弐代目・青い日記帳 

  
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「国宝展」
京都国立博物館で開催中の
開館120周年記念 特別展覧会「国宝」に行って来ました。


http://kyoto-kokuhou2017.jp/

今年度注目度ナンバーワンの展覧会がいよいよ開幕となりました。国宝が生まれて今年で120年。京都国立博物館が開館して今年で120年。ここで開かれるべくして開催された「国宝展」です。

現時点で国宝に指定されている建造物などを除いた、美術工芸品は885件。そのうちの実に約4分の1にあたる約200件の国宝がこの秋、京都に大集結しているのです。


「国宝展」展示風景

観に行く前は、サイトやチラシでチェックしてもだいたい一度や二度は目にしたことのあるメジャーな作品なので、果たしてどうなのかな〜と思っていました。正直。

トーハクでの「国宝展」でも拝見した作品がかなり多く、京都まで行くのはどうなのかと…。でも答えから先に述べると「行くべき展覧会」です。

確かに、観たことのある作品が多くありますが、作品同士の競演が見事なのです。

京都国立博物館には、考古、彫刻、絵画(仏画、絵巻物・肖像画、中世絵画、近世絵画、中国絵画)、書跡、染織、金工、漆工、陶磁と、12のジャンルに研究員(学芸員)がいます。彼らがそれぞれの展示空間を担当。

「こんな取り合わせを見せたかった。」との思いがそれぞれの部屋で実現しているのです。例えばこれ!


志野茶碗 銘 卯花墻」桃山時代 16〜17世紀
三井記念美術館
俵屋宗達「風神雷神図屏風」江戸時代 17世紀
建仁寺

どちらも何度も目にしたことのある優品ですが、この取り合わせはまさに初体験!ドキドキが止まりません。少し腰をかがめて卯花墻越しに観る風神雷神。これぞまさに「国宝展」ならではでの醍醐味ではないでしょうか。

奇蹟は滅多に起きないからこそ、奇蹟であるのですが、「国宝展」ではそこかしこで発生しレア度が下がると同時に、自分がいる空間がいかに凄いのかが実感として分かってきます。


志野茶碗 銘 卯花墻」桃山時代 16〜17世紀
三井記念美術館
長谷川等伯「楓図壁貼付」桃山時代 16世紀
智積院

先ほどの、風神雷神から45度観る角度をずらすと今度は長谷川等伯の楓図とのコラボです。もうこの展示室だけで元は取れたようなものです。早起きして新幹線乗った甲斐がありました。

展覧会の構成は以下の通りです。

書跡
考古
仏画
六道と地獄
中世絵画
近世絵画
中国絵画
彫刻
陶磁
絵巻物
染織
金工
漆工


取り合わせの妙がこの「国宝展」の最も注目すべきポイントです。各展示室でまさに奇蹟のコラボが連続発生しています。

一見、地味な書籍のコーナーも高知県立高知城歴史博物館、曼殊院、陽明文庫、京都国立博物館がそれぞれ所蔵する「古今和歌集」が揃い踏みで展示されています。感涙ものです。

また、別のフロアではこんな夢の競演も実現していたりします。


赤韋威鎧」平安時代 12世紀
岡山県(岡山県立博物館保管)
太刀 銘 正恒」平安時代 12世紀
文化庁
太刀 銘 備前国友成造」平安時代 12世紀
東京国立博物館


「玳玻天目」中国・南宋時代 12世紀
相国寺
無準師範「尺牘(板渡しの墨蹟)」中国・南宋時代 12世紀
東京国立博物館

共に禅の世界で重用された作品であり、江戸時代の代表的茶人の一人である松平不昧が所蔵していた来歴を持つ2点が京博で邂逅を遂げています。なお、この展示室には第2期に「曜変天目」が出ます。そうあの龍光院のです!

そうそう、ここの展示室の照明特注品です!

こうした奇蹟的な取り合わせが全展示室で展開されているのです。普通に並べただけでは決してありません。国宝同士を掛け合わせ更に魅力を増すという力技の連続です。

その最たる例がこちらであることは異論ないかと。


雪舟展示風景

最も国宝指定の多い雪舟の作品全6件がこの展示室に全てあります。これを奇蹟と呼ばずして何と呼べばよいのやら。言葉を失うとは、まさにこのことです。

観に行くかどうしようか迷っている方、ここで紹介した組み合わせを見ただけでも、行きたくなったでしょ!会場内はもっともっとすごいことになっています。

「国宝展」は11月26日までです。混雑してても観に行くべし!自分も京都にあと3回通います。


開館120周年記念 特別展覧会「国宝」

会期:2017年10月3日(火)〜11月26日(日)
1期 10月3日(火)〜10月15日(日)
2期 10月17日(火)〜10月29日(日)
3期 10月31日(火)〜11月12日(日)
4期 11月14日(火)〜11月26日(日)
1〜4期は主な展示替です。一部の作品は、上記以外に展示替を行います。
休館日:月曜日
※ただし10月9日(月)は開館、10日(火)休館
開館時間:午前9時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※ただし会期中の毎週金・土曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
主催:京都国立博物館、毎日新聞社、NHK京都放送局、NHKプラネット近畿
後援:文化庁、京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会
特別協賛:島津製作所
協賛:京都美術工芸大学、GSユアサ、小学館、大和ハウス工業、東海旅客鉄道、西日本旅客鉄道、日本新薬、日本写真印刷
技術協力:キテラス、シーシーエス
協力:日本香堂
公式サイト:開館120周年記念 特別展覧会 国宝


週刊ニッポンの国宝100 3 燕子花図屏風/金印

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注:会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです。
2017年は、日本の法令上「国宝」の語が初めて使用された「古社寺保存法」制定より120年にあたります。当館開館と軌を一にするこの節目の年に、昭和51年(1976)に「日本国宝展」を開催して以来、実に41年ぶりとなる「国宝展」を開催します。古より我々日本人は、外来文化を柔軟に取り入れつつ、独自の美意識によって世界にも類を見ない固有の文化を育んできました。歴史的、芸術的、学術的に特に優れ、稀少である国宝は、何よりも雄弁に我々の歴史や文化を物語る、類い希なる国の宝といえましょう。本展覧会では、絵画・書跡・彫刻・工芸・考古の各分野から、歴史と美を兼ね備えた国宝約200件を大きく4期に分けて展示し、わが国の悠久の歴史と美の精華を顕彰いたします。
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