青い日記帳 

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「セーヴル、創造の300年」

サントリー美術館で開催中の
六本木開館10周年記念展「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」に行って来ました。


http://www.suntory.co.jp/sma/

陶磁器(焼物)の展覧会はお好きですか?

絵画展は行くけど工芸はちょっと…と二の足を踏んでいる方、もったいないことしてますよ。

日本の茶道具は渋いものばかりで確かにその良さが分かるまで時間と経験をようするかもしれません。しかし西洋のものは見た目も派手で一目見て「素敵!」と思えるものばかりです。


Photo © RMN-Grand Palais (Sèvres, Cité de la céramique) / Martine Beck-Coppola / distributed by AMF
壺《ポプリ・エベール》
フォルム:ジャン=クロード・デュプレシ(父)、装飾:ジャン=ジャック・バシュリエ
1757年 セーヴル陶磁都市

「焼物を観る」と同時にそこに描かれている「絵を観る」楽しさがあります。セクション1「18世紀のセーブル」に展示されているものは、フランス国王お抱えの画家たちによって描かれたものがほとんどです。

マリー・アントワネットの画家として知られるヴィジェ=ルブランが手掛けてものもありました。


Photo © RMN-Grand Palais (Sèvres, Cité de la céramique) / Droits réservés / distributed by AMF
パーヴェル・ペトロヴィチのティーセット
1772-73年 セーヴル陶磁都市

ところで、展覧会タイトル「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」を見て「あれ?」と思いませんでしたか。

300年って、もっともっと歴史があるように思えますよね。でもセーヴル工房がパリ郊外に誕生したのは1740年のことなのです。

展覧会の構成は以下の通りです。

第1章:18世紀のセーヴル 
第2章:19世紀のセーヴル 
第3章:20世紀のセーヴル
第4章:2016-1960 現代のセーヴル
 


Photo © RMN-Grand Palais (Sèvres, Cité de la céramique) / Martine Beck-Coppola / distributed by AMF
デザート皿《将校デュプレシの戦闘と死》(「エジプトのセルヴィス」より)
ジャック・フランソワ・ジョゼフ・スヴェバック/ドミニク=ヴィヴァン・ドゥノンとアレクサンドル・テオドール・ブロンニャール(父)に基づく
1811年 セーヴル陶磁都市

中国から伝わる陶磁器をヨーロッパでも、ようやく生産できるようになったのが18世紀初頭のこと(ドイツのマイセン)。歴史的に見るととても意外に浅いことが分かります。

ただ、逆にそのことが色鮮やかで華やかな、そして現代でも使えるデザインを生み出したとすれば、それはそれで瑕疵になるどころか、プラスの側面が多くあると言えます。

丁度、日本では多色摺りの浮世絵が街中に溢れていた時代です。


マリー・アントワネットのための乳房のボウル(ランブイエの酪農場のためのセルヴィスより)
ルイ・シモン・ボワゾ、ジャン=ジャック・ラグルネ
1787-88年 セーヴル陶磁都市

第1章では、セーヴル・ブルーや宮廷画家による装飾など、一般的にイメージするところのセーブル焼きが並んでいます。そしてそれらは、国立セーヴル陶磁美術館のコレクションで、まとめて観られるのは実に20年ぶりとなります。

カップアンドソーサーなど、今でも店先や百貨店に並んでいるのでレアな感じが中々持てないかもしれませんが、体調消費社会のそれとは比べものにならない、一点物のまさに国王のために焼かれた陶磁器の前に立つと、ちょっとした金縛りに遭ったような気にさせられます。



アール・ヌーヴォー、アール・デコ的な作品も19世紀、20世紀になると作られるようになります。

第2章から最後の第4章までは、セーヴル焼に対して持っているイメージとはかけ離れた作品が現れ、飽きることなく歩みを進められます。

草間彌生など現代作家とのコラボ作品も最終章では観られたのはとても新鮮であり、お得に感じました。


草間彌生「ゴールデン・スピリット」2009年

この他にも、ニコラ・ビュフやスラージュ、ジム・ダインなど名だたる現代アーティストとコラボしたセーヴル焼が並びます。

どの時代のセーヴル焼が自分の好みか探りを入れながら観ても面白はずです。個人的に大収穫だったのはやはり第4章の現代アーティストの作品でした。

まさかこんな作品が観られるなんて!と思えるものが一つでもあると、足を運んだ甲斐あったと思えるものです。

「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」展は2018年1月28日までです。

会場内に一部撮影可能なエリアが設けられています。


六本木開館10周年記念展
「フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」


開催期間:2017年11月22日(水)〜2018年1月28日(日)
開館時間:10:00〜18:00
※金・土、11月22日(水)、1月7日(日)は20時まで、12月29日(金)は18時まで開館
※いずれも入館は閉館30分前まで
※shop×cafeは会期中無休(年末年始をのぞく)
休館日:火曜日(ただし1月2日、9日、16日、23日は開館)、12月30日(土)〜1月1日(月・祝)
会場:サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/
主催:サントリー美術館、TBS、朝日新聞社
企画:セーヴル陶磁都市
協賛:大日本印刷、三井不動産、サントリーホールディングス
協力:日本航空、日本通運
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、BS-TBS


セーブル(Sevres) ティーカップ&ソーサー オボイード(No.108) セーブルブルー ハンドメイド

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2010年、国立セーヴル磁器製作所と国立セーヴル陶磁美術館が統合され「セーヴル陶磁都市」という新組織になりました。本展は、「セーヴル陶磁都市」の所蔵する名品・優品によって、およそ300年におよぶセーヴル磁器の創造の軌跡をご紹介する日本で初めての展覧会です。
国立セーヴル陶磁美術館のコレクション展が日本で開催されるのは、20年ぶりのことです。
1740年、パリ東端のヴァンセンヌに誕生した軟質磁器製作所は、フランス国王ルイ15世(1710−74)の庇護を受けてパリ西端のセーヴルへ移転し、王立磁器製作所に成長しました。
宮廷の彫刻家や画家たちが次々に考案する、洗練された形や絵柄。磁器というデリケートな素材の上に、いかなる形や絵柄も実現する、技術者たちの卓越した妙技。両者の真剣勝負が創り出すセーヴル磁器は、優雅で気品に満ち、またたく間にフランス内外の王侯貴族を虜にしました。以来、セーヴル磁器製作所は今日までヨーロッパ磁器の最高峰の一つに君臨しています。
本展は、セーヴルの「18世紀」「19世紀」「アール・ヌーヴォーとアール・デコ」「1960年代〜現在」の4章で構成され、各黄金期の作品がかつてない規模で来日します。
驚くべきことに、セーヴルが協力芸術家として史上初めて受け入れた外国人は、日本の彫刻家・沼田一雅(ぬまたいちが・1873−1954)であり、現在も日本の著名な芸術家・デザイナーたちとのコラボレーションは続いているのです。本展ではセーヴルと日本の交流についても作品を通じてご紹介します。創立から現在まで、常に時代の先端であり続ける「磁器芸術」セーヴルの姿をお楽しみください。
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