的な都市、ミラノの美術館・博物館所蔵の作品によってミラノの歴史・文化・芸術の魅力を伝えます。
 本展覧会ではレオナルド・ダ・ヴィンチ自身の素描の他、影響を受けたチェーザレ・ダ・セスト、ブラマンティーノ、ベルナルディーノ・ルイーニといった画家の作品も展示します。その他、出品作品はローマ帝国時代の初期キリスト教美術から、フォッパなどのルネサンスの名画、セガンティーニ、ボッチョーニ、モランディといった近現代美術までを幅広く含みます
 ぜひ展覧会場で実際に作品に触れ、総合的な歴史・文化の魅力をたっぷりとお楽しみいただきたいと存じます。

展覧会 | permalink | comments(14) | trackbacks(5)

この記事に対するコメント

Takさん

この前にもう一ヶ所寄られていたのですね(゚O゚ ;)
一日、お疲れ様でした。

図録を頼りにしていたのですが、なかったなんて!!
もう真っ青であまりレポも書けていませんが、
とりあえず、TBさせて頂きます。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会のお写真
アップしていただいてありがとうございます。
Julia | 2005/12/05 12:54 AM
 あっ、終わってしまいましたか。チェックはしていたのですが、残念。Takさんのレポートで雰囲気が味わえて良かったです。
mizdesign | 2005/12/05 8:01 AM
観たいと思いながらも、少々遠いので見逃してしまいました
このkissしている絵は、昨日ちょうど花鳥風月さんのblogで
「ロベール・ドアノーの市庁舎前のキス」の写真を見た後なので印象的です

この展覧会は違いますが、千葉市立美術館繋がりでTBしました

えみ丸 | 2005/12/05 10:12 AM
きょううーちゃんはロでデータ紹介♪
またうーちゃんは到着した?
BlogPetのうーちゃん | 2005/12/05 12:06 PM
ゲルハルト・リヒター展に行かれたのですね。
記事を楽しみにしてます。
lignponto | 2005/12/05 5:32 PM
「The Kiss」みてみたいです。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会は一昨年行ったのですが小雨が降っていましたし、次にスフォルツェスコ城に行く予定でした。確かその後パルマ(だったと思います)に行くので大忙しだった記憶があります。「ミラノは見るもの無いよ!」なんて言う人も沢山居ますが、私は3日滞在してもブレラ美術館は見ていないのです(泣)
「またミラノに行くぞー!」と思いながら、今回はローマに行くのですが・・・またしても「もっと時間があれば。」と思いながら帰ってくるのだと思います。うぅっ
すぴ | 2005/12/05 8:08 PM
@Juliaさん
こんばんは。

昨日はお疲れ様でした。
楽しい鑑賞会でしたね。

作品鑑賞の感想は書けるときと
書けないときの差があります。
感じたまま思ったままを
簡潔にまとめるのが一番かと。
(そういう私がまとまってなかったりします)

http://www.photohighway.co.jp/AlbumTop.asp?
key=727086&un=13159&m=0&type=0&cnt=2341
イタリア旅行の写真はこちらのまとめてあります。
是非!!

@mizdesignさん
こんばんは。

お誘い申し上げればよかったですね。
ミラノという街の歴史を少しだけ
分かっただけでも良かったです。

@えみ丸さん
こんばんは。

大阪と千葉だけの開催ですからね。
もし都内で開催したら20万人くらいは
入場者あったはずです。
因みに大阪11万人、千葉2万人だそうです。

TBありがとうございました。
後ほどゆっくり拝見させていただきます。

@lignpontoさん
こんばんは。

>記事を楽しみにしてます。
lignpontoさんに言われるとプレッシャー(^_^;)
頑張って書きますね。
キーワードは「社員」でなく「シャイン」です!

@すぴさん
こんばんは。

Kissは画面を通してでも光沢などとても
綺麗に見えますよね。実際目にしたら・・・
ミラノは他のイタリアの都市とは違って
近代化されたまちですから比較してしまうと
確かに見るもの少ないかもしれませんが
それでもミケランジェロのピエタもあるし
レオナルドの最後の晩餐もあるし
ブレラ美術館もあるし!(って私もここ行ってません)

それに比べてローマは・・・
街中が劇場のようですよね。
どうぞ楽しんでいらして下さい。
Tak管理人 | 2005/12/05 8:23 PM
Takさん、奥様。

以前に、ドレスデン美術館展のときに誘っていただいて、それから世間が急に広くなりました。有難うございます。
美術鑑賞会のページを試作してみました。池上先生主催の下に、Takさん主催のものを記載しましたが、記憶力の限界に達しているためか、参加者名など???が多い文となっています。校正お願いします。↓
http://cardiacsurgery.hp.infoseek.co.jp/Ike.htm
とら | 2005/12/06 1:04 AM
@とらさん
こんばんは。

こちらこそ。
いつも楽しいお話ができて
我々も嬉しく思っています。

朝方ページを拝見させていただきました。
表紙が格好いいです!!
校正しばらくお待ち下さいませ。
(本職で校正に追われてます!)
Tak管理人 | 2005/12/06 11:43 PM
こんばんは。
遅ればせながらトラックバックさせていただきました。
アイエツの『キス』は「美の巨人たち」直後のレポートで、なんとも奇遇だな〜と思いました。
tsukinoha | 2005/12/07 10:02 PM
@tsukinohaさん
こんばんは。

TBありがとうございました。
私もtsukinohaのblogのぞいて
この絵のこと記事にされていたので
びっくりしてしまいました。
こんな偶然もいいですね!
Tak管理人 | 2005/12/07 10:18 PM
Takさん、こんばんは。
今更ながら感想をTBさせていただきました。

それにしても池上先生がご紹介なさったアイエツの作品を見てみたいですよね。
写真で見てもスゴい作品だなあと思います。

>入場者あったはずです。
因みに大阪11万人、千葉2万人だそうです。

だらしないですね…。千葉は。
空いていて楽しめたのですが、
やはりもう少し入って欲しい内容でしたよね。
はろるど | 2005/12/09 11:09 PM
おつかれさまでした。

いつもながらの詳細レポ、すばらしいです。

確かにもうちょっと入場者数があってもおかしくない展覧会です。千葉ってなかなか展覧会が成功しないんですよね・・・

TBさせていだだきます。
ike | 2005/12/10 9:00 PM
@はろるどさん
こんばんは。

いやーーあれだけの記事をよくお書きになりましたね。
偉いです。学生だったら絶対「A」間違いなしです。
適当に誤魔化している私は「C」か「D」でしょう。

アイエツがブレラ美術館にあるようなので
もし次にミラノまた行く機会あったら
これ見逃さずにしなくては!!

千葉なさけないです。
柏も負けるし。(ファンじゃないけど)
芸術とか教育のレベル低いと先が知れてしまいます。。。

@ikeさん
こんばんは。

今回もありがとうございました。
おかげさまで一度目では分からなかったこと
お聞きしなければ見逃していたこと多々ありました。

人口はそれなりにあっても
芸術に興味関心が低いのは考えものですよね。。。
女性知事その辺どう考えているのやら。

また次回も宜しくお願いいたします。
Tak管理人 | 2005/12/11 2:26 AM
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ミラノ展 − 池先生鑑賞会 No.5 | Floral Musée | 2005/12/05 12:46 AM
本箱から大きな分厚い封筒が出て来て、思いがけない物が見つかりワクワクドキドキしました 過去の展覧会のチラシがいっぱい入っていたのです 前から、こういうものは捨てないのに何処に行ったのかなと探していました その中でも特に嬉しかったのが、「千葉市立美術館
美術館ニュース:浜口陽三 | 冬の虹 | 2005/12/05 10:03 AM
タイトルだけを見ると一瞬「恋愛小説」のようですが、先週の「美の巨人たち」の特集でした。 時代を追った四作品の構成。なかなか楽しめました。箇条書で紹介します。 * コレッジョ『ユピテルとイオ』1531年 ルネサンス期 イタリア それまで描かれていた聖
133 キスを巡る四つの愛の物語 | たまゆらデザイン日記 | 2005/12/07 9:59 PM
千葉市美術館(千葉市中央区中央) 「ミラノ展 -都市の芸術と歴史- 」 10/25〜12/4(会期終了) ミラノの長い芸術史にスポットを当てた異色の展覧会です。展示作品数は約70点ほど。3世紀頃の銀杯からダ・ヴィンチを超えて、カナレットからモランディ、さらにはフォンタ
「ミラノ展」 千葉市美術館 12/4 | はろるど・わーど | 2005/12/09 10:59 PM
会期が終わる日に記事にするというのも間抜けな話なのですが、鑑賞会もおこなったので記録しておきます。   同展には監修者が三名(小佐野重利・宮下規久朗・上村清雄)いらっしゃるのですが、全員ご恩のある方です。そう、美術史とは狭い世界なのです。 ミラ
ミラノ展(千葉市美術館) | 池上英洋の第弐研究室 | 2005/12/10 9:04 PM